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住宅のマネーと制度

2020.06.29

マイホーム検討のキッカケは「第一子出生」「小学校入学」ではなく、「結婚」

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14.9%の人がマイホームの検討を行っている

リクルート住まいカンパニーが『住宅購入・建築検討者調査(2019年度)』の結果を発表しました。
それによると、3万件以上の回答者のなかで、「購入する物件や、建築・リフォームの依頼先と契約した」とする人が4.2%、「住宅購入のための行動を行った」とする人が10.7%という結果で、合計14.9%の人が、マイホーム取得のための行動を起こしていることになります。
行動の内容としては、「初めての購入、建築」が74.4%で、検討者の4人のうち3人までは、初めての住宅購入、建設であることが分かりました。それに対して、「買換え」が16.6%で、「買増し」が7.8%となっています。2件目、3件の住まいを求める人も意外に少なくないように感じます。

子どもが入学する前の結婚時、出生時に購入

 次に購入検討のキッカケは何かを聞くと、トップに上がったのは図表1にあるように「結婚」の17.8%でした。2位は、「第一子出生」の14.6%で、以下「転勤」(10.5%)、「就職・転職」(8.5%)、「第二子以降の出生」(6.8%)が続き、「子どもの小学校入学」は6.1%でした。
 子どもの就学よりもかなり早く、結婚時や第一子出生時にマイホームを取得するのが近年のトレンドになっているようです。

図表1 購入検討のキッカケ (単位:%)

マイホーム検討のキッカケは「第一子出生」「小学校入学」ではなく、「結婚」

(資料:リクルート住まいカンパニー『住宅購入・検討者調査(2019年度)

「注文住宅」を検討する人が56.6%に

 検討している住宅の形態をみると、全国平均では「注文住宅」が56.6%と最も多く、次いで「新築マンション」34.9%、「新築一戸建て」30.6%で、中古住宅はマンション、一戸建てともに20%台にとどまっています。図表2にある通りです。
 関連して、一戸建てかマンション指向かについても質問しています。それによると、図表3にあるように全国平均では、「ぜったい一戸建て」が27.3%、「どちらかといえば一戸建て」が31.7%で、合計すると58.0%、ほぼ6割の人が一戸建て派ということになりました。大都市部ではマンションが住まいの中心になりつつあるとはいえ、まだまだできるものなら一戸建てに住みたいと思っている人が多いようです。

図表2 検討種別 (単位:%)

マイホーム検討のキッカケは「第一子出生」「小学校入学」ではなく、「結婚」

図表3 一戸建て・マンション指向

(資料:リクルート住まいカンパニー『住宅購入・検討者調査(2019年度)

「広さ」か「徒歩時間」かの選択はほぼ半々

 
住まい選びにおいては、広さを重視すると、どうしても最寄り駅からの徒歩時間が長くなり、徒歩時間を重視すると取得できる住まいは狭くなってしまいます。広さか徒歩時間か、なかなか悩ましいところですが、皆さんはどう考えているのでしょうか。
 全国平均をみると、図表4にあるように、「ぜったい広さ」「どちらかといえば広さ」の広さを優先する人の合計は43.4%で、「ぜったい駅からの距離」「どちらかといえば駅からの距離」と徒歩時間を優先する人の合計は39.6%でした。やや広さ重視の人が多いとはいえ、全体としては大きな差はありません。

一戸建て希望派は「徒歩時間」より「広さ」

ただし、希望する住宅形態によって大きく違ってきます。
「注文住宅」を検討している人では、広さを重視する合計は48.4%、全体平均より5.0ポイント高くなります。同様の傾向は、「新築一戸建て」、「中古一戸建て」についてもあてはまります。
 一方、「新築マンション」「中古マンション」では、反対に時間を重視する割合が高まります。広さ重視なら一戸建て、時間重視ならマンションということになります。

図表4 広さと駅からの距離の意向

執筆・情報提供

山下和之(やました・かずゆき)

新聞・雑誌・単行本の原稿制作、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『よくわかる不動産業界』(日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プラントと税金対策』(学研プラス)、『住宅ローン相談ハンドブック』(近代セールス社)などがある。

・山下和之の良い家選び ・Business journal ・現代ビジネス ・ARUHIマガジン

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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