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住宅のマネーと制度

2026.07.13

土地の固定資産税評価額はどう決まる? 計算方法や調べ方をわかりやすく解説

新しい住まいのために取得した土地に対する固定資産税評価額は、これからの暮らしに関わり続け、さまざまな税額算定のもとにもなります。

この評価は定期的に変動しますが、必ずしも正確な状況を反映していないケースもあるのです。

本記事では、土地の固定資産税評価額はどのように決まるのか、計算方法や調べ方を解説します。これからの住まいの維持費に関する参考にしてください。

INDEX

土地にかかる”固定資産税評価額”とは?

固定資産税評価額は、所有する不動産に対して毎年課税される固定資産税の算定基準になるほか、さまざまな基準に用いられます。この項では、固定資産税評価額の仕組みなどの概要を解説します。

固定資産税評価額の概要

固定資産税は、土地や建物などの不動産=固定資産に対して課税される地方税です。毎年1月1日時点の所有者に対して課税され、固定資産税評価額×標準税率を適用して計算されます。

固定資産税評価額は別名課税評価額とも呼ばれ、課税対象の不動産の価格をあらわしています。しかしこの価格は、実勢価格並みではなく、6〜7割となるように設定されます。

参考:HOME4U

固定資産税評価額はどう決まる?

固定資産税評価額は、総務大臣が定めた「固定資産評価基準」をもとに市町村長(東京23区は都知事)が決定しています。

固定資産税評価額は3年に1度のタイミングで見直されるサイクルです。(評価替え)

更新が行われる年度を基準年度といい、次回は令和9年(2027年)となっています。基準年度でも必ずしも変動するわけではなく、前の評価のまま据え置かれるケースも多いです。

土地の固定資産税評価額と相続税評価額の違い

固定資産税評価額と相続税評価額は、評価の目的とする税金の種類が違います。それぞれの目的は、以下の表のとおりです。

評価額の種類 評価対象とする税金の種類
固定資産税評価額
  • ● 固定資産税
  • ● 都市計画税
  • ● 不動産取得税
  • ● 登録免許税
相続税評価額
  • ● 相続税
  • ● 贈与税

土地の相続税評価額は、「路線価方式」または「倍率方式」をもとに算出します。(建物は固定資産税評価額が基準)

以下は、時価(実勢価格)と相続税評価額、固定資産税評価額の相場の割合を示しています。

このように用途によって違う基準の評価を適用する例は、不動産では数多くあります。次項ではその詳細をご紹介します。

固定資産税評価額以外の土地評価額について

土地の評価は一物五価(いちぶつごか)といい、1つの物件に対して以下の5つの価格指標があります。

  • ● 固定資産税評価額
  • ● 公示価格(公示地価)
  • ● 実勢価格
  • ● 基準地価
  • ● 路線価

公示価格(公示地価)

公示地価は、国土交通省の土地鑑定委員会が「地価公示法」に基づき、毎年1月1日時点の、1㎡あたりの価格を判定し公示する基準です。

令和6年の地価公示では、全国2,259人の鑑定評価員(不動産鑑定士)が全国26,000地点を鑑定評価しています。

公示地価は以下の国土交通省「不動産情報ライブラリ」で閲覧が可能です。

ご参考:
国土交通省地価公示・都道府県地価調査の検索(不動産情報ライブラリ)|国土交通省

実勢価格

実勢価格は文字通り、実際に売買取引された際の不動産価格における実績のことです。立地や周辺環境、売主の事情や価格交渉などによって自然に決まった価格です。

したがって、同じエリアで同様の評価が下る可能性のある土地でも、実勢価格に開きが出るケースがありえます。

基準地価

基準地価は都道府県が「国土利用計画法」に基づき、毎年7月1日時点での土地価格を判定する基準です。公示地価と同様、売買取引や買収の際の算定における基準とされています。

