2026.05.22
外構工事費用の相場は?部分別に費用を抑えるポイントや目安を紹介
家づくりの際は、予算やプランに集中しがちで、外構のことは忘れがちです。また、外構といっても扱う範囲が幅広く、コスパや力を入れるべき優先順位がわかりにくい面もあるでしょう。
しかし外構は、施主の立てた方針によって費用が大きく変わるジャンルなのです。
そこで本記事では、外構工事費用の相場はどのくらいか、部分別に費用を抑えるポイントや、目安を紹介します。外構の検討や家づくりの費用高騰対策の参考にしてください。
※現在、建材費・人件費の高騰が続いているため、価格の情報は最新のものを参照するようにしましょう。
INDEX
外構工事の費用の目安

住宅における外構工事の費用の目安は、住宅本体価格の約1割(10%程度)といわれています。しかし予算やデザイン、敷地面積などの条件、資材価格などによって大きく差があることも。
外構工事全体の費用は、約100~300万円の幅があり、平均的に150~250万円程度に収まることが多いようです。
しかし、必要最低限の工事のみで100万円以下で収まる場合もあれば、デザインにこだわる場合は300万円を超えるなど、施主の趣向によってその価格はさまざまとなります。
以下は外構工事を行った人への、費用に関するアンケートです。100〜200万円が主流で、50〜100万円も、同数に近い割合を占めました。

外構工事の費用が決まる3つの要素

外構面積
住宅の敷地面積から建物部分を除いた「外構面積」によって価格の差があり、広いほど必要資材や作業時間が増えるので、その分費用が高くなります。
1㎡あたりの資材のみの価格は、外構部分を全て土間コンクリートにすると約1万円、人口芝の場合は0.5~1.4万0円が目安です。
さらに、敷地面積が広い場合は、敷地全体を囲う塀やフェンスも長くなるので、その分の費用も比例して多くなります。
逆に、敷地が狭い住宅では、施工する㎡数(坪数)が少なく、費用を比較的抑えられるため、その分の予算で資材の材質やデザインなど、こだわったものを採用することもしやすいでしょう。
関連記事:
おしゃれで素敵な家の外観・内観12選!押さえておきたいポイントも紹介|住宅展示場のハウジングステージ
外構の種類
外構は主に、「クローズド外構」「オープン外構」「セミクローズド外構」の三種類に分けられます。
「クローズド外構」は、外から敷地内が見えにくいので、プライバシーを重視したい方に向いています。塀などで囲う部分が多いので、その分オープン外構に比べ費用が高額です。
「オープン外構」は、フェンス・塀などをほぼ設けず外部環境を遮断しない外構スタイルです。敷地面積の関係で十分な外構設備の設置スペースがないケースなどに導入されています。
開放的・狭い敷地が広く見える・風通しが良いなどの利点はありますが、その反面、プライバシーや防犯性には不安が残る場合があるでしょう。
そして、敷地の一部だけ塀で仕切りを付け、残りをオープンのままにするなど、クローズド外構とオープン外構の中間となるものを「セミクローズド外構」といいます。
施工する場所
外構工事の対象は門周り、塀、フェンス、駐車スペース、玄関アプローチ、庭など、さまざまな箇所があります。これら全てを施工するならば、当然その分作業時間も必要になり、予算も増えるでしょう。
逆に、「生活するうえで最低限の整備が必要」と判断できる箇所を絞って施工すれば、予算を抑えることができます。
例えば、「駐車スペースと玄関アプローチは毎日の生活上整備が必要で、庭は簡易な造作程度に留めておく」というように、施工範囲を限定すれば、工事の作業時間と総額を大幅に減らすことができるでしょう。
今、どの箇所に工事が必要で、どこにこだわりたいかを見極めておくことが大切です。
外構の種類別の工事費用相場

