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住宅のマネーと制度

2026.08.13

戸建ての解体費用相場は?坪単価別の解体事例や補助金について解説

旧家屋を壊しての建て替えや、解体を伴う土地売却の際に、計上しておかなければいけないのが、解体費用です。

解体費用は、坪単価の目安以外にさまざまな変動要因を持つため、それらを踏まえて正確な見積もりを受ける必要があります。また、それらの変動要因に対する基礎知識がないと、見積もりの正当性も判断が難しいでしょう。

本記事では、戸建ての解体費用相場はどのくらいとなるか、坪単価別の解体事例や補助金などについて解説します。住まいづくりの際の参考にしてください。

INDEX

戸建ての解体費用相場

一般的な一戸建て家屋の解体費用は、100~300万円程度の範囲となることが多いです。

ただし、家の構造や周辺の外構物の分量によって、同じ規模の家屋でも価格にかなりの開きが出るでしょう。

家の解体は建物の撤去だけではなく、ブロック塀・樹木・小屋など建物の外周の外構物もきれいに撤去・処分する必要があります。これらの外構物は家によってかなりの分量差があるものです。

関連記事:
家を壊して建て替える場合の費用はどれくらい?相場や内訳、利用できる補助金を解説|住宅展示場のハウジングステージ

坪単価と家の構造別の解体費用

坪単価と家の構造別の坪単価と、解体費用相場の目安は、下記の単価表の通りです。

家の構造 木造 鉄骨造
(S造)
鉄筋コンクリート造
(RC造)
坪単価の
目安
31,000~44,000円 34,000~47,000円 35,000~80,000円
外観
10坪 31〜44万円 34〜47万円 35〜80万円
20坪 62〜88万円 68〜94万円 70〜160万円
30坪 93〜132万円 102〜141万円 105〜240万円
40坪 124〜176万円 136〜188万円 140〜320万円
50坪 155〜220万円 170〜235万円 175〜400万円
60坪 186〜264万円 204〜282万円 210〜480万円
70坪 217〜308万円 238〜329万円 245〜560万円
80坪 248〜352万円 272〜376万円 280〜640万円
90坪 279〜396万円 306〜423万円 315〜720万円
100坪 310〜440万円 340〜470万円 350〜800万円

壊しやすい木造よりも鉄骨造(S造)、もっとも壊すのに労力が必要な鉄筋コンクリート造(RC造)の順に、解体にコストを要する傾向です。

とくに建物重量が大きい鉄筋コンクリート造は、規模によっては500万円を超える総費用となる可能性もあるため、注意が必要となります。

解体費用が高くなる3つのケース

身近な例として、解体費用が高くなりやすい3つのケースをご紹介します。

● 残置物がそのままの場合
家の中に家電製品や日用品、家具など(残置物)がそのまま残っているような場合、解体の費用だけでなく、それらの撤去費用が発生することに。

残置物は解体作業で出る木材やコンクリートガラ(産業廃棄物)などと分類が異なるため、処理方法も異なり、一緒に廃棄に出すことはできません。したがって運搬のための専用コストや分別の作業が増え、費用に影響するのです。

● 狭い場所での解体
建物の周囲の土地に十分なスペースが取れない場合、重機の搬入に時間がかかる、もしくは手作業による搬出や解体が増え、効率的な作業の進行が困難になります。その影響は直接コストに反映されてしまうのです。

● 建材が石綿(アスベスト)を含んでいた場合
アスベストは非常に細かい繊維状の建材です。耐熱性や耐腐食性に優れ、一時期建物の屋根や断熱材に多く使用されました。

しかし、アスベストを吸引すると健康に深刻な影響を及ぼすことが分かり、アスベストを含む建物の解体には作業時の配慮が必要となっています。これにより、解体費用が増加することがあり、要注意です。

