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これからの二世帯住宅は 「介護」を想定した計画がポイント

二世帯住宅のメリットのひとつは、親が要介護になっても子世帯が傍に居るので、お互いに安心できる点です。別々に暮らしていると子世帯が親の介護のために実家に頻繁に通うことになりますが、時間的、精神的、そして費用面でも大変な負担になります。その点、二世帯住宅なら子世帯に余計な負担をかけることもなく、子世帯も親に対して十分なケアをしてあげられるでしょう。
同居するご家族と将来にわたり安心して暮らせるように、今回は、いずれ直面する「介護」に備えた二世帯住宅のポイントをご紹介します。

INDEX

【1】介護することになって気づく暮らしにくさ

親世帯と子世帯が、たとえ一緒に暮らしても介護がしづらい家では、お互いに苦労することになります。何より、慣れない介護に疲れ切った子世帯が倒れてしまっては元も子もありません!
まずは家で介護をする場合に、困ることが多い点をみていきましょう。

●廊下や出入口の幅が狭い!
廊下の幅はもとより、トイレや浴室の出入口の幅が狭いと、介助する側とされる側の2人での移動ができないという状況になりかねません。子どもが親を支え損ねて親が転んだり、介助する側も無理な体勢で体を傷めてしまうかも。また車いすの場合には、種類にもよりますが、廊下や扉の有効幅員が750mm未満だと通れない可能性があります。幅だけでなく、車いすで方向転換できるスペースがなければ、親が自分で移動できる範囲がかぎられ、結果的に子世帯の負担が増えてしまいます。

●扉が邪魔!
扉が開きドアの場合、開け閉めする扉が人の動線と重なって出入りの度に面倒なことに。最終的には扉を開けっぱなしで生活することになりかねません。でも、開けっぱなしのトイレなどは視線や臭気の問題もあり、共用型二世帯住宅の場合、子世帯の生活環境にも影響がおよびます。

●段差は家の外も!
家の中の段差だけでなく、道路から家の中に入るまでのアプローチも注意しましょう。そこに段差が多いと外出するのが億劫になり、親は家に閉じこもりがちに…。結果的にますます老化が進み、介護レベルが重くなるという悪循環の恐れがあります。

【2】介護を想定した二世帯住宅の考え方

親が元気なうちは必要ないものの、いざというときに少しの改修で介護しやすい空間にできるよう計画するのもポイントです。介護レベルが軽いうちは、親が自身で動きやすいよう安全面での工夫がされていると、介護レベルの進み具合を遅らせられることにつながり、介護する子供への負担も減らせるでしょう。
ここでは、二世帯住宅の計画段階で配慮できるポイントを3点、ご紹介します。

①トイレ
トイレを車いす用にするには、かなり広い面積が必要になります。現状で必要なければ、介護が必要になった段階で、簡単に改修できるプランにしておくといいでしょう。たとえば、新築時は親世帯用のトイレと洗面室は壁で仕切っておき、将来は壁を撤去して車いすで利用できるスペースを確保するという方法もあります。

②入浴
要介護で子世帯が親世帯の食事の用意をするようになり、親世帯用のキッチンを使わなくなったら、給水・給湯・排水の設備を活かして、訪問入浴のスペースに改修できるように想定しておいてはいかがでしょうか。親世帯用のキッチンがない場合でも、入浴スペースはつくれるように検討しておくことをおすすめします。また、親世帯の寝室からトイレや浴室は近くにつくるなど間取りも工夫しましょう。そうすることで、寝たきりに近い生活になっても自宅で気持ちよく暮らせる可能性が高くなります。
子世帯も親の入浴のための負担や心配が減ることに。

③家と外とのつながりをバリアフリーに
寝たきりの状態は、介護する子世帯の負担をさらに大きくします。寝たきりになるのを予防するには、社会との繋がりがもっとも有効だとか。外出しても家に入りやすいアプローチなら、出かけるのも億劫になりませんよね。道路から玄関まで安全な勾配でスロープを設けられるほどの距離が取れない場合は、将来、車いすリフトを設置できる昇降スペースと電源を確保しておき、車いすのままでも家の中に入れるルートを想定しておくといいでしょう。

子どもが自分の介護で苦労しているのは、親自身も辛いものです。二世帯住宅においても、ぜひ、将来の介護を意識した計画を検討してください。介護する側も、介護される側も、お互いを尊重し合いながら笑顔で暮らしたいものですね。
住宅展示場には、二世帯住宅の暮らし方の参考になるモデルハウスがいろいろあります。介護が必要になっても安心して暮らせる二世帯住宅のヒントを、ぜひ住宅展示場でみつけてみてください。

執筆・情報提供

川道 恵子(一級建築士)

(株)住まいと街設計事務所 代表取締役
住宅メーカー設計部にて、戸建住宅の設計業務 デベロッパーにて、マンション等の企画・監理業務を経て設計事務所において不動産開発業務に携わる。
土地の活かし方、住宅の間取り提案等、幅広い実績多数。
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