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住宅のマネーと制度

2023.10.01

ZEH(ゼッチ)住宅とは?メリット・デメリットやお得な補助金制度を解説

住宅の購入を検討するなかで、ZEH(読み方:ゼッチ)住宅に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

ZEH住宅は環境性能に優れており、生活の快適さと地球環境への配慮を両立した住宅です。しかし、住宅を建てる際の選択肢は豊富にあるため、ZEH住宅にするべきかどうかで悩む気持ちもあるでしょう。

そこで本記事では、ZEH住宅のメリット・デメリットや、お得に建てられる補助金制度を解説します。

本記事を読んでいただければ、ZEH住宅を建てるべきかどうかの判断ができるでしょう。住宅の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

INDEX

ZEH住宅とは


ZEH住宅(通称ゼッチ)は「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、環境性能の高い住宅を指します。


ZEH住宅 = 消費するエネルギー ≦ 創るエネルギー

通常の住宅であれば、エネルギーを消費することしかできませんが、ZEH住宅では太陽光発電などによって自らエネルギーを創り出せます。さらに、高い断熱性能や設備の効率化で、使用するエネルギーを削減することによって、年間のエネルギー収支をゼロ以下にしています。

近年ZEH住宅が注目されている背景にあるのは、2050年までの実現を目標とするカーボンニュートラルです。カーボンニュートラルとは、地球温暖化への対策として、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする施策です。

カーボンニュートラルに向けて、政府としてもZEH住宅の普及を推進しています。2025年度からすべての建物に省エネ基準が義務づけられ、2030年にはZEH水準を目指しています。

そのため、今後の新築住宅では、ZEH住宅が一般的になってくるでしょう。

本章ではZEH住宅に関する知識を深めるために、以下の3つについて詳しく解説します。

  • ● ZEH住宅に必要な3つの要素
  • ● ZEH住宅の種類
  • ● ZEH住宅の普及率

参考:https://sii.or.jp/zeh29/

ZEH住宅に必要な3つの要素

ZEH住宅に必要な要素は3つあります。

  • ● 断熱
  • ● 省エネ
  • ● 創エネ

ZEH住宅の特徴は、建物自体のエネルギーロスを最小限におさえるための高断熱性能です。冷暖房の効率を大幅に向上させ、エネルギーの無駄を削減します。窓の二重ガラス化、断熱材の選定と配置、気密性能の確保などが重要です。

また、エネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入により、自宅のエネルギー消費状況をリアルタイムで把握し、無駄なエネルギー消費を削減することが求められます。

さらに、太陽光発電や地熱発電など、再生可能エネルギーを導入し、自宅でエネルギーを生産することが求められます。これにより、消費エネルギーと同等のエネルギーを発電し、ネットのエネルギー消費をゼロに近づける仕組みです。


参考:経済産業省資源エネルギー庁

3つの要素を組み合わせることで、環境性能が高く、快適に生活できる住環境が整えられています。

ZEH住宅の種類

ZEH住宅は大きく分けると2種類、細かく分けると5種類あります。

それぞれの違いや分類は以下の表を参考にしてください。

ZEH ZEH ・断熱と省エネで20%以上の消費エネルギーの削減
・再生可能エネルギーでの創エネを加えて100%以上の省エネ
Nearly ZEH ・断熱と省エネで20%以上の消費エネルギーの削減
・再生可能エネルギーでの創エネを加えて75%以上100%未満の省エネ
ZEH Oriented ・断熱と省エネで20%以上の消費エネルギーの削減
・創エネ設備は導入しなくてもよい
ZEH+ ZEH+ ・断熱と省エネで25%以上の消費エネルギーの削減
・再生可能エネルギーでの創エネを加えて100%以上の省エネ
・以下3つのうちから2つ以上を導入
1.外皮性能のさらなる強化
2.高度エネルギーマネジメントシステムの導入
3.電気自動車への充電設備の導入
Nearly ZEH+ ・断熱と省エネで25%以上の消費エネルギーの削減
・再生可能エネルギーでの創エネを加えて75%以上の省エネ
・以下3つのうちから2つ以上を導入
1.外皮性能のさらなる強化
2.高度エネルギーマネジメントシステムの導入
3.電気自動車への充電設備の導入