アスベストの含有判定自体に時間や予算を要することもあるため、「アスベストを含んでいる」という形にして進めるケースも。

このほか、下記イラストのような現場の外構の状況によって、解体費用は上下します。

解体費用が安くなる3つのケース

逆に、以下のような状況であれば、解体費用は比較的安くできます。

● 残置物がない状態で解体する場合
家の中に残置物がなければ、分別や搬出の手続きはシンプルになり、解体作業に専念できるため、費用を抑えることが可能となります。

● 十分なスペースがある場合
隣に空き地や庭があり、重機や車を設置、稼働するためのスペースが確保できると、作業は大幅にスムーズになり時間も節約できます。

さらに所有地内に重機を置ければ、作業効率が向上するだけでなく、近隣に保管場所の確保も不要となるため、その費用も安くなります。

● 複数棟を同時に解体する場合
同じ面積で規模、構造の建物を別々に一棟ずつ解体するよりも、同時に解体できると、一坪当たりの単価が抑えられます。

複数棟をまとめて作業することで、重機の搬送や人件費、養生費用が一度で済み、割安となるのです。

解体工事は、全解体のほかに、建物の一部分だけ、内装だけスケルトンにする、外構だけを更地にするなど、さまざまな種類があります。

解体部分が少ないことで、割安となるとは限りませんが、全解体以外の選択肢もあることを念頭に置いておきましょう。

坪単価別の解体事例

この項では、坪数・坪単価別、構造別の解体工事事例について、具体的な明細をご確認ください。建物構造によっても、価格に大きな違いが出ることが分かります。

金額相場引用:クラッソーネ

【事例1】15坪・木造平屋

小さな規模の木造平屋の事例です。平屋のため、足場養生の費用は抑えることができます。この明細における諸経費とは、廃材処分の際の、書類手続きや事務手続きの費用です。

品名 数量 単位 単価 金額
建物解体工事一式 15.0 27,000 405,000
足場養生一式 72.0 864 62,208
植栽(樹木1本)撤去処分一式 1.0 10,800 10,800
プレハブ物置解体撤去一式 1.0 5,400 5,400
前面ブロック撤去一式 5.28 1,080 5,702
駐車場舗装撤去処分一式 1.0 5,400 5,400
残置ごみ撤去処分一式 2.0 75,600 151,200
重機回送代 1.0 21,600 21,600
諸経費 1.0 40,000 40,000
値引き 1.0 -7,310 -7,310
総合計金額: 700,000円(税抜)

【事例2】20坪台・木造2階建て

この規模の木造解体では、そこまで大きく費用が膨らむ要素はありません。(現場の立地などの要素は別)

屋根解体で別途計上されている下屋(げや)とは、本体の屋根よりも一段低い位置に張り出して設けられた屋根や、1階のみをカバーする屋根を指すものです。

このケースでは、1階の屋根とは別途設けられた構造物として扱われています。

品名 数量 単位 単価 金額
外部単管養生シート 3面 ブルーシート 224.0 600 134,400
木造2F分別解体運搬処分 90.1 6,700 603,670
下屋 撤去運搬処分 16.0 1,400 22,400
前面ブロック塀1面 撤去運搬処分 3.0 6,800 20,400
土間 撤去運搬処分 6.0 6,800 40,800
植木 撤去運搬処分 根・株とも 6.0 5,800 34,800
敷石・庭石 撤去運搬処分 3.0 7,800 23,400
重機運搬経費 往復 1.0 38,000 38,000
値引き 1.0 -3,764 -3,764
総合計金額: 914,106円(税抜)

【事例3】40坪台・木造2階建て

同じ木造でも家の規模や、それに伴う外構の仕様にしたがって、解体費用は高額となっていくでしょう。

20坪台の養生・足場費用(外部単管養生シートの項目)に比べて、249,200円と、倍増していることが分かります。

品名 数量</th>

単位 単価 金額
木造建築物解体工事費 42.89 30,000 1,286,700
木造建築物解体工事 発生材処分運搬費 141.8 4,000 567,200
養生費 311.5 800 249,200
屋内外残置物・運搬処分費 1.0 400,000 400,000
樹木抜根処分・運搬費 1.0 120,000 120,000
井戸撤去・処分費 1.0 50,000 50,000
重機搬入費 1.0 50,000 50,000
水道代 1.0 -3,100 -3,100
手数料 6% 1.0 171,360 171,360
総合計金額: 2,891,360円(税抜)

