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2021/05/14

帰国子女パパならではの「学び」や「ライフスタイル」は? 第3回「ねえねえ、なんで日本人は家で靴を脱ぐの?」

現在、僕は妻と長男6歳と次男4歳と東京で暮らしていますが、11歳から18歳までをアメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴという街で過ごしました。サンディエゴは人種のるつぼのような街で、異なる文化背景を持つさまざまな民族がともに暮らしています。多感な10代をその街で過ごしたことで、僕はあることに気づいてしまいました。「あれ? 俺、日本人なのに、日本のことを何も知らない」。みなさんは自分が住む日本についてどれくらい知っていますか?

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いきなり飛んできた、友人からの質問

あれは確か、僕が中学1年生ぐらいだったと思います。アメリカ人の友人の部屋で、友人たちとテレビゲームをしていたときのこと。部屋の主はベッドの上で壁にもたれながら足を組み、ほかの友人2人はカーペットの上にあぐらをかいて座り、僕は椅子に座って、全員がテレビを見ながらコントローラーをカチカチしていました。きっと日本でもよくある光景ですよね。でも、決定的に違うのは、全員が靴を履いていた、という点です。

「ねえねえ、なんで日本人は家で靴を脱ぐの?」

友人が唐突に尋ねてきました。あまりにも突然飛んできた質問に、僕は考える暇もなく、「んー、家の中が汚れるからかな」と答えました。そうするとすぐさま、「だったら、家に入る前に靴を拭けばいいじゃないか」と切り返されたのです。「え? あ、ああ、確かに……」と黙り込む僕。友人たちは僕の返答よりもテレビゲームのスコアのほうが重要だったようで、それ以上の追求はありませんでしたが、僕は今でもそのときのことを鮮明に憶えています。

自分の生活スタイルを説明できる?


パパになった今、外出のときに子どもたちが靴のまま電車の椅子に上がろうものなら、すかさず注意します。「靴のままはダメ! みんなが座るところなんだから、汚れちゃうでしょ!」と。でも、そのたびに頭の中で「じゃあ、拭けばいいの?」とあの友人が聞いてくるのです。いや、拭いてもダメだろ……。あれ? どうだろ? ダメだよね? という具合に、あの中学生のころに引き戻される感覚があります。

なぜ、日本人は家で靴を脱ぐのでしょう? それは諸説あると思います。高温多湿な気候だから家の中を座敷と土間で分ける必要があったという説。それから節分の豆まきでもあるように、内と外に境界線があるという説など。さらにいえば、日本の玄関の扉は外開きだけど、欧米は内開きといったことも含めると、さまざまな違いがあることに気づきます。

その中で大切なのは正しい答えではなく、自分たちが納得できる、自分なりの解釈を持つことだと思います。要するに同年代の外国人に「なんで?」と聞かれたら、「俺はこう思うよ」と答えられることが大事なのです。

意識して見ると日本建築のおもしろさに気づく


ほかにも日本人の生活には興味深い風習がたくさんあります。たとえば、畳の縁を踏んじゃいけないとか、北枕はよくないとか、茶碗は左に置く……などなど。

以前、古い日本家屋に外国人の友人を連れて行ったとき、その家のご主人が興味深い話をしてくれました。

「古くからある日本家屋は、畳の上に正座して外を見たときにもっとも景色が美しく見える高さに窓を設定しているから、昔ながらの和室にテーブルと椅子を置いて座っても、その部屋のよさは伝わらないんです」

その話を聞いた僕は、通訳することも忘れて感動してしまいました。

その後、外国人の友人からも「きみたち日本人は、昔から自然とともに生きているんだね。すばらしいよ」と称賛されたものです。

まさに今、地球上の多くの人たちが目指している「自然とともに暮らす」というライフスタイルのヒントは、昔から靴を脱いで暮らしてきた日本人の生活様式の中にたくさん転がっているのかもしれませんね。

ライフスタイルの多様化に伴い、住宅にもさまざまなデザインやスタイルが生まれています。その一方で、玄関で靴を脱ぐというような風習や和風建築の様式美も根強く残っています。実際に住空間を体験できる住宅展示場には、日本人の暮らしに適したさまざまな住まいを提案しています。もしかしたら、みなさんが気づいていない快適性や居心地のよさが見つかるかもしれませんので、ぜひ、お近くの住宅展示場に足を運んでみてください。

執筆・情報提供

引地海

引地海(編集者・メディアクリエーター)

11歳から18歳まで米カルフォルニア州サンディエゴで過ごす。大学卒業後は広告代理店にてファッションや美容クライアントのメディアプラニングに従事。その後、企画会社を経て、2014年に長男誕生にあわせて独立。現在もフリーランスの編集者として企画、メディアプロデュース、イベントの演出、 PRなど幅広く活動中。
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