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今どきの住まい・暮らし

2021.01.18

自宅にサウナがある暮らし。 温浴で心身ともにリフレッシュ!

ひと昔前は中年男性の娯楽的なイメージが強かったサウナ。最近では「サ道」などサウナをテーマにしたドラマが放映されたり、「サウナ―」と呼ばれるサウナ愛好家たちが登場したりして注目を集めています。近年のサウナブームの特徴は、女性ファンが増えたこと。

サウナには女性にとって嬉しい健康や美容効果が期待できるだけに、ここ数年、自宅にサウナを設置する方が増えてきています。

そこで今回は、サウナの由来から効果、さらには家の中で気軽に楽しめる自宅サウナの種類をご紹介します。

INDEX

日本のお風呂文化もサウナが始まりだった?

現在、日本で親しまれている入浴スタイルが作られたのは、この100年くらいの話。古代~中世は蒸気浴が主流で、サウナに近いものでした。それが江戸時代になると都市部で銭湯が流行し、半分蒸気浴、半分湯浴のスタイルに。その後、徐々に浴槽が深くなり、現在のようなかたちになりました。もともと入浴は「身を清める」という意味合いを持ち、神道や仏教と深く関わる行為でしたが、次第に健康効果を促す習慣としても発展してきました。

一方、世界におけるサウナの歴史を振り返ると、2000年以上前にフィンランドで発祥したといわれています。やはり、日本と同じように「身を清める」という宗教的な意味合いがあったようです。その証に、第二次世界大戦前までは出産や葬儀はサウナで行われるほどでした。

そんなフィンランドのサウナで欠かせないアイテムは、白樺の若い枝を束ねた「ヴィヒタ」です。このヴィヒタで体を叩いてマッサージする「ウィスキング」は、血行促進や殺菌・保湿作用を促し、肌を健康に保つといわれています。また、熱した石に水をかけて蒸気を発生させることを「ロウリュ」と呼びます。ドイツ発祥の「アウフグース」は、その発生した蒸気を仰いで熱波を起こすことです。最近では、世界中でさまざまなスタイルの熱波師がエンターテインメント性を高めています。

サウナがもたらす嬉しい効能

サウナには、血行促進による肩こりや腰痛、冷え性の改善、疲労回復、リラックス効果、リンパ液の活性によるむくみの改善、また発汗が老廃物を流すことで得られる美肌効果や、ヒートショックプロテイン(※)による免疫アップなどの効果が期待されています。
※傷んだ細胞を修復する働きを持つたんぱく質のこと。

サウナには、大きく分けて高温低湿度の「乾式タイプ」と低温高湿度の「湿式タイプ」があります。女性や高齢者、子どもなどは、刺激が少なく身体への負担が軽い「湿式タイプ」がおすすめです。

サウナに入るときに注意することは、水分や塩分をしっかり補給すること。それから飲酒や食事の直後の利用は避けることです。特に妊娠中の方は、身体の深部が熱くなりすぎないように、長時間の利用は避けましょう。

ドライタイプのサウナでは、サウナハットと呼ばれる帽子をかぶり、髪の毛や頭皮、耳などが乾燥して傷むのを防ぎます。入った後は乾燥しやすいのでスキンケアを入念にしましょう。

自宅サウナで健康ライフをエンジョイ

健康や美容にさまざまな効果を発揮するサウナを楽しむために、自宅での設置方法や種類についてご紹介します。

基本的にサウナは屋内に設置するものです。その設置にはいくつか方法があり、1つはユニットバスのように建物の一部として組み込む「ビルトインタイプ」。すっきりと納まるので見ためもよいのですが、新築時に設置する必要があります。次に箱のように置く「据置きタイプ」。こちらは電源とスペースがあれば簡単に設置できます。ほかにも、ユニットバスの天井に「ミストサウナ」を埋め込めば、わざわざサウナ室を設置しなくても気軽に楽しめます。ただし、この場合も新築時に設置する必要があります。

ミストサウナやロウリュタイプの湿式サウナは、湿気でカビが発生しやすくなるので、使用後に乾燥機能があるものやカビが生えにくいヒノキ材を使用するなど注意しましょう。また、出入り口周辺の仕上げ材も調湿作用のある漆喰壁や、防カビ仕上げの壁クロスを選ぶなど素材には配慮してください。

最近は、屋外に設置できるキャンプ用のテント型サウナもみられるので、アウトドアリビングの延長として庭に設置しても楽しいかもしれません。熱源は薪ストーブタイプと電気ストーブタイプがありますが、電気ストーブタイプのほうが取り入れやすいでしょう。設置にあたっては、外部用電源コンセントが必要になりますので、あらかじめ確認しておくことを忘れずに。

世界中で注目度が増しているサウナ。住宅展示場では、実際にミストサウナなどを設置した空間を体感することができるので、じっくりチェックしてみてくださいね。そして、理想の住まいの実現に向けて、イメージを膨らませましょう。

執筆・情報提供

吉田美帆(一級建築士)

SUNIHA UNIHA 代表 吉田美帆
一級建築士/グリーンライフプロデューサー/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士/LOHASスタイリスト(NPO法人ローハスクラブ認定/花育インストラクター(NPOフラワーハートセラピスト協会認定)武蔵工業大学建築学科(現東京都市大学)卒業、大手設計事務所にて小学校・保育園等の設計、マンションディベロッパーにて企画等を経て、2010年SUNIHA UNIHA(サニハユニハ)設立。
執筆やセミナー、講演会など幅広く活躍する。
・1996年 武蔵工業大学卒業設計蔵田賞受賞
・2011年 国際森林年間伐材利用コンクール審査員賞受賞。
・2016年 フランス国際映像コンペ(MCSD)受賞

Ⓒ2020 Next Eyes.co.Ltd

この記事はネクスト・アイズ(株)が提供しています。

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