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2020/07/07

オープンか、クローズドか?子どもの勉強場所には“両方”が必要だと実感中

子どもが小学生になり、“机に向かって学習する”機会が多くなってきました。 家の中で、どこでどんな風に勉強をするのか? 子どもの様子に合わせて試行錯誤してきましたが、我が家では現在のところ、「開かれた場所」と「閉じられた場所」、両方とも必要だと感じています。

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我が家の中心、リビングにも作業場所を作る。

我が家の間取りは、家の中心にリビングがあり、3つの個室が全てそこにつながっています。家族が、帰宅後に誰とも会わず個室にこもるということがないように、何をするにも必ずリビングを通る動線であることが、住まい選びの決め手でした。

3つの個室のうちひとつは寝室として使っており、残りは書斎と子ども部屋にしています。部屋を割り振ったときには、仕事や勉強をするならば各部屋で集中して取り組むことになるだろうと考えていました。

しかし、実際に暮らしていくうちに、「各部屋から必要なものを持ち込み、結局はリビングで仕事や勉強をしている」という状況が多いことがわかってきたのです。

ただ、我が家のリビングにはローテーブルしかなく、食事もそこでとっているため、私たち夫婦が仕事のためにPCを置いたり、子どもが勉強したりするには少々不便を感じるようになりました。姿勢が悪くなったり、正座をし続けていると足がしびれてしまったり、食事の後の食べこぼしや油汚れなどで書類を汚してしまいそうになったり……。

そこで、リビングの片隅にミニデスクを置くことにしたのです。

私が学生時代に友人から譲り受けた、幅80センチほどのコンパクトデスク。現在の住まいに引っ越してから持て余してしまい、書斎の片隅に放置されていたのですが、晴れて我が家のメインスペースであるリビングへ。

このデスクは、メールを返信したり書類を整理したりといった、いわば簡易的な作業場所のつもりでしたが、現在では家族みんなが頻繁に利用する場所になっています。

開かれた作業場なら、家族の存在を感じられる。


リビングにミニデスクを置いたことで、家族が同じ空間にいながら、それぞれの作業ができる場所ができました。いわば“開かれた”作業場所です。

上の娘は小学校から帰ってくると、リビングのローテーブルで宿題を始めます。友達が家に遊びに来るときは、「ここで宿題を一緒にして、それが終わってから遊び始める」ということになっているので、広いローテーブルは数人でシェアするにも使い勝手がよいようです。

私は普段から自宅で仕事をすることも多いため、ミニデスクに置いたPCに向かっています。それぞれ別の作業をしているものの、同じ空間にいるので、子どもたちの様子がよくわかるのがメリットです。

最近では時計の学習を始めた娘と、リビングで同じ時計を見ながら「もうすぐ3時だね」「今見始めたテレビ番組は30分だから、それが終わったら6時になるね」などと時間を共有していて、学習の理解を深めることにも役立っているのではないかと思っています。

子どもたちにとっても、勉強につまずいたり、丸付けをしてほしかったり、話を聞いてほしかったり、飲み物が欲しいというときに声をかけやすいようです。

私と娘が場所を交代するときもあります。たとえば、仕事で原稿を書くときに参照すべき資料がたくさんあるときや、趣味である裁縫をするとき。資料を広げたりミシンを置いたりしてローテーブルを陣取るのは、私のほうです。

そんなときは、娘がミニデスクに向かいます。現在、娘は夫のノートPCを使って「マインクラフト」に夢中になっていたり、iPadで学習アプリを楽しんだりしています。ミニデスクはデバイスを置くのにちょうどよい場所になっているようです。
*ブロックを構築して冒険するゲームのこと。

オンライン学習の機会増加で、個室の意義を再認識。


リビングに設置したミニデスクのおかげで、同じ空間にいながら別々の作業に取り組める環境は整ったのですが、最近になって、「オープンなスペースだけでは困る!」というケースを体験しました。

それは、オンライン会議やオンライン習い事の機会の増加です。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リモートワークの機会が増え、私もオンラインでの会議や取材が多くなっています。この流れは決して一時的なものではなく、今後も続いていきそうです。

普段は毎日会社に出社していた夫までもが家で仕事をするようになり、「同じ空間にいながらそれぞれが別の作業をする」ことが、家族にとって必ずしもベストではなくなってきたのです。

私の仕事に関しては、もともと「子育てをしながら家で仕事をしている」ことを理解してもらっている取引先ばかりなので、会議中に子どもたちの声が聞こえたり、下の息子が膝の上に乗ってきたりすることにそれほど神経質ではありませんでしたが、夫のほうはそうもいきませんでした。

音や気配をシャットできる、“閉じられた”個室の必要性を再認識することになったのです。

上の娘についても同様でした。小学校の授業がオンライン化することはなかったものの、習い事の英語についてはオンラインでのレッスンが継続しています。

オンラインレッスンでは、言葉を聞き取るために、より集中することが必要です。リビングなどのオープンなスペースでほかの家族がいたり、おもちゃやテレビの音が聞こえたりする状況ではまったく集中できず、個室があってよかったと実感することになりました。

そして小学校2年生になった娘にとっては、勉強面だけでなく、“親に大っぴらに見られたくないもの”も少しずつ増えてきたのではないかと感じています。たとえば、友達への手紙や、自由に描いてみた落書きなど、まじまじと見られると少し恥ずかしかったり、秘密にしておきたかったりすることもあると思うので。私も大いに身に覚えがあります。

そうした機会はおそらく成長に応じて増えてくると思うので、必要なときにきちんと“こもる”ことができるように、個室を整えていくことも大事だと考えています。

家族の行動を見つめて、必要に応じて適切な場所を作っていくには、たくさんの空間活用の事例をインプットし、イメージを膨らませるのがおすすめです。住宅展示場には、住まいのプロたちの手によるさまざまなアイデアが散りばめられていて、きっと新しい発見があるはず。ぜひ足を運んでみてください。
 

執筆・情報提供

八木美貴(編集・ライター)

2005年に株式会社枻出版社入社。月刊誌『Real Design』『Discover Japan』をはじめ、ムックや書籍の編集を手がける。2009年よりフリーランスとなり、雑誌や書籍、カタログやパンフレット、ウェブサイトなどの媒体で、主にデザインやインテリア、ものづくり関連の記事を多数執筆。2019年、編集を担当した書籍『自分を動かすスイッチの入れ方』(鈴木淳 著)が発売された。
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