基準地価も前述の「不動産情報ライブラリ」で確認することができます。

ご参考:
国土交通省地価公示・都道府県地価調査の検索(不動産情報ライブラリ)|国土交通省

路線価

路線価は、公示地価や基準地価と同じく公的な土地の価格基準ですが、評価の主体が国税庁や市町村によるものです。

土地が面している道路ごとに設定がされることで「路線価」と呼ばれ、相続税や贈与税の算定基準となる、毎年1月1日時点の価格となっています。

路線価は以下のように分類されます。

  • 相続税路線価:国税庁が公表している路線価
  • 固定資産税路線価:市町村(東京都は都)が固定資産税を算出する際に使用する路線価

「路線価」と呼ぶ場合、相続税路線価を指します。

路線価は以下、国税庁のホームページで確認可能です。

ご参考:財産評価基準書路線価図・評価倍率表|国税庁

固定資産税評価額を調べる方法3選

固定資産税評価額を調べる方法は以下の3つです。

  • ● 固定資産税課税明細書
  • ● 固定資産課税台帳
  • ● 固定資産評価証明書

固定資産税課税明細書

固定資産税の納税対象者に対して、毎年5月上旬前後に送付されてくる納税通知書に同封されている「課税明細書」の中に、固定資産税評価額が記載されています。

自治体によって書式は異なりますが、価格あるいは評価額の欄に書かれているのが、固定資産税評価額です。

固定資産課税台帳

固定資産課税台帳は、自治体の役所や都税事務所などで閲覧が可能です。

台帳は土地と家屋に分かれて記載されており、所有者や所在地のほか、価格の欄に固定資産税評価額が確認できます。

この方法で閲覧できるのは納税義務者本人や相続人、委任状を託された代理人のみです。

閲覧時間や手数料は自治体によって異なり、事前に確認が必要となります。納税義務者としての閲覧にもマイナンバーカード(もしくは個人番号カード)や運転免許証など、顔写真付き本人確認書類の提示が必要です。

固定資産評価証明書

自治体の役所や都税事務所などで固定資産評価証明書を取得して確認する方法もあります。

この方法も固定資産課税台帳の閲覧と同様で納税義務者本人と相続人、委任状を持った代理人のみが利用可能です。

窓口での申請以外にも郵送による取得が可能です。郵送の場合、請求の封書に手数料を定額小為替で同封することで支払います。

固定資産税評価額を計算する方法

固定資産税評価額は、一般の人が計算するものではありませんが、自治体がどのように算出しているか、その方法について解説します。

①標準地比準方式

標準地比準方式は、宅地が接する道路の状況、家屋の疎密度などから利用状況が似ている地区ごとに、標準地1㎡あたりの単価=標準宅地を定め、この単価をもとにして固定資産税評価額を算出します。

この方式では土地の形状などによる補正率を加算します。したがって計算式は以下です。

標準地比準方式=標準宅地の1㎡単価 × 土地面積 × 補正率

補正率は土地の形状や奥行などの条件に合わせて適用されます。たとえば同じ路線に面した同じ面積の土地でも、接道幅が4mと10mでは、利便性の違いから、評価額も異なります。

前述のように一般の人が、固定資産税評価額を計算することはありません。しかし、土地の形状などについて、変形地や狭小地、斜面などで十分活用できない地形に相当し、それが反映されていないと感じる場合があります。

そのような場合は、評価のやり直しを申請することが可能です。

この補正を不整形地補正率といい、最大40%減額=6割まで評価額を引き下げられる場合もあります。

ご参考:
固定資産評価のしくみについて (土地評価)|総務省

②路線価方式

路線価方式による固定資産税評価額の計算は、「固定資産税路線価」を基準に以下の計算式で行います。

路線価方式の評価=固定資産税路線価 × 土地面積 × 補正率

補正率については総務省が定めた基準をもとに評価されます。

固定資産税路線価は、土地の位置や条件に基づき自治体が定めます。公示地価の70%程度を目安として設定され、国税庁が定める相続税路線価よりさらに低めに設定されることが一般的です。

③再建築価格方式

再建築価格とは、同一の建物をその時点で同じ場所に新築するときに要する建築費を計算して評価する方式です。

新築の試算に経年劣化を数値化した「経年減点補正率」を掛けて算出します。

たとえば、再建築価格が5,000万円の木造建物の場合、築1年で4,000万円、築27年以降は1,000万円の評価となる仕組みです。

近年の建築費高騰や物価水準などに応じて補正され、最終的な評価額が決まります。

ご参考:
経年減価補正率表|法務局

まとめ

土地の固定資産税評価額はどのように決まるのか、計算方法や調べ方を解説しました。

固定資産税は、支払い通知が来るたびに、あまり考えずに支払っている人が多いのですが、3年ごとに課税額が変化している可能性があります。

次回の評価替えの反映は、2027年の納税通知となりますが、過去にさかのぼって変化を確認するのも良いでしょう。

不整形地補正率は、該当しそうな方は管轄自治体に問い合わせしてみることをおすすめします。

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士

早稲田大卒。マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産賃貸業に従事。実務経験をもとに住まいづくり、不動産の売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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