Nearly ZEHは、降雪地帯や山間部などの寒冷地・低日射地域、ZEH Orientedは、創エネ設備を配置できないような都市部の狭小地で建てられるケースが一般的です。

通常のZEH住宅が建てられない地域や土地に対して、Nearly ZEHやZEH Orientedが用意されていると考えましょう。詳しくは後述しますが、それぞれのZEHで補助金を活用できます。

ZEH住宅の普及率

新築注文戸建てのZEH供給戸数は年々増加しています。

しかし、新築注文戸建てで26.8%、建売住宅では2.6%に留まっているのが現状です。

中小規模の工務店と建売住宅でいかにZEH住宅が普及するかが、今後のZEH化率向上のポイントと言えます。とはいえ、政府としてもZEH化を推進する方針であるため、今後さらにZEH住宅が一般的になっていくのは間違いないでしょう。

ZEH住宅のメリット


ZEH住宅の詳細についてわかったところで、本章ではZEH住宅で生活すると得られる、具体的なメリットを4つ紹介します。

  • ● 快適で健康的な生活を送れる
  • ● ランニングコストをおさえられる
  • ● 災害に備えられる
  • ● 資産価値が高くなる

ZEH住宅のメリットを理解することで、購入後の生活をイメージできるでしょう。

快適で健康的な生活を送れる

ZEH住宅は断熱性が高く、室内環境が一定に保たれるため、季節にかかわらず快適に生活できます。

また、部屋の中と廊下、浴室との温度差も軽減されます。そのため、寒い冬や暑い夏の家事なども楽になるでしょう。温度差によって引き起こされると言われている、ヒートショックを防ぐ効果も期待できます。

高齢の家族がいる方も、ZEH住宅であれば安心して生活できるでしょう。

ランニングコストをおさえられる

ZEH住宅はエネルギーを創り出せるため、生活でかかるランニングコストをおさえられます。

通常の住宅であれば電力会社から電力を購入する必要があります。しかし、自家発電と消費電力が±0であれば、電力を購入する必要がありません。

余った電力は売電できるため、収益を得られる可能性もあります。電気料金が高騰している昨今、長期的に見るとZEH住宅は、家計に良い影響を与えるでしょう。

災害に備えられる

地震や台風、洪水などで停電が発生しても、自家発電できるZEH住宅であれば普段通りの生活が送れます。

現代の生活で電気がないのは死活問題です。災害時にスマートフォンの充電が切れると必要な情報も入ってきません。

災害の多い日本でも、ZEH住宅であれば長期にわたって安心して生活できるでしょう。蓄電池などを備えておけば、さらに安心です。

資産価値が高くなる

ZEH住宅を建てる際には、ZEHの基準を満たしているかどうかの認証を受けるため、対外的にZEH住宅であることの証明になります。

将来売却する際にもZEH住宅という付加価値によって、高値で売却できる可能性があります。
ZEH住宅は住宅ローン控除でも優遇されているため、売却時には多くの方から検討してもらえるでしょう。また、子どもに残せる資産にもなります。

ZEH住宅のデメリット


ZEH住宅にはメリットがある一方、以下のようなデメリットもあります。

  • ● 初期費用がかかる
  • ● 間取りやデザインが制限される
  • ● メンテナンス費用がかかる
  • ● 発電量が季節や天候によって左右される

上記4つのデメリットを踏まえて、ZEH住宅の購入を判断しましょう。4つのデメリットについて詳しく解説します。

初期費用がかかる

ZEH住宅は高性能な断熱材や創エネ設備を導入する分、通常の住宅よりも初期費用がかかります。同じ面積の住宅を建てる場合は、ZEH住宅のほうが高額になるでしょう。

しかし、ランニングコストはおさえられるため、長期的な視点で判断する必要があります。購入を検討する際には、負担が増える購入資金と節約できるランニングコストをシミュレーションしてみましょう。

間取りやデザインが制限される

ZEH住宅では住宅の性能を高めるための設備を導入しなければならないため、間取りやデザインに一部制限がかかることがあります。

たとえば、大きな窓や天窓、吹き抜けなどは、断熱性能向上のために作れない場合もあるでしょう。

希望の間取りやデザインがある場合は、複数のハウスメーカーに相談してプランを提案してもらうのがおすすめです。

メンテナンス費用がかかる

ZEH住宅は高性能な設備を導入している分、故障した際のメンテナンス費用がかかります。

たとえば、太陽光発電のパネルは飛来物で破損する恐れもあるため、台風が来た後などは点検しておくのがおすすめです。

適切なメンテナンスをせずに過ごしていると、住宅性能が下がることも考えられます。快適に生活するためにも、定期的な点検を心がけましょう。メンテナンス費用をおさえるポイントは、アフター保証が手厚いハウスメーカーを選ぶことです。