【事例4】30坪台・鉄骨造2階建て

鉄骨造では、この事例のように躯体や基礎の解体が、木造とさして変わらない場合もあります。

このケースでは、外構・お庭の整理にかかる費用がやや高めになっていることが確認できるでしょう。

品名 数量 単位 単価 金額
S造2階建家屋解体工事 内装解体工事費 120.2 3,000 360,600
S造2階建家屋解体工事 躯体解体工事費 120.2 3,500 420,700
S造2階建家屋解体工事 基礎解体工事費 74.1 2,200 163,020
付帯工事 門扉撤去工事 1.0 25,000 25,000
付帯工事 植栽撤去工事 32.0 8,500 272,000
付帯工事 スチール物置撤去 1.0 10,000 10,000
仮設工事 養生費 172.8 900 155,520
仮設工事 重機回送費 1.0 50,000 50,000
仮設工事 一般諸経費 1.0 50,000 50,000
仮設工事 調整 1.0 -6,840 -6,840
総合計金額: 1,500,000円(税抜)

【事例5】60坪台・鉄骨造3階建て

この事例では、3階建ての頑丈な鉄骨の解体撤去に、360万円という高額な費用が計上されています。

鉄骨の解体は火花を生じるため、火災リスクを下げるために養生の際に防炎シートで全体を覆う必要があるのです。3階建てで面積も大きいことから、養生費用も100万円を超える価格が目を引きます。

品名 数量 単位 単価 金額
防炎シート養生組立費 315.0 3,500 1,102,500
鉄骨塔屋手壊し 1.0 80,000 80,000
鉄骨造3階建て解体撤去費 60.0 60,000 3,600,000
残置物撤去費 6.0 15,000 90,000
花壇撤去費 1.0 30,000 30,000
浄化槽撤去費 1.0 150,000 150,000
敷鉄板設置 1.0 50,000 50,000
届出申請 1.0 30,000 30,000
単価調整 1.0 -39,907 -39,907
総合計金額: 5,092,593円(税抜)

【事例6】40坪台・RC造2階建て

144.49㎡=40坪台と、やや大きめのRC造2階建て住宅解体費用事例です。総額600万円と、住宅解体費用としてはかなりの高額となりました。

要因としては、重量のあるRC造の建物を支えるための基礎を解体する工事で約204万円と、いい気な費用がかかっていることが分かります。

鋼材を用いて建てられている鉄筋コンクリート造は、「有価物売却費」という項目が発生し、鋼材の買い取り価格である30万円が、解体費用から値引きされる形です。

項目 数量 単価 金額
仮設工事
単管足場防音パネル、防音シート併用養生 324.9㎡ 2,500円 812,250円
重機回送費 2回 30,000円 60,000円
内部造作物解体工事
内部造作物撤去
(残置物・設備・仕上げ材)
144.49㎡ 4,000円 577,960円
産業廃棄物搬出処分
木くず搬出処分 22㎥ 3,000円 66,000円
廃石膏ボード搬出処分 8㎥ 8,000円 64,000円
廃プラスチック搬出処分 10㎥ 16,000円 160,000円
混合廃棄物搬出処分 15㎥ 20,000円 300,000円
ケイカル板搬出処分(石綿含有レベル3とみなし) 4㎥ 30,000円 120,000円
RC造躯体解体工事
躯体解体 144.49㎡ 6,000円 866,940円
躯体のコンクリートガラ搬出処分 90㎥ 4,000円 360,000円
基礎解体工事
RC造土間基礎解体(地中梁、風鎮含む) 85.8㎡ 10,000円 858,000円
基礎コンクリートガラ搬出処分 80㎥ 4,000円 320,000円
地中杭撤去処分(L 5mまで・コンクリート杭、鋼管杭に限る) 58本 15,000円 870,000円
付帯工事
植栽撤去処分 22㎥ 5,000円 110,000円
カーポート撤去処分 1式 50,000円 50,000円
外構CB塀カット及び撤去 1式 100,000円 100,000円
駐車場及び通路コンクリート土間撤去 1式 150,000円 150,000円
諸経費
諸官庁届出、近隣対策、諸経費 1式 100,000円 100,000円
有価物売却費 -300,000円
端数値引き -190,605円
小計 5,454,545円
消費税 545,455円
合計金額 6,000,000円

戸建てにおける解体費用の内訳は?