クローズド外構の工事費用
クローズド外構は、ブロック塀、門、フェンス、生け垣などで住宅の敷地をくるりとほぼ一周囲う工事です。外壁の工事費用は200~260万円が平均的な金額となっています。
これに加え、クローズド外構を選ぶ方は防犯意識が高い場合が多く、人感センサーライトが10~30万円、さらに塀を化粧ブロックにする場合など材質などのこだわりで、金額に大きな幅が生じることも。
総じてクローズド外構の総額は、300万円程度が目安といえるでしょう。
もちろん実際には敷地の広さや条件、資材の材質、デザインのこだわり具合、そして人件費などによって、費用は大きく変わってきます。
オープン外構の工事費用
設置する構造物が少なく、開放的なスタイルとなるため、前述のようにクローズド外構に比べて工期も短く費用も安くなります。
最低限の工事として玄関アプローチ、駐車スペース、庭の手入れ(植樹、芝生の整備など)程度となっており、総額はおおよそ50~150万円といえるでしょう。
ただし、こちらも施工する部分の資材や大きさなどにこだわれば、当然その分費用は高くなります。予算に余裕が持てる分、こだわっているうちに費用が上がらないように気を付けたいところです。
セミクローズド外構の工事費用
オープン外構とクローズ外構の両方の要素が反映された外構スタイルが、「セミクローズド外構」です。塀やフェンスを部分的に設置して防犯性を高める、玄関先の構造物をつくらないなど、それぞれの外構スタイルの利点を活かしながら独自のスタイルを構築しています。
最近はフェンスもスタイリッシュなデザインのものが豊富です。こちらもどれを選ぶかで工事費が変わりますが、相場は、100~250万円程度となっています。
工事箇所別の外構工事費用相場

駐車場・カーポートの外構工事費用
屋根がない土間コンクリート打ちのみの駐車場の場合は、20万円程度が相場ですが、ガレージを作ったり、カーポートを設置したりする場合は、合計で40〜100万円程度となります。
ガレージは壁や天井がある建物で、カーポートは屋根と柱のみで構成されるものです。
カーポートは複数台保有によって大きな屋根が必要な場合、車高が高い車を保有している場合、また、積雪地域などは強度を求められることから、それらも考慮して選ぶ必要があり、価格に影響することになります。
ガレージをつくる場合、構造によっては固定資産税の課税対象となるため、確認のうえで進めましょう。
フェンス周りの外構工事費用
フェンスは塀のような閉塞感がなく、採光面でも優れています。視線は遮れなくても部外者がすぐに侵入できないよう防犯対策として設置したい、というケースも多いでしょう。
材質やサイズ・デザインの選択肢が多く、アルミや樹脂など材質の種類も豊富なため、住宅のデザイン性を重視される方にもおすすめです。素材によって費用は異なりますが、総額30〜60万円程度が相場でしょう。
門周りの外構工事費用
扉や塀に選ぶ材質にもよりますが、15〜30万円程度が相場です。
門周りの工事一式には、門扉・門塀・ポスト・表札などが含まれているケースが多いでしょう。施工会社に見積もりを依頼する際は、工事のどこまでが含まれているのか、必ず確認をするようにしてください。
コストも大事ですが、門は住宅のイメージに関わる大切な場所。使いやすさや防犯性に加えて、デザイン性もしっかりチェックしたいところです。
塀・囲いの外構工事費用
塀・囲いの大まかな相場は、全て合わせて100万円前後の場合が多いでしょう。
設置する面積、全長、使う素材によって費用に違いが生じます。コンクリートブロックを積み上げるものや、レンガや化粧ブロックを積み上げるもの、また型枠にコンクリートを流し込んで成形するものなどがあり、施工方法もさまざまです。
こちらは、外壁を要しないオープン外構では、必要ない場合が多い工事となります。
以下は塀の高さやフェンスの施工について調べたものです。

玄関周りの外構工事費用
玄関は1㎡あたりの値段で計算する場合が多く、一般的に総額30〜60万円程度が相場となります。
門周りから玄関にかけてのアプローチに、砂利やコンクリートを敷いたり石材を張ったりして歩きやすくする工事は大切です。
毎日歩く場所であり、お客様も通る道。デザインも重要ですが、段差やすき間などのない、安全面を第一に考えたものを選ぶことをおすすめします。
テラス周りの外構工事費用
テラスはリビングから庭へとつながる中間的な空間です。室内との境が開放可能な大きい窓で仕切られていることが多く、家屋内にいながら外の空気を感じることができるスペースとなります。
休日の家族ブランチやお客様を招いて食事のように、人が集まる憩いの場にもなるので、居心地の良い空間づくりが重要です。
床と合わせた合計費用は40〜50万円程度が相場。屋根は標準的なもので10万円程度、グレードを上げると20〜30万円程度となるでしょう。
柱を付けずに屋根のみを設置すれば、比較的安価に抑えられます。
庭の外構工事費用
人工芝を敷くなど、簡易的な工事のみであれば総額10万円程度、ウッドデッキなど新規設備を設置する工事も含む場合50〜100万円、庭全体の構築やリフォームとなると、100万円以上が相場です。
こちらも施工する面積や使用する素材によって費用は大きく変動します。
芝生の手入れやウッドデッキの防水修繕など、定期的にメンテナンスが必要になるため、それらの負荷や費用を調べてから決めることが重要です。
照明周りの外構工事費用
照明は防犯・安全・雰囲気作りと、さまざまな目的で活躍します。
人感センサー付きのライトは防犯では定番ですし、玄関アプローチでは安全に足元を照らすフットライト、庭には素敵な雰囲気を演出できるボラードライトなど、費用対効果に優れる多様なな照明があります。
設置する箇所数や機能によりますが、費用は外構全体で約20万円前後が多いでしょう。近年では、ランニングコストが安いLED照明が主流となっています。
外構工事の費用を抑えるための6つのポイント

