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住宅のマネーと制度

2023.02.22

二世帯住宅の相続でトラブル勃発!きょうだい間の相続争いを避けるために

やがて親から受け継ぐことになる不動産のケースはさまざまありですが、とくに揉めやすいといわれているのが、二世帯住宅って知ってました?というのも、二世帯住宅のような「不動産」は、現金のように物理的に分割できる財産ではないため、相続時に揉めがちなのです。特に両親ともに亡くなった後の二次相続では、子どもの意見を仲裁する「親」がいないことから、一次相続よりもトラブルに発展しやすいといわれています。きょうだい間での相続トラブルを防ぐためにも、事前に家族で話し合いを行っておくことが非常に大切です。

INDEX

相続した不動産の分け方は?

相続した不動産の分け方には、相続財産をそのまま分ける「現物分割」、不動産を売却して得た現金を分ける「換価分割」、不動産を取得した人が他の相続人に代償金を支払う「代償分割」、不動産を複数人が共有して所有する「共有分割」の4通りがあります。

きょうだい間の揉め事になりやすいパターン

両親が亡くなった後も子世帯がそのまま住み続ける場合、二世帯住宅の売却は検討しにくいでしょう。また、二世帯住宅を共有名義にする場合は、離れて暮らすきょうだいからすれば、実際に住めない、自由に売却などができない財産となるため、メリットを感じにくいといえます。さらにきょうだいが亡くなった後の相続により権利関係がさらに複雑になってしまう可能性も。

二世帯住宅の他に多額の現金などの財産がある場合は、二世帯住宅は居住するきょうだいに、他のきょうだいには二世帯住宅の価値と同等の現金などの財産を分ける現物分割を検討できるでしょう。しかし、二世帯住宅の他に十分な財産がなければ、現物分割をして他のきょうだいが現金などを少しだけ相続できたとしても不満を抱いてしまう可能性があります。

また、一般的に「不動産」は高額の価値があるものです。二世帯住宅を含めて平等に相続するために、二世帯住宅を相続する人が他のきょうだいに高額な代償金を支払うのは負担が大きいものです。二世帯住宅の住宅ローンが残っている場合、さらに負担は大きくなります。財産の評価額や代償金の金額で揉めてしまう可能性もあるのです。

事前の話し合いが需要

このように、二世帯住宅の相続では遺産分割が複雑化して上手くまとまらないケースもあります。また、親の介護や親族との付き合いなど、これまでの負担が遺産分割の割合で揉めてしまう一因となるケースもあるでしょう。きょうだいが不平等に感じる要因はさまざまです。そのため、二世帯住宅で暮らすきょうだいが親の介護を負担する、親の保険金受取人を他のきょうだいにするなど、あらかじめ二世帯住宅を含めた相続について同居する家族だけでなく、同居しない家族も含めて話し合っておくことが重要です。

まとめ

二世帯住宅における最善の相続対策は、家族の生活や財産の状況によっても異なります。また、相続が発生した後よりも発生前の方が相続対策として実行に移せる選択肢は増えるでしょう。早いうちから相続や不動産、税金などの知識を持つ専門家にも相談して、自分たちや家族にとって最善な方法を探っていくことをおすすめします。

 

二世帯住宅LP

執筆・情報提供

小花絵里(おばなえり)

資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・FP2級など
不動産会社・住宅メーカーで働いていた経験から、不動産について初心者にもわかりやすく解説する不動産ライター。
ブログでは、賃貸併用住宅や戸建て投資に関する記事を更新しています。
ブログ:www.erix.work/

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