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家づくりの雑学

2026.10.23

二重サッシ・二重窓は防音効果がある?うるさいと言われる理由や原因、対策方法を解説

二重窓・内窓のリフォームの結果、断熱・防犯などの効果は別として、防音効果は思ったほど向上しなかったと感じることがあります。窓の種類選びやガラス選び、耳につく音の種類次第にはなりますが、せっかく期待して施工するからには、残念な結果に終わりたくありません。

本記事では、二重サッシ・二重窓の防音効果について、うるさいと言われる理由や原因、対策方法などを解説します。住まいづくりの参考にしてください。

INDEX

二重サッシ・二重窓に防音効果はある?その理由は?

「防音効果なし?」と疑問を持たれることもある二重窓ですが、施工によっては高い防音効果を発揮してくれます。

自宅に対して防音対策を行う場合は、以下の2つの方法が主流です。

● 床・壁・天井を二重構造にするなどの防音施工
● 二重窓にして窓を中心に防音をする方法

自宅での音楽活動や、ホームシアターなどを目的に、より完璧な防音を目指す場合は、両方を施工することになります。対して一般家庭の防音対策の場合は、窓を二重窓にリフォームする方法が費用対効果でベストといえるでしょう。

この項では、二重サッシ・二重窓における防音効果の理由をご説明します。

①ガラスの厚みによって遮音性が高まる

外から聞こえてくる音の大きさは、ガラスの厚みによって遮断される原理です。厚みが増すほど遮音性が高くなり、屋外の音がお部屋に侵入しにくくなります。

同時に屋内の音も外部に漏れづらくなり、プライバシーが守りやすくなるでしょう。

また、質量(重量)が大きく厚みのあるガラスを使って二重窓にすることで、より高い防音性能を狙うことができます。

②空気層によって遮音性能が高まる

二重窓の場合では、外窓と内窓の間に空気層が設けられており、この空気層が外部の騒音も、近所迷惑が気がかりな音も、緩和することに役立ちます。

防音のほか、空気は熱を伝えにくいため、空気層は断熱や結露を防ぐ効果もあるのです。

また、空気層は厚みがあるほど二重窓の遮音性能は高まります。

しかし、窓枠の奥行きによって窓の厚みは決まるので、規定以上に厚みのある窓にしたい場合、窓枠自体を交換する工事が必要です。

③気密性が高い

窓の防音性能を大きく左右するのが窓周辺の気密性。通常の窓では、窓枠・サッシ・レール・左右の窓の接合部などに隙間が生じる関係で、そこから音漏れが起きるのです。

防音性能が高いと言われる窓ガラスでも、この隙間によって遮音効果が減少してしまうため、二重にすることがおすすめとなります。

追加する内窓は、樹脂製のものが機密性が高く、防音効果が得られやすいです。また、樹脂サッシは熱伝導が低いため、アルミ製に対して約2.6倍の断熱性能を得ることもできます。

二重サッシ・二重窓に防音効果が得られない場合に想定される原因は?

二重サッシ・二重窓がうるさいと言われる原因はどこにあるのでしょう。この項では、防音がうまくいかなかったケースを解説します。

①ガラスの厚みが不十分である

二重窓に通常の板ガラスや、複層ガラスなどが使用されていた場合には、高い防音効果は期待できません。

二重窓で高い防音効果を得るためには、質量の大きな分厚いガラスを取り付け、内外の音をしっかり受け止めることが重要です。

ガラスの間に空気層をしっかり含んでいるかどうかも、ポイントとなるでしょう。

②既存窓と新規で取り付ける内窓が同じ種類のガラスである

既存の窓と、追加で取り付ける内窓が同じ種類のガラスの場合、同じ周波数の音が共鳴・共振し、かえって音を増幅させたり、振動が起きたりします。

既存の窓とは違う厚みのガラスを内窓に設置すると、既存の窓だけでは防げなかった周波数の音も防音が可能です。

そのほか要注意なのは、おもに断熱・遮熱を目的に設置していたペアガラスです。ペアガラスは1枚に見えるガラスの中に空気層やガスなどの中間層を設けたガラスです。

この中間層で空気振動の伝達が起き、ガラスが共鳴・共振してしまうことから、防音対策には逆効果となります。

③サッシなどに隙間が発生している

DIYでも設置できるような簡易内窓では、気密を高める過程で、完全に隙間をつくらない構造は困難なため、防音効果については「多少改善されるレベル」と考えましょう。

二重窓で根本的な防音対策をしたい場合は、専門業者が取り扱うような、防音に適した内窓を施工することがポイントです。

ただし専門業者への依頼であっても、施工不良で隙間が生じるケースなどがないわけではありません。

補助金を申請し、施工費用を抑えながら、国の基準に準じたしっかりした施工をしてもらうことをおすすめします。

ご参考:
先進的窓リノベ2026事業|環境省

④部屋の換気口から音が漏れてしまっている

防音効果が薄いと感じる理由は、窓以外の別の場所という可能性もあります。空気の通り道があれば、そこから音が伝わるのです。お部屋の防音対策をする際には、空気が流れる隙間を塞ぐ検討もしましょう。

防音対策で見落とされがちなのが、排気口や給気口、換気扇などの開口部です。24時間換気システムの場合、絶え間なく空気が通る構造上、そこからの音漏れが問題になることも。