この項では改めて、解体工事の際の費用の内訳の詳細をご説明します。解体費用の内訳は、主に以下の5つに分類されるものです。

  • ● 建物取壊費用(30~40%)
  • ● 廃棄物処理費用(30~40%)
  • ● 諸費用(20~30%)
  • ● 解体工事会社(解体業者)の利益(粗利10~20%)
  • ● 付帯工事費用(+α)

1.建物取壊費用

家を取り壊すために必要な建物取壊費用は、主に以下のような項目となります。

  • ● 家を解体するための足場や防音・防じんシート(養生)
  • ● 重機が通行するための敷き鉄板
  • ● 敷地を囲う仮囲いのゲート
  • ● 解体作業員たちが使用する仮設トイレ
  • ● 解体作業員たちの人件費
  • ● 重機の使用料

これらの項目は、現場によって大きな金額差が生じるものではありませんが、重量のある建物の基礎解体のみ、金額が大きくなる可能性があるでしょう。

2.廃棄物処理費用

家の解体を行う場合、木材や屋根の瓦、基礎のコンクリートなどのほか、多くの廃棄物が出ることになります。

その分量は、30坪前後の一般的な2階建ての木造一軒家の解体で、4トントラック5〜10台分にもなります。そしてこの廃棄物は家庭ごみのように一般のごみ処理場への持ち込みは認められず、事業ごみとして処理することが義務付けられています。

産業廃棄物は、建設リサイクル法に基づいて分別・再資源化しなければなりません。そして、そのための適切な処理には相応の費用がかかるのです。

一部の悪質な解体業者の中には、目立たない山中に投棄したり、空き地に埋めてしまったりすることもあります。

業者の不法投棄によって依頼者も罰則を受けるケースがあるため、解体費用見積もりが極端に安い業者には、このような可能性を疑いましょう。

3.諸費用

諸費用として計上される項目の内訳は、一般的には以下のような費用が含まれていることが多いです。

  • ● 各種書類の作成・申請費用(建設リサイクル法・道路使用許可など法令関係)
  • ● 近隣へのあいさつ関連費用(粗品・人件費など)
  • ● 現場付近の一時的な借地料(重機などの駐車スペースなど)

借地料は、敷地内にスペースが確保できる場合は不要となりますが、その場合、工事関連車両の駐車料金などが加わる可能性はあります。

4.解体工事会社(解体業者)の利益

解体業者は、施主に請求した費用の中から、廃材の処分費やリサイクル費用などの実費を支払います。

処分にあたっては前述のように産業廃棄物としての正規の処分ルートに則って処理することになるため、業者はこれらの費用を最初から実費として見積もって、計上しておく必要があるのです。このような実費を差し引くと、解体業者の利益は10〜20%ほどになります。

ほかにも地中の埋設物などがあとから分かって、やむなく請求金額が増えることはありますが、不正確な見積もりで追加請求が出ないよう、業者には慎重な確認が必要です。

5.業種別の粗利率

粗利(売上総利益)とは、 売上高から売上原価を引いたものです。

各業種における粗利率は、以下の通りですが、前述の通り解体業の利益は10%から20%で、法的な分類上の建設業の平均17.7%よりも、やや低めとなっています。

  • ● 製造業 = 22.3%
  • ● 卸売業 = 11.8%
  • ● 卸売業 = 11.8%
  • ● 建設業 = 17.7%
  • ● 飲食業 = 56.8%

(参考:経済産業省|企業活動基本調査

6.建物以外のすべての工事費用

付帯工事費として、建物以外のすべての取り壊し、撤去、処分などの費用が計上されます。

以下のような要素で、費用が上下するでしょう。

  • ● 屋内に残置物が多く残っている
  • ● 壊す必要のあるブロック塀の有無
  • ● 庭に処分をしなければならない樹木や石がある
  • ● 井戸の処理が必要

