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住宅のマネーと制度

2021.12.23

住宅の省エネがマスト!こどもみらい住宅支援事業で新築最大100万円も! 自宅でエネルギーを創って使う「ZEH住宅」のススメ

先日「令和4年与党税制改正大綱」が発表されました。
住宅に関しては、省エネ性能向上などを目的とした施策が強化される見通しです。
今回は、新築住宅を検討されている方にとって、各種優遇制度を活用し、社会が期待する住宅をおトクに建築するためのポイントをお伝えします。

INDEX

【1】国が後押しする「脱炭素社会」に向けた住宅の取り組み

2020年10月に政府より2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことが宣言されました。これは気候変動問題の解決に向けて、将来の平均気温上昇を1.5℃を大きく超えないようにするなど、世界120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」を共通目標として掲げています。具体的には2013年度より温室効果ガス(二酸化炭素など)排出量を46%削減するという取り組みになります。

住宅分野での取り組みにおいては、2点あります。

  1. 1)省エネルギーの義務化
  2. 2)ZEH住宅の普及

省エネルギーな住宅に必要な機能として、まずは再生可能エネルギーの創出です。
太陽光発電や蓄電池を活用した再生可能エネルギーをつくり出す技術を住宅に取り入れることでエネルギー効率を高めます。
次に省エネ基準の適合の義務化を2025年度を目安に行うことで、住宅業界の省エネ性能の底上げを行なう方針となっています。
その実現のために「ZEH住宅」の商品化が各社でぞくぞくと進んでいます。

今後建築される住宅は、上記2点を考慮した性能を有することが、責務となります。

【2】「こどもみらい住宅支援事業」として新築最大100万円

2050年カーボンニュートラルの実現と子育て支援を目的に、「こどもみらい住宅支援事業」が発表されました。
ZEH(ゼッチ)住宅のような高い省エネ性能を有する家を建築すると最大で100万円が補助される予定です。
(今後の国会で予算が成立することが前提)

対象となる住宅にはいくつか条件があります。(図1)

図1:「こどもみらい住宅支援事業」の補助対象

対象住宅※ 補助額
①ZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready、
ZEH Oriented

(強化外皮基準かつ再エネを除く
一次エネルギー消費量▲20%に適合するもの)
100万円/戸
②高い省エネ性能等を有する住宅
(認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、
性能向上計画認定住宅)
80万円/戸
③省エネ基準に適合する住宅
(断熱投球4かつ一次エネ等級4以上を満たす住宅)
60万円/戸

※対象となる住宅の延べ面積は、50㎡以上とする。
※対象となる住宅については、建築士による説明書や登録住宅性能評価機関などの
第三者機関による証明等が必要となります。

またこの制度は子育て支援として、18歳未満の子を有する「子育て世帯」と夫婦のいずれかが39歳以下の「若者夫婦世帯」が対象となります。

そのほかにも、請負契約を令和3年11月26日~令和4年10月31日までに行なうなど諸条件があります。
図2に簡単にまとめましたので、ご覧ください。

図2:期限や注意点

ポイント
期限 請負契約:令和3年11月26日~令和4年10月31日まで
着  工:事業者登録(令和4年1月開始予定)後に、
     令和4年10月31日まで
その他 ・土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域に立地する住宅は除く
・申請は、施主ではなく工事を行う業者
申請期間は、令和4年3月頃~遅くとも令和4年10月31日(予定)
令和5年5月31日までに、住宅の引き渡しと入居を行い、
 完了報告を提出する必要があります。

 ※上記までに完了報告の提出ができない場合は、補助金の交付は取り消され、
交付済の補助金について返還が必要です。

【3】ZEH住宅とは

そもそもZEH住宅とはどのような住宅なのかについてご紹介します。

「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」のことで、外皮(建物の外側)の断熱性能を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ、大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅のことです。

具体的には、高い断熱性を保ちエネルギー消費量を減らし、太陽光発電などの電気を使うことで、エネルギー消費量より発電量の方が大きい住宅のことを指します。
この住宅のポイントは大きく以下の3点です。

1:経済性

・高い断熱性と高効率な設備により、月々の光熱費の抑制
・太陽光発電による余剰電力の売電

2:快適・健康性

・夏涼しく、冬暖かい高断熱の家
・家の中での気温差を少なくすることで、ヒートショックによる心筋梗塞などを防ぐ

3:レジリエンス

・自家発電で台風や地震のような非常時でも安心な生活が可能

ここ数年、異常気象の多発する世の中で、非常時でも安心・安全に暮らせ、自宅でエネルギーを創って・使う「ZEH住宅」は、カーボンニュートラルの実現に欠かせないポイントと言えます。

【4】ZEH住宅で活用すべき補助金

ZEH住宅を建築した際に、利用できる補助金などが多数あります。先ほどご紹介した「こどもみらい住宅支援事業」では、新築時最大100万円の補助を受けられます。これだけでなく、経済産業省と環境省による「ZEH補助金」制度もあります。令和4年度の制度詳細は未だ決まっておりませんが、令和3年の補助金を例にして簡単にご紹介します。

■「ZEH支援事業」:60万円/戸
SII(環境共創イニシアチブ)に登録しているZEHビルダー/プランナーが関与する住宅であることが要件にはなります。この場合、補助対象住宅に蓄電システム(定置型)を導入する場合は2万円/kWh、補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低い額が加算されます。

令和4年度も継続される見込みですが、詳細は未だ発表されておりませんので、最新の情報は国交省などのホームページ等でご確認ください。

さらに先日、「令和4年与党税制改正大綱」が発表になりました。
住宅ローン減税についての制度が一部変更になり、その中でもZEH住宅の場合の要件を図3に簡単にまとめております。

図3:令和4年度「住宅ローン減税」
~ZEH住宅の場合

控除率 0.7%
控除期間 13年間
借入限度額 4,500万円
入居期限 令和4年~令和5年
最大減税額 455万円
所得要件 2,000万円以下

最近の低金利で懸念されていた、減税額が支払う利息よりも大きくなる「逆ざや」を解消するため、控除率1%だったものが0.7%になっていることが注目点です。また、借入限度額もZEH住宅の場合は4,500万円に対し、一般住宅の場合は3,000万円と省エネ性の高い住宅などの方が、好条件となっているところも今までと異なる点です。

今回は、国として支援の手厚い「ZEH住宅」とは何か、利用できる各種制度についてお伝えしました。実際に利用する場合は、住宅展示場のハウスメーカーなどに詳しく聞いてみてください。

※この記事は2021年12月10日発表「令和4年度税制改正大綱」(自民党・公明党)と「令和3年度補正予算」の情報を基に作成しています。今後の国会で成立を持って適用されます。
※各制度の適用条件など、詳しくは国土交通省や各行政区のホームぺージ等でご確認ください。

執筆・情報提供

金内 浩之(一級建築士)

株式会社Lakke(ラッケ)一級建築士事務所
大手ハウスメーカー(旭化成ホームズ)や工務店にて設計を経験し、独立。戸建注文住宅の設計、リフォームの相談に対応。自分自身のマスオさんとしての同居生活の経験から、「二世帯住宅」の設計など定評がある。年間50本以上のセミナーなど多数の実績がある。

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