発電量が季節や天候によって左右される

太陽発電は季節や天候によって発電量が異なります。

ZEH住宅の目標は、年間を通してのエネルギー収支をゼロ以下にすることです。天候や時期、時間帯によっては電力会社から電力を購入しなければならない場合もあるでしょう。

反対に、電力が余った際には売電できます。しかし、太陽光発電の設置コストが下がっている分、売電価格も年々減少傾向です。

立地によって発電量は異なるため、事前にどの程度の発電量が見込まれるのかをハウスメーカーに確認してみましょう。

参考:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/naruhodosyouenejuutaku.pdf

ZEH住宅に関する補助金制度


ZEH住宅の建築は、通常の住宅よりも費用がかかります。しかし、政府がZEH住宅を推進しているため、建築にあたって補助金の活用が可能です。

本章ではZEH住宅に関する補助金制度について、以下の内容を解説します。

  • ● ZEH住宅に適用される補助金の種類
  • ● 補助金を受ける流れ
  • ● 補助金を受ける際の注意点

ZEH住宅に適用される補助金の種類

ZEH住宅に適用される主な補助金は、以下の通りです。

補助金の種類 運営 補助額
地域型住宅グリーン化事業 国土交通省 90〜140万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化等支援事業 環境省 55〜100万円/戸
次世代ZEH+実証事業 経済産業省 100万円/戸
こどもみらい住宅支援事業 国土交通省 60〜100万円/戸

上記は2022(令和4)年度に実施された補助金です。2023(令和5)年度は内容が変わる可能性があることに注意しましょう。なかには先着順の補助金もあるため、どのような制度があるかを事前に調べておく必要があります。

補助金を受ける流れ

ZEH住宅の建築にあたって、補助金を受ける流れは以下の通りです。

  • ● ハウスメーカー・工務店の選定
  • ● 住宅の設計
  • ● 補助金の申請
  • ● 補助金の審査
  • ● 着工
  • ● 事業完了
  • ● 補助金の実績報告書を提出
  • ● 入金

補助金を受けるための手続きは、基本的にハウスメーカーや工務店と一緒に進めていきます。まずは依頼先を決めるところから始めましょう。

補助金を受ける際の注意点

ZEH住宅の補助金を受ける際の注意点は、以下の3つです。

  • ● ZEHビルダーに依頼する必要がある
  • ● 申請後は間取りや設備を変えられない
  • ● スケジュールが定められている

ZEH住宅の補助金を受けるには、ZEH住宅の建築を認められた「ZEHビルダー」に依頼する必要があります。環境性能に優れた住宅を建てたとしても、ZEHビルダーに依頼しなければ、補助金を受けられません。

また、申請後は原則として間取りや設備の変更はできないため、念入りにプランを考えましょう。

補助金は先着順など、スケジュールが定められている場合もあります。最新のスケジュールをチェックし、早い段階でハウスメーカー・工務店に相談しておきましょう。

まとめ

本記事では、ZEH住宅のメリット・デメリットや、お得に建てられる補助金制度を解説しました。

ZEH住宅とは高い断熱・省エネ性能と創エネによって、年間のエネルギー収支をゼロ以下にする住宅です。政府としても普及を促進しているため、今後はZEH住宅が一般的な住宅となるでしょう。

ZEH住宅では、快適な環境で安心して生活できるメリットがある一方で、初期費用がかかるデメリットがあります。

費用面での負担は補助金によってまかなうこともできるため、本記事の内容を参考に資金計画を立ててみましょう。

執筆・情報提供

岡﨑渉(おかざきわたる)

【プロフィール】
国立大学卒業後新卒で大手不動産仲介会社に入社。約3年間勤務した後に独立。現在はWebライターとして活動中。不動産営業時代は、実需・投資用の幅広い物件を扱っていた経験から、Webライターとして主に不動産・投資系の記事を扱う。さまざまなメディアにて多数の執筆実績あり。宅地建物取引士の資格を保有。

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