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子育て

2020.06.08

“低く暮らす”リビングで、子どもと過ごす

家族のコミュニケーションが自然と生まれる、我が家の工夫
 “低く暮らす”リビングで、子どもと過ごす

7歳・2歳の2人の子どもがいる我が家で実践しているのは、「高さのある家具を減らして、低く暮らす」というスタイルです。ダイニングセットを撤去して、ローテーブルでリビングとダイニングを兼ねるようにしたら、ちょうどよい暮らしが見えてきました。

INDEX

子どもが“自分でできること”を増やして、手間を減らす

ダイニングテーブルとチェア4脚を置いたダイニングスペースと、ローテーブルとソファのあるリビングスペース。そんな典型的なLDKの使い方をしていた我が家ですが、最近、インテリアを大きく変えました。

それはダイニングセットを撤去する、ということ。

以前はダイニングテーブルを家族4人で囲んで使っていましたが、食事のたびに掃除が必要なことが大きなストレスでした。1歳の息子が食事をした後には、テーブルの上と床、さらにハイチェアの座面や脚にも、必ず食べこぼしが。掃除や片付けが苦手なズボラ母の私は、これがとても面倒でした。

それにダイニングテーブルの下には、4脚のチェアの脚が合計16本。これを避けながら掃除をするたびに、ため息がもれていました。

ある日、リビングのローテーブルでおやつを食べる子どもたちを見ていて、ふと思ったことは……

「もしかしてテーブルとチェア、いらないのでは?」

早速ダイニングテーブルを撤去して、デスクトップPC用のパソコンテーブルへと転用。ハイチェアは人に譲り、他のチェア3脚は子ども部屋に置いたり、荷物置きとして使ったりすることにしました。

これで、一番の悩みだった食事後の掃除が、格段にしやすくなりました。さらに、その他にもよいことがあったのです。

大きな家具を減らしたら、部屋は広々。動線も変わった

低く暮らす”リビングで、子どもと過ごす

ダイニングセットを撤去したことにより手に入れた大きな“効用”は、部屋を広々と使えるようになったことです。

大きなテーブルのまわりに椅子を置くダイニングセットは、使用するたびに椅子を引いたりするので、かなり広いスペースが必要になります。

我が家の場合は2m四方くらい、キングサイズのベッドより大きなスペースです。ここが空いたことで、かなり視界が開けることになりました。

それに、室内の動線にもよい影響がありました。

我が家の間取りは3LDKで、リビングのまわりに3部屋が配置されています。どの部屋に行くにも必ずリビングを通ることになるのですが、このうち、書斎と呼んでいる1部屋に行くのに、ダイニングセットを避けてまわり込む必要がありました。そのため、書斎を上手に活用できず、物置部屋と化していました。

視界が開け、アクセスしやすくなったことで、私がデスクトップPCで原稿を書いたり、夫が在宅勤務したりオンライン会議をするときに使ったりと、書斎を有効活用できるようになりました。

“子どもスペース”を確保して、自由な遊び場に

低く暮らす”リビングで、子どもと過ごす

ダイニングセットを撤去して生まれたスペースでは、小さな折り畳みテーブルを出して私が趣味の裁縫をしたり、本を読んだり、夫が仕事をしたり、来客があったときにはお茶とお菓子を出したりしています。

しかし、メインの使い方は、やはり「子どもの遊び場」です。

まずよかったのは、絵本を取り出しやすく、しまいやすくなったこと。
以前は絵本をしまっている本棚の前にダイニングセットがあっため、取り出すのに少々不便でした。今はまるで図書館のように、出し入れもしやすく、出したらすぐにフリースペースで広げて読めるようになりました。

それから「ごっこ遊び」の広がりが、より大胆になったのもよかったところ。なにせキングサイズベッドくらいのスペースがあるわけですから、子どもたちにとってはいろんなおもちゃが広げ放題です。

空き箱を工作して人形たちの家を作ったり、余っているチェアや毛布を組み合わせて姉弟で「自分たちのおうち」を作り、懐中電灯を持ち込んでこもっていたりすることも。

大きな遊具を置くこともできるので、以前は自作のダンボール製すべり台を置いていました。最近ではアウトドア用のポップアップテントを立てて、「おうちピクニック」を楽しんでいます。

子どもたちを中心に、家族みんなが過ごしやすいリビングダイニングの活用方法を試行錯誤して現在の形に落ち着いた我が家。住宅展示場にはほかにもさまざまな工夫やアイデアを施した実例がたくさんあります。それらをヒントに、皆さんにとって最も適したリビングダイニングの活用術を見つけてください。

 

執筆・情報提供

八木美貴(編集・ライター)

2005年に株式会社枻出版社入社。月刊誌『Real Design』『Discover Japan』をはじめ、ムックや書籍の編集を手がける。2009年よりフリーランスとなり、雑誌や書籍、カタログやパンフレット、ウェブサイトなどの媒体で、主にデザインやインテリア、ものづくり関連の記事を多数執筆。2019年、編集を担当した書籍『自分を動かすスイッチの入れ方』(鈴木淳 著)が発売された。

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