最近では、換気口にサイレンサーや吸音素材を貼り付けるタイプの対策グッズが、ホームセンター・インターネット通販ほかで入手可能です。

換気扇は屋外側丹吸音材や、迷路構造の防音型に交換します。換気口の場合は、穴あきのウレタン・発泡ポリエチレン素材を内部のパイプに詰めて施工する方法などです。

DIYでも一度試してみると良いでしょう。

二重サッシ・二重窓は防音効果が期待できるがデメリットも

二重サッシ・二重窓は正しく設置すれば防音効果が期待できますが、同時にデメリットも存在します。

換気のしづらさ:窓が二重になると、開閉の動作が2回になります。窓が開けづらくなると、どうしても換気がおっくうになるもの。ひんぱんに室内の換気を行いたい場合、二重の窓であることが不便に感じられるかもしれません。

掃除のしづらさ:窓が二重になれば、サッシまわりの掃除に関する手間が、これまでの2倍となるでしょう。窓まわりは通常のタイプでも、透明度に気を遣うガラス面だけではなく、細かいレールのごみなど、清掃難易度の高い箇所です。

室内では外側に設けた窓が拭きづらくなることから、戸外から窓の掃除をする必要も出てくるでしょう。2階かつ、屋外にテラスが設置されていない場合など、安全性の観点から掃除が大変となります。

施工コストが高い:新しく窓ガラスを追加するため、その費用が必要です。防音性能に優れた厚いガラスを付ける、枠の部分も交換するなどの場合は、より予算がかかることになるでしょう。

しかし、妥協せずしっかりつくっておくことで、費用に見合った性能が得られると考えれば、そのメリットで得られる暮らしを優先したいところです。

二重サッシ・二重窓以外に防音効果を高める方法

二重サッシ・二重窓の施工以外で防音性を高める方法があればと考えることもあります。施工の補完やDIYの対策を含めて、防音効果に関する対策をご紹介します。

①防音カーテンを活用する

カーテンには防音性の高い素材を使用したものが市販されています。既存のカーテンレールに付け替えするだけで、交換はごく簡単です。

また、防音カーテンは遮光効果も高いものが多く、そちらも期待できるでしょう。

しかし、カーテンによる防音効果には限りがあるので、二重窓やほかの防音対策と併用するようにしましょう。

②防音テープを活用する

防音テープは、空気の出入りがある隙間に貼り付けて、内外への音漏れを軽減する商品です。

音だけではなく、窓から侵入する蚊やアリほかの害虫の侵入を防ぐ役割も果たしてくれます。

テープは貼り付ける箇所の油分やホコリをしっかり除去したうえで、2枚のサッシの召し合わせ部分(重なる部分)、下レール、戸当たり部などの隙間が生じる箇所に正しく貼り付けましょう。説明書をよく読んで利用してください。

③防音シートを活用する

サッシやガラス向けの防音シートは、厚みのある塩ビ製透明フィルムなどで、光は通しながら、屋外からの騒音を軽減します。

騒音のほかに、窓ガラスに生じやすいカビや結露も防ぐ効果があり、剥がしやすいので賃貸住宅でも原状回復がしやすく、気軽に施工できるでしょう。

④防音ボードを活用する

防音ボードは窓の大きさに合わせてつくったボードです。グラスウールや不燃クロスでつくられ、窓枠にはめ込むことで室内外の音を軽減するほか、遮光や断熱の効果も期待できます。

オーダー制作のほか、既成品のサイズも準備されていますが、築年数を経過した家は窓枠の形が変わっているケースもあるので、正確に実測してオーダーしましょう。

取り扱いが簡単で、相応の効果があるのがメリットです。ただし、取り外したボードが場所を取る、窓の大きさに合わせてボードを加工する必要がある場合がある、などのデメリットもあります。

防音効果に期待できる二重サッシ・二重窓の設置費用はいくら?

二重窓の取り付けを業者に依頼した際に、気になるのは施工費用です。二重窓へのリフォーム(あと付け)にかかる費用相場は80,000~300,000円と開きがあり、製品のグレードや、窓枠まで交換するかなど、工事の範囲に左右されます。

費用の開きは窓ガラスのサイズや種類も関係しており、たとえばサイズが大きければそれだけ費用は高額に。

製品のグレードに関しては、採用するガラスの種類が金額を左右し、防音効果の高いガラスはやはり高価となります。

費用を少しでも抑える方法としては、まず複数の業者から見積もりを取りましょう。リフォームにかかる費用の相場を知り、施工内容・使用材も比較したうえで、一番適した業者を選ぶことができます。

また、先進的窓リノベ2026事業など、省エネ関係の補助金も、活用しましょう。

まとめ

二重サッシ・二重窓の防音効果について、うるさい・効果なしと言われる理由や原因、対策方法などを解説しました。

施工によって効果を得られるかは、施工業者としっかり打ち合わせを行ったうえで、予算とも相談しながら「どこまでやるか」という目標次第で、結果が左右されると考えましょう。

また、音は温度や湿度とは異なり、音の種類によって伝わり方が異なるなど、対策にもややコツが必要な場合があります。そのあたりまで意識して追加対策を行うと、効果的といえるでしょう。

ご参考:
騒音の種類…知ってほしい知識 | 生活の中の騒音と基準|防音製品評価基準協議会

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士

早稲田大卒。マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産賃貸業に従事。実務経験をもとに住まいづくり、不動産の売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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