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家づくりの雑学

2023.04.25

狭小住宅はどんな家?メリット・デメリットや建てる際のポイントを紹介

住宅の購入を検討するなかで、狭小住宅という言葉を見聞きした方も多いのではないでしょうか。狭小住宅は名前の通り、狭い土地に建っている住宅です。

狭いと聞くとネガティブな印象を受けますが、狭小住宅ならではのメリットも数多くあります。狭小住宅への理解を深めるために、本記事では狭小住宅のメリット・デメリットや建てる際のポイントを解説します。

本記事を読んでいただければ、狭小住宅の特徴がわかり住宅購入の選択肢が広がるでしょう。狭小住宅に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

INDEX

狭小住宅とは

狭小住宅とは狭い土地に建つ住宅です。広さに明確な定義はありませんが、一般的に15〜20坪以下の土地に建つ住宅を狭小住宅と呼びます。

狭小住宅は土地価格が高い都心部に多い傾向にあります。土地価格が高い都心部は、土地が広すぎると高額になり、買い手が付きにくくなるためです。また、相続による土地の分筆や開発行為で狭小地が生まれるケースも多くあります。

なお、狭小住宅は床面積を確保するために3階建てにするのが一般的です。

建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)の最大は80%であるため、15坪の土地の場合、最大建築面積は12坪(約40平米)です。2階建てにすると床面積の合計は約80平米しか確保できないため、平均的な住宅よりも狭くなってしまいます。

住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によると、注文住宅の床面積は全国平均123.8㎡、土地付注文住宅の床面積は全国平均111.4㎡です。

3階建てにすると120平米程度の床面積が確保できるため、平均的な住宅の床面積と同等になります。

狭小住宅のメリット

狭いと聞くとネガティブな印象を受けますが、狭小住宅には以下のようなメリットがあります。

  • ● アクセスの良い立地で生活できる
  • ● ランニングコストが低い
  • ● デザイン性の高い住宅に住める

各項目について詳しく解説します。

アクセスの良い立地で生活できる

都心部や駅近物件などアクセスの良い立地は土地価格が高く、まとまったサイズの土地は予算オーバーになってしまう方も多いでしょう。

しかし、狭小地は土地が小さい分購入を検討しやすい価格帯の物件が多く存在します。利便性の高いエリアに住みたい方や職場近くに住みたい方などは、狭小住宅を検討してみましょう。

また、土地にかかる費用をおさえられれば、建物代や設備代に回すこともできます。狭小住宅は建物や設備にこだわりたい方にもおすすめです。

ランニングコストが低い

狭小住宅は一般の住宅よりもランニングコストが低い傾向にあります。

住宅を建てると、土地や建物に対して固定資産税・都市計画税が課されますが、その税額は土地や建物面積に比例するためです。

固定資産税や都市計画税の計算式は、以下の通りです。

課税標準 × 税率

課税標準とは固定資産税評価額のことです。土地の固定資産税評価額は土地の価格や面積、奥行補正率によって決まるため、整形地よりも狭小地のほうが安い傾向にあります。

また、建物も通常の住宅より小さい場合が多いため、税金をおさえられます。

固定資産税・都市計画税は不動産を所有している限り毎年納めなければならないため、コストをおさえられる狭小住宅は金銭的に大きなメリットがあるといえるでしょう。

デザイン性の高い住宅に住める

狭小住宅は一般的な住宅と比べてデザイン性の高い物件が多いです。なぜなら、狭い土地に建てなければならず、一般的な住宅よりも間取りを工夫する必要があるためです。

限られたスペースを有効活用できるように、吹き抜けを作ったりスキップフロアにしたりと、結果としてデザイン性の高い住宅に仕上がります。

他と一味違う住宅に住みたい方は、狭小住宅を検討してみましょう。

狭小住宅のデメリット

狭小住宅にはメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • ● 建築費が高くなる傾向にある
  • ● 隣家との距離が近い
  • ● 階段での移動が増える
  • ● 収納が少ない

各項目について詳しく解説します。

建築費が高くなる傾向にある

狭小住宅は一般の住宅よりも建築費が高くなる傾向にあります。

狭小住宅は狭い道路に面していることが多く、工事のための重機が入れない可能性があるためです。建設地まで重機が入れない場合、近場に車両を止めて人の手で資材などを運ばなければなりません。

多くの人手が必要になることに加え、工期も長引くため建築費が高くなってしまいます。

隣家との距離が近い

狭小住宅は隣家との距離が近いケースが多く、1階部分の日当たりが悪かったり、音が気になったりする場合があります。反対に自宅の音が隣家に迷惑をかけている可能性もあるため、夜間などの生活音には注意が必要です。

また、窓が似たような場所にあると互いに視線が気になり、窓を開けにくくなってしまう可能性もあるため、位置関係を把握してからプランを考えましょう。

階段での移動が増える

狭小住宅は3階建てにするケースが多いため、階段での移動が増えます。ベランダと洗濯置き場の階数が違う場合などは、家事での移動に負担がかかってしまうでしょう。負担を減らすためにも、生活動線を踏まえた間取りを意識する必要があります。

