2025.08.29
賢い住まい選びの今:制度と価値で読み解く“はじめ時”とは?

こんにちは!
今回は、これから家づくりを検討する方に向けて、「今動くこと」にどんな意味があるのかを、制度や市況の観点からわかりやすくお届けします。秋に向けて住宅の検討を本格化する方も多いこのタイミングだからこそ、住まい選びに役立つ“知って得する情報”をチェックしてみましょう。
INDEX
金利・制度・資産性。「今」がチャンスと言える理由とは?
最近では「住宅価格が高い」「金利が不安」といった理由で、家づくりを先送りする方が増えてきています。しかし、実は“今だからこそ使える”優遇制度やサポートが数多く存在しており、それらをうまく活用することで、より有利な条件で住まいを手に入れるチャンスにもなるのです。
たとえば、一定の条件を満たす住宅に対しては、住宅ローン減税が適用されたり、フラット35の金利が引き下げられたりする仕組みがあります。また、省エネ住宅や長期優良住宅といった高性能住宅には、国や自治体から補助金や減税などの支援が行われるケースもあります。
■国が実施する「子育てグリーン住宅支援事業(2025年度)」の例
補助対象住宅 | 1戸あたりの補助額 | 古家の除却が伴う場合の補助額の加算額 |
---|---|---|
GX志向型住宅 | 160万円/戸 | なし |
長期優良住宅 | 80万円/戸 | 20万円/戸 |
ZEH水準住宅 | 40万円/戸 |
出典)国土交通省・環境省「子育てグリーン住宅支援事業2025」より作成
こうした制度は永続的ではなく、年度ごとに条件や内容が見直されることも多いため、「知っていたら得できたのに…」と後悔する前に、早めに情報収集を始めることが大切です。
資産としての“住まい”を考える時代へ
これまで「住宅は消費財」と捉える方も多くいましたが、近年では「資産としての住宅」に注目が集まっています。特に、耐震性や断熱性、省エネ性などの性能をきちんと備えた住宅は、将来的に売却や賃貸といった形で価値を発揮しやすくなっており、“住むだけでは終わらない”時代に入りつつあります。
■長期優良住宅の認定基準(戸建て住宅)
基準項目 | 基準概要 |
---|---|
劣化対策 | 数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できる |
耐震性 | 極めて稀に発生する地震に対し、損傷レベルの低減を図る |
省エネルギー性 | 必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されている |
維持管理・更新の容易性 | 施設配管について維持管理を容易に行うために必要な措置が講じられている |
居住環境 | 良好な景観形成、居住環境の維持向上に配慮されている |
住戸面積 | 良好な居住水準を確保するために必要な規模を有する |
維持保全計画 | 定期的な点検・補修等の計画が策定されている |
災害配慮 | 自然災害による被害発生の防止又は軽減に配慮されている |
出典)一般社団法人 住宅性能評価・表示協会「長期優良住宅認定制度の概要(新築版)」より作成
中古住宅の流通が活発になり、「住宅の性能評価」や「インスペクション(建物状況調査)」といった制度も整備が進んでいます。こうした背景から、“長く安心して住める家”がそのまま“将来価値の高い資産”になるという意識が、家づくりにおいてますます重要になってきているのです。
「今買わないと損」ではなく「今なら選べる・備えられる」
かつては「今買わないと損!」というような急かす表現が目立ちましたが、今の住宅購入はもっと“納得感”や“将来設計”を重視する流れへと変わってきています。
制度の充実や性能評価の普及によって、今の家づくりは「安心を見える形で得られる」ものになっています。そして、その制度や仕組みはいつまでも続くわけではなく、だからこそ“今”というタイミングでしか得られない価値もあるのです。
この秋、家づくりの情報収集を始める方には、「損得」よりも「納得」や「未来への備え」を軸に住まいを選ぶ視点が、きっと役立つはずです。
「住宅展示場」で、自分に合う制度を知ろう!
「制度っていろいろあるけど、自分に関係あるのかな?」「家を建てるのはまだ先だけど、今調べても早すぎない?」そんな方には、住宅展示場モデルハウスで住まいのいまについて聞いてみるのがおすすめです。
今の金利や制度、住まいにかかるコスト、住宅性能の基準などをわかりやすく整理してくれるので、「どう動けば得なのか」が明確になります。複数のプロフェッショナルに無料で相談できるので「まずは情報だけでも知っておきたい」という方にもぴったりです。
無料相談会やセミナーなども開催しているので、上手に利用してみるのも手段のひとつです!
まとめ:未来を見据えた家づくりは、「今」から始まっている
家づくりは、一生に一度の大きなプロジェクトです。そのスタートを「自分で決められる」のが今というタイミングだとしたら、まずは制度や市況の情報に目を向けて、自分にとっての“はじめ時”を見つけてみませんか?
家は、住むためだけでなく、未来の自分や家族の安心を支える“価値ある資産”にもなります。
ぜひこの秋から、前向きな住まい選びを始めてみてください。
執筆・情報提供

小山 英斗
住宅ローンアドバイザー(一般社団法人 住宅金融普及協会認定会員)
住宅建築コーディネーター(一般社団法人 住宅建築コーディネーター協会認定会員)
2018年よりFPとして独立。住宅購入・ライフプラン相談に強みを持ち、年間200件超の個別相談依頼やお金に関する執筆・セミナー講演実績あり。
© Housing Stage All rights reserved.
この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。