工事内容の優先度を決める
外構工事を依頼しようとした際、あれこれ理想を追い求めすぎてしまい、気が付いたら予算がかなりオーバーしてしまった、ということがよくあります。
まずは、生活するうえで必要最低限な工事を優先に考え、施工箇所に順位を付け、大まかな費用感を把握しましょう。そうすることで、余計な出費を抑えることができます。
そのうえで予算に余裕があれば、追加工事を検討したり、資材のアップグレードをしたりするなど、徐々に選択肢を広げる方法がおすすめです。
工事内容の詳細を見直す
製品のグレードを少し下げたり、違うメーカーの製品でコストパフォーマンスに優れたものがないか探したりするなど、製品の質を変える工夫をしてみると、費用の節約になります。
このほか、隣の家にフェンスが設置してある場合はそちら側のフェンス設置をやめる、駐車場工事なら、コンクリート施工の一部を砂利に変更するなどの代替案で、コストの圧縮が図れます。
ただし、場所によってはグレードを下げたことで安全性が欠けてしまう場合もあるので、気になる場合は施工担当者に相談してみましょう。
まとめた依頼で重複コストを抑える
外構工事の費用を抑える方法の一つとして、なるべく複数の工事をまとめて依頼することが挙げられます。
例えば、駐車場工事・庭工事・フェンス設置などを別々の業者に依頼すると、それぞれの工事に対して準備費のほか人件費、運搬費が発生するでしょう。これらを一括して依頼することで重複する可能性のあるコストを削減できます。
業者にとっても効率的なスケジュール調整が可能となり、案件管理がスムーズに。同時発注により割引の対応をしてくれる場合もあるため、コスト削減したい方は交渉してみるのも良いでしょう。
施工範囲を見直す
前述のように工事に優先順位を付け、まずは最低限の工事だけを行い、数年生活するなかで、ほかの施工が本当に必要なのかをゆっくり検討するのも賢い方法です。
「子どもが生まれるときは必要だと思っていたけれど、実際はなくても平気だった」「やっぱりライトが必要だ」など、家族構成や生活様式の変化などに応じて考えていくことができ、無駄がありません。
また、一度に施工費用を準備しなくても済むため、家計にも余裕が生まれます。
自分で工事できる箇所は自分でやる
外構工事のなかでも、ちょっとしたことであればご自身で施工対応が可能な工事はいくつか存在します。
最近は自宅のエクステリアを自分で施工するDIYが流行っており、インターネットで検索して動画を参考にすることが可能です。また、ホームセンターなどには初心者でも扱いやすいさまざまな資材が売られています。
ご自身で作業を楽しむことで、費用の削減のみならず、お庭や外構にも愛着が生まれるでしょう。
複数の見積もりを取る
工事内容と費用が適正なのかを判断するために、できれば複数業者から見積もりを取ることをおすすめします。
各社で工事内容に若干の違いが出るため、全てを比べることは難しいです。共通する項目部分を比べるところから、気になる点がある場合は必ず担当者へ連絡し、納得できるように質問するようにしましょう。
注意点は、総額費用だけで比較しないことです。一括見積もりサイトなどでは、質の悪い工事を安い見積もりで出す事例も横行しています。
暮らしの安全性にもつながるので、業者選びは慎重に検討するようにしましょう。
まとめ

外構工事費用の相場はどのくらいか、部分別に費用を抑えるポイントや、目安を紹介しました。
DIY施工が好きな人ばかりではないため、「どんな庭や塀にしたいか」と考えても、困ってしまうことも。住まいづくりの予算には限りがあるため、「当初は何もしない」という家も見かけることがあります。
プライバシーやセキュリティの観点から、当初最低何をしたら良いのかは、専門知識のある業者に確認してみましょう。
庭は手入れに手間や費用を要するため、どのような姿にしておくかも大切です。
また、庭がある場合はこれからどんな目的で使用したいかに応じて、徐々に整えていくのも良いです。子どもを遊ばせる、野菜・果物や花を育てるなど、これまでできなかったことができるかもしれません。
執筆・情報提供

滋野 陽造
早稲田大卒。マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産賃貸業に従事。実務経験をもとに住まいづくり、不動産の売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。
© Housing Stage All rights reserved.
この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。