また、狭小住宅は1階部分の日当たりが良くないため、2階にリビングを設置するのが一般的です。そのため、外出や宅配の受け取りの度に1階に下りなければなりません。

収納が少ない

狭小住宅は一般の住宅と比べると収納が少ない傾向にあります。

土地面積が限られており、収納を増やすと生活スペースが狭くなってしまうためです。狭小住宅に引っ越す際はできる限りものを減らし、入居後も増やさない工夫が必要です。

狭小住宅を建てる際の注意点

狭小住宅のデメリットを紹介しましたが、建築時に以下の注意点をおさえればデメリットを軽減できます。

  • ●希望の間取りプランが入る土地を選ぶ
  • ●隣家との距離を踏まえた設計をする

2つの注意点について詳しく解説します。

希望の間取りプランが入る土地を選ぶ

土地にはさまざまな法規制があるため、希望の間取りプランが入る土地を選びましょう。エリアによっては3階建ての建物を建てられない可能性があります。

理想のマイホームを建てるためにも、以下の法規制を覚えておきましょう。

法規制 内容
建ぺい率 敷地に対する最大建築面積を定めたもの。都市計画に沿ってあらかじめ定められており、最大は80%。
容積率 敷地に対する建物の最大延床面積を定めたもの。都市計画に沿ってあらかじめ定められている。
防火地域 市街地や商業地域、防災拠点などに指定されている地域。防火地域内では、3階建て以上の木造住宅は建てられない。ただし、木造耐火建築物なら可能。準防火地域では、準耐火建築物でなければ建てられない。
斜線制限 隣地や道路の日当たり・風通しを確保するために設けられている建物の高さ制限。

地域ごとの用途地域や法規制は、自治体のホームページなどで確認できます。

隣家との距離を踏まえた設計をする

狭小住宅を建てる際は隣家との距離を踏まえて設計しましょう。

給湯器や室外機は屋外に設置しますが、隣家との距離が近すぎると設置できなかったり、メンテナンスに手間がかかったりします。あらかじめ屋外に設置するものをリストアップし、隣家との適切な距離を確保しましょう。

また、隣家との距離が近いと足場が作れないため、外壁をメンテナンスできない可能性があります。汚れが目立たない色の外壁にしたり、メンテナンスフリーの外壁材を使用したりと、狭小住宅ならではの工夫が必要です。

狭小住宅を建てる際のポイント

狭小住宅を建てる際のポイントは以下の通りです。

  • ● 日当たりを確保する
  • ● 収納を確保する
  • ● 車を所有するか考える
  • ● 生活動線を意識した間取りにする
  • ● 機能性を加味した間取りにする

各項目について詳しく解説します。

日当たりを確保する

狭小住宅は日当たりが悪い傾向にあるため、室内を明るくするためにも日当たりを確保しましょう。

具体的には、天窓の設置や吹き抜けの活用などです。天窓を設置すれば、隣家との位置関係に関わらずに日当たりを確保できます。また、吹き抜けを活用すれば下階にも日差しが入ります。

もし1階や2階の日当たりの確保が難しい場合は、リビングを3階に設置するのも良いでしょう。長い時間を過ごす部屋を快適な空間にすることで、生活の満足度が向上します。

収納を確保する

狭小住宅では空間を上手に使い、収納を確保する必要があります。具体的には以下の通りです。

  • ● ロフト
  • ● 屋根裏
  • ● 吊戸棚
  • ● 階段下収納
  • ● 造作棚(壁面収納)

狭小住宅は面積が小さいため、収納部屋を作るのは困難です。そのため、建物の縦の空間を意識して収納を確保しましょう。

ロフトや吊戸棚、屋根裏、階段下を有効活用すれば、生活スペースを削ることなく収納スペースを増やせます。また、造作棚を設置すれば建物のデッドスペースを減らせます。

車を所有するか考える

狭小住宅を建てる際は車を所有するか考えましょう。

狭小住宅は土地が狭く駐車スペースを確保しにくいため、ビルトインガレージにするのが一般的です。しかし、ビルトインガレージは建築コストが高くなるデメリットがあります。

また、駐車スペースを無くすことで、建築面積を広げられる可能性もあります。狭小住宅は都心部や駅近に多いため、車を所有するのではなくカーシェアなどの選択肢も考えてみましょう。

生活動線を意識した間取りにする

狭小住宅では面積が狭いことに加え、階段での移動が多くなるため生活動線が重要です。

たとえば洗濯機と洗濯物を干すベランダが別の階にある場合、洗濯物を持って移動しなければなりません。また、朝の時間帯などは洗面所やトイレなどの水回りが混むため、広いスペースを確保する必要があります。

さらに、年を重ねると階段での移動が大変になるため、寝室と同じ階にトイレを設置するなどの工夫が重要です。生活動線を頭のなかでイメージするのは難しいため、モデルハウスを見学して確かめてみましょう。

機能性を加味した間取りにする

狭小住宅の間取りを考える際は面積や開放感だけでなく、機能性も重視しましょう。

たとえば、吹き抜けやスキップフロアの間取りは開放感がありデザイン性にも優れています。しかし、冷暖房が効きにくいなどのデメリットがあるため、建物自体の断熱性が高くないと快適に生活できません。

また、隣家との距離が近いため、高い防音性も重要です。ハウスメーカーの担当者とも相談し、家族が快適に生活できる環境を整えましょう。

まとめ

本記事では狭小住宅のメリット・デメリットや建てる際のポイントを解説しました。

狭小住宅の広さに明確な定義はありませんが、一般的に15〜20坪以下の土地に建つ住宅を狭小住宅と呼びます。

狭いと聞くとネガティブな印象を受けますが、アクセスの良い立地で生活できたりランニングコストがおさえられたりと、多くのメリットがあります。

しかし、収納の確保や生活動線、日当たりの確保などは十分に考慮しなければなりません。エリアによって建物の制限も異なるため、不動産会社やハウスメーカーの担当者とも話し合いながら検討を進めましょう。

執筆・情報提供

岡﨑渉(おかざきわたる)

国立大学卒業後新卒で大手不動産仲介会社に入社。約3年間勤務した後に独立。現在はWebライターとして活動中。不動産営業時代は、実需・投資用の幅広い物件を扱っていた経験から、Webライターとして主に不動産・投資系の記事を扱う。さまざまなメディアにて多数の執筆実績あり。宅地建物取引士・FP3級の資格を保有。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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