残置物の量やブロック塀の高さ・長さなどの規模、処分する樹木の本数によって金額が変わるため、これらの要素は実際に見積もりを依頼しなければ、把握が困難となります。

また、見落としがちなのが、地中に埋まった状態の埋設物です。見積もり時には見つからず、工事費用の追加となるケースがあるため要注意です。

土の中に埋まっている建物の基礎コンクリート、古い浄化槽、井戸、配管、廃材など、施主も知らないケースが多いでしょう。

もし知っている場合、「古井戸があった」「浄化槽が残っているかも」などの情報は、見積もり時に事前に伝えることが大切です。

家の解体費用を安く済ませる方法

この項では、家の解体費用をなるべく安く済ませる方法について、ご紹介します。

補助金制度を利用する

管轄の自治体によっては、以下のような内容の補助金制度を利用できる可能性があるため、解体する家がある場所の、補助金事業制度を確認してみましょう。

  • ● 老朽危険家屋解体工事補助金
  • ● 危険廃屋解体撤去補助金
  • ● 木造住宅解体工事費補助事業

長期間使用されていない老朽空き家が原因で、災害時に二次的な被害をもたらしてしまうリスクがあります。

また、長期間空き家のままの物件があると、街の活性化や景観が損なわれることになるでしょう。

それらの対策のため、長期間放置されている住宅や耐震性の低い住宅の解体に対して、自治体の補助金が用意されていることが多いのです。

補助金の運用については、自治体に直接確認するほかに、解体業者にどのような補助金が利用できるかを確認すると、詳しく教えてもらえます。

補助金を活用するにあたっては、以下のような点には気をつけましょう。

  • ● そもそも制度自体を実施していない自治体もあるため事前に要確認
  • ● 年度ごとに実施内容が変わる可能性があるため、つねに最新情報をチェック
  • ● 適用条件をしっかり確認したうえで、必ず着工前に申請すること
  • ● 補助の決定までに数週間〜数か月かかることもある=早めに申請する
  • ● 自治体によっては、市内の解体業者に依頼することが条件などの制限があることも
  • ● 補助金だけでは全額のカバーができないことも多い
  • ● 補助金はあとから支給される=支払いは一旦全額自分で行う

以下は、解体に適用可能な補助金の例です。

自治体 補助金名 主な適用条件(支給上限金額)
東京都練馬区 旧耐震住宅 防災まちづくり事業実施地区内(除却工事) 助成率:4分の3

限度額:150万円
(面積(28,500円/㎡)による限度額あり)

ブロック塀等撤去費用助成 8,000円/m+撤去する部分の高さが1mを超える場合、1mを10cm超えるごとに500円/mを加算

危険性が高い塀の場合:17,000円/m+撤去する部分の高さが1mを超える場合、1mを10cm超えるごとに1,000円/mを加算

埼玉県熊谷市 空き家等除却補助金 次のいずれか低い額で上限30万円(千円未満切り捨て)
1. 除却に要する費用(地方税・地方消費税額を除く)の5分の4
2. 床面積(居住部分)×20,000円(1㎡当たり)

※旧耐震基準以前は、昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた建物

家具や家電などを自分で撤去する

家の中に残っている家具や家電、日用品などの残置物は、前述のように建物の解体で出る廃棄物とは異なる方法で処分する必要があり、追加費用が発生します。

解体費用を抑えたい場合、残置物を自主的に処分しておくのがおすすめです。残置物の処分は、以下のような方法が可能です。

  • ● 自分でリサイクルセンターに持っていく
  • ● 自治体に回収してもらう
  • ● ジモティーやヤフーオークション、メルカリに出品し、リユースする
  • ● 不燃ごみとして出す(サイズなど自治体の規定に注意)

自治体への粗大ごみや不燃ごみの回収を依頼、不燃ごみの規定などは自治体のホームページで確認しましょう。

粗大ごみの回収にかかる費用よりも、解体業者に依頼するコストのほうが高いのが通常なので、見積もりの前などに問い合わせてみると良いでしょう。

相見積もりを活用する

解体業者に見積もりを依頼する際は、必ず相見積もりを取りましょう。

同じ工事内容に対しても、業者によって解体費用は異なることも多いです。

解体費用は、業者ごとの利益率計算のほか、業者の拠点から現場までの移動距離、並行して進んでいるほかの仕事の状況などによっても変動します。

たとえば、ほかの案件で忙しいときは費用が高くなることがありますし、逆に時間に余裕があるときは早く終わるうえに割安で依頼できるという場合もあるのです。距離についてもやはり現場が業者の拠点から近いほうが有利となるでしょう。

また、良質な業者かどうかを可能な範囲で確認するためにも、複数業者からの見積もりを比較することが大切です。

工期に余裕を持って設定する

解体工事会社は、契約の依頼を受けた順に解体工事のスケジュールを固定していきます。

しかし、ほかの現場の状況、天候による制約などで、どうしても工期に狂いが出てくるものです。

そこで、可能であれば2か月程度の余裕で希望工期を設定し、「急がないので、手が空いているときに進めてもらえませんか。そのかわり少し安くしてください」という交渉をします。

この方法は現場や解体会社に喜ばれ、作業も丁寧にしてもらえる傾向になるため、おすすめです。急ぎにしなくても良いのであれば、このような提案をしてみましょう。

解体工事の手順

解体工事の基本的な手順は、以下の流れで進められることが多いです。

現地視察〜見積もり(見積もり提示まで2週間前後)
構造・立地状況・残置物の有無などの現地調査後、見積もりの作成を待つ。アスベストの調査のほか、埋設物調査を行うケースも。

業者との契約・近隣へのあいさつ(数日~約1週間)
費用や工期などで折り合った業者と契約を締結する。工事開始までに、近隣住民への説明やあいさつ回りを行っておく。

各種届け出(着工の1〜2週間前)
各種法令関係の届出は、解体の7日前までに行う。

解体工事開始(2週間〜1か月程度)
工期は、建物の広さや構造、立地条件などで変動する。足場の設置や養生をしたあと、屋根や内装の解体・基礎を含む建物本体の解体とすすめ、最後に外構の解体を行う。
解体後は廃材の分別・搬出を行い、最後に整地・清掃をして完了。

建物滅失登記(解体後)
解体が完了したら、法務局に建物の「滅失登記」を行う。申請義務を怠った場合、10万円以下の過料に処されることも。

解体工事の前までに済ませておきたい準備

解体工事が始まる前に、以下のような準備を忘れずに進めておくようにしましょう。

電気・ガスの撤去・依頼:ライフライン各社へ連絡して、設備撤去の手続きを行う。申し込みからメーターなどの撤去工事までの日数を計算に入れる必要があり、早めの対応が必要。

水道の停止は業者に確認してから:解体時に散水が必要となるため、水道の停止については、業者に確認すること。

残置物や家財の撤去:前述のように残置物は極力自分で処分すれば、解体費用を抑えることにつながる。

近隣へのあいさつと説明:工事中の騒音やホコリはつきものなので、着工前に周囲の住民へ説明・あいさつを行うことで、トラブルが起きにくくなる。

戸建てを解体した後に売却するメリット

戸建ては解体して土地売却したほうがいい場合と、そのままの売却がいい場合があります。

それぞれのメリットとデメリット、どんなケースで解体するのがおすすめなのかなど、この項以降での解説を参考にしてください。

建物付きより高く売却できる

土地の状況をイメージしやすいことで、土地を高値で売りやすくなります。

ハウスメーカーへの相談であれば、土地の間口と奥行き、建ぺい率・容積率、土地利用制限の状況などが分かれば、依頼されたメーカーは基礎的なプランの提示は可能でしょう。

しかし購入希望者にとって、「この土地の形なら~」「この土地の広さなら~」と住宅を建てるときのイメージがしやすくなり、周辺状況も見通しやすくなるのは大きなメリットです。したがって、建物付きで売却するより高く売却しやすくなる可能性があります。

需要が高い

買主側に解体費用の負担がかからず、また、土地を購入後に買主はその土地をすぐに自由に使うことができます。そのため更地の状態で売却したほうが土地需要は大きくなるでしょう。

日本では、中古を購入してリフォームするより、新築のほうが人気が高いといえます。

戸建て向きの土地であればなお、新築住宅を建てたいと思っている人をターゲットにしたほうが土地は売りやすいです。

戸建てを解体した後に売却するデメリット

一方、家を解体して更地にしてから売却する場合、以下のようなデメリットがあります。

  • ● 固定資産税が高くなる
  • ● 解体費用がかかる

固定資産税や都市計画税が高くなる

建物を先に解体した場合、固定資産税や都市計画税が高くつくことになります。更地の期間が長期間にわたりそうな場合は、要注意です。

土地の上に建物があることで、面積ごとに以下のような軽減措置を受けられる特例があります。

200㎡以下の部分 200㎡超の部分
固定資産税 1/6 1/3
都市計画税 1/3 2/3

この特例は空き家でも家がありさえすれば適用対象となりますが、建物を解体してしまうことで対象外となります。

ただし、建物に対する固定資産税は、建物を解体することで当然発生しなくなるものです。

また、自治体によっては建物がある状態でも、更地でも固定資産税が変わらないケースもあります。解体する前に、自治体へ問い合わせて税金がどれくらい変わるのか確認しておきましょう。

解体費用が必要

建物を解体すると、その費用は売主の持ち出しとなります。

解体価格をある程度上乗せして土地を売ることはできるでしょう。しかし、現在の家を壊さずにそのまま活用してくれる買主もいる可能性を考えると、壊すのがいいのか考えてしまうことになります。

また、市街化調整区域では、現在建っている家を壊してから新しい持ち主に所有権移転を行うと、新しく家を建てられなくなるケースもあるため要注意です。このような土地で知らずに解体した場合、その土地の価値は大きく下がってしまいます。

壊すうえでは、不動産会社の意見なども参考に、慎重に検討しましょう。

家を解体にしてから売却するのがおすすめなケース

前項を踏まえて、家を更地にしてから売却したほうが有利なケースは、以下のように考えられます。

  • ● 立地が良く、土地の売却が活発で高く売れる地域
  • ● できるだけ早く土地を売却したいケース
  • ● 建物付きでも更地の状態でも、税金が変わらないケース
  • ● 売主が建物を解体しても、新築が可能なケース

解体費用は高額となるため、メリットとデメリットを比較して、総合的に判断するようにしましょう。

家を解体した後に必要な「滅失登記」とは

家を解体したあとは必ず滅失登記(めっしつとうき)という手続きが必要です。

不動産登記法によって、建物を解体・撤去した場合には1か月以内に滅失登記申請を行わなければならないとされています。

正しく手続きを行わないままでいると、すでに存在しない建物が登記簿上では残った状態となり、今後相続、建築時にトラブルになってしまうリスクがあるのです。

滅失登記を通じて、建物が存在しなくなったことを法的に証明できるようにします。建物の登記情報を最新の状態にしておくことは、不動産の管理や活用のために必要な手続きです。

自分で手続きできる?

滅失登記の申請は、所有者本人でも行うことができます。登記の経験がある方にはそこまで難しい手続きではありません。

法務局のマニュアルにしたがって、書類を準備し、最寄りもしくは土地の管轄の法務局で添削を受けます。修正部分をなおしたものを提出し、2週間程度で手続きは完了です。

自分でできる自信がない方や平日に時間が取れない方、手続きが面倒という場合は、土地家屋調査士に依頼しましょう。

登記手続きといっても、滅失登記は建物の有無や位置など表示に関する登記であるため、司法書士ではなく、土地家屋調査士に依頼することになります。

必要な費用

滅失登記の際は、登録免許税などの税金がかかりません。ただし、申請に必要な書類の取得には数千円程度の実費がかかるほかに、土地家屋調査士に依頼した際の報酬として、4〜5万円前後の費用を支払います。

土地家屋調査士の報酬は一律の相場がないので、依頼する事務所や地域によって異なってきますが、問い合わせて確認しましょう。

まとめ

戸建ての解体費用相場はどのくらいとなるか、坪単価別の解体事例や補助金などについて解説しました。

前述のように、必ずしも解体が必要というわけではなく、解体コストを引き受けないやり方もあります。つまり「売る場合もそのまま古家付きで」「住み替えの場合も家はそのまま売却して、ほかの土地を選ぶという方法です。

不動産会社に買取を依頼する場合、残置物の処分が不要で、契約不適合責任免責にできるなど、相続財産の対処などには適しています。

選択肢を広く持ち、さまざまな方法のメリット・デメリットを検討しましょう。

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士

早稲田大卒。マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産賃貸業に従事。実務経験をもとに住まいづくり、不動産の売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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