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家づくりの雑学

2023.07.12

対面キッチンとは?メリット・ デメリットやレイアウトの種類をご紹介

住宅の建築を検討するなかで、どのようなキッチンにするべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、近年の住宅で主流となっている対面キッチンについて紹介します。

対面キッチンのメリット・デメリットやレイアウトの種類について解説するため、間取りを考える際の参考にしてください。

INDEX

対面キッチンとは?レイアウトの種類は?

対面キッチンとは、ダイニングやリビングと向かい合うように配置されたキッチンであり、オープンキッチンとも呼ばれます。壁を向いて料理する壁付キッチンとは対照的なレイアウトです。

対面キッチンはキッチンで料理をしている間も、家族や来客者とコミュニケーションがとりやすく、開放的な空間が生まれるのが特徴です。

本章では対面キッチンのレイアウトの種類を5つ紹介します。

  • ● アイランドキッチン
  • ● ペニンシュラキッチン
  • ● I型キッチン
  • ● L型キッチン
  • ● セパレートキッチン

それぞれについて見ていきましょう。

アイランドキッチン

アイランドキッチンとは、キッチンと壁が離れている独立型のキッチンです。その形状から、島のようなキッチン(アイランド)と呼ばれています。

アイランドキッチンは開放感があることに加え、デザイン性の高さが特徴です。複数人で一緒に料理をするような場面にも適しています。

しかし、設置には広いスペースが必要であるため、間取りの配置を考える必要があります。

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラキッチンとは、キッチンの左右どちらかが壁に接している対面キッチンです。

ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンほど広いスペースを必要としないため、多くの住宅で取り入れやすいキッチンです。

アイランドキッチンを設置するほどの広さはないものの、テレビを見ながらや、家族とのコミュニケーションを楽しみながら料理をしたい方は、ペニンシュラキッチンを検討してみましょう。

I型キッチン

I型キッチンとは、アルファベットのIの形をしたキッチンであり、対面キッチンで多く採用されています。

最もベーシックでシンプルなデザインゆえに、どのような住宅でも馴染みやすいのが特徴です。I型キッチンのなかにはフラットなデザインのものもありますが、正面に腰壁を設けることでリビング側から料理中の手元が見えないようにできます。

L型キッチン

L型キッチンとは、アルファベットのLの形をした対面キッチンです。

L型キッチンの魅力はI型キッチンよりも作業スペースが広いことです。食材を切るスペースや調味料を置いておくスペースなどを十分に確保できるため、効率よく料理できるでしょう。

また、コンロは壁向きに設置するのが一般的であるため、油はねの防止にもつながります。

セパレートキッチン

セパレートキッチンとは、シンクとコンロを別々に設置するタイプのキッチンです。I型キッチンを2つ並べたようなデザインからⅡ型キッチンとも呼ばれます。

セパレートキッチンの特徴は配置の自由度が高い点や、料理の作業効率が良い点です。広いスペースを活用することで、スムーズに家事をこなせるでしょう。

一方で、大きなスペースが必要である点には注意が必要です。

対面キッチンのメリットとは?

対面キッチンのメリットは以下の通りです。

  • ● コミュニケーションがとりやすい
  • ● 開放感がある
  • ● 配膳がしやすい

それぞれについて解説します。

コミュニケーションがとりやすい

対面キッチンはダイニングやリビングを向いて料理できるため、家族や来客者とのコミュニケーションがとりやすい点がメリットです。

壁付キッチンの場合、料理をする人は壁を向いているため、ダイニングやリビングにいる人との会話に混ざりにくいでしょう。対面キッチンであれば会話をしながら料理できるため、楽しく食事の準備を進められます。

また、小さな子どもがいる家庭では、子どもの様子を見ながら料理できるため安心感があります。

開放感がある

対面キッチンはダイニングやリビングと一体になっているため、開放的な空間になります。一昔前のキッチンは区切られた場所にあり、閉塞感のある空間で料理をしなければなりませんでした。

一方、対面キッチンはリビングで料理をしているような開放感があります。また、近年の対面キッチンはデザイン性の高い製品が多く、インテリアとしての機能もあります。収納も隠すだけでなく、見せる収納を取り入れているキッチンもあり、おしゃれな空間を演出できるでしょう。

配膳がしやすい

対面キッチンはリビングに隣接していることに加え、カウンターなどがあるため料理の配膳がしやすい点がメリットです。

料理ができたらすぐに家族に声をかけられるため、家族も手伝いやすい状況が作れます。キッチンに入らずとも正面から料理をわたせるのも便利なポイントです。

また、配膳同様に片付けもしやすいため、日々の家事を効率的にこなせるでしょう。

対面キッチンのデメリットとは?

対面キッチンはメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • ● 油はねが気になる
  • ● 手元が隠せず生活感が出やすい
  • ● 調理のにおいが広がりやすい

それぞれについて解説します。

油はねが気になる

対面キッチンは油はねが気になるデメリットがあります。とくにアイランドキッチンやI型のペニンシュラキッチンの場合、コンロがリビング側を向いているため、油がはねてリビング側の床が汚れる恐れがあります。

油はねガードが付いているキッチンもありますが、ない場合は後付けで設置しましょう。油はねガードはコンロ全体を囲む大きなものから、コンロ1口を囲む小さなものもあります。

なお、油はねガードを設置していても油が飛ぶ可能性はあるため、油がこびりつく前に拭き取りましょう。

手元が隠せず生活感が出やすい

対面キッチンは料理中の手元や食器がリビングから見えるため、生活感が出やすくなります。

家族であれば気にする必要はありませんが、来客が多い家の場合、気になる方も多いでしょう。対面キッチンで手元を隠すためには、腰壁の設置がおすすめです。

腰壁を設置することで、リビング側から手元が見えないため生活感を隠せます。また、フラットなキッチンと比べ、油はねや水はねも軽減できるため機能性が高まります。

調理のにおいが広がりやすい

対面キッチンは、ダイニングやリビングとつながっているため、調理中のにおいが広がりやすいデメリットがあります。とくに、焼き魚やカレーなど強いにおいを発するものは注意が必要です。

においの不快感を軽減するためには、必ず換気扇を稼働させる他、食事のあとには消臭剤や芳香剤を使用するなど、においが残らないような工夫をしましょう。

対面キッチンで後悔しないために注意すべきこと

対面キッチンで後悔しないために注意すべきことは、以下の3つです。

  • ● 料理がしやすい高さや幅を考える
  • ● 居住スペースを圧迫しないようにする
  • ● 目隠し(腰壁)について考える

それぞれについて解説します。

料理がしやすい高さや幅を考える

料理をしている間は同じ姿勢で過ごす時間が長いため、自分の体の高さに合っていないキッチンは腰痛などの原因になります。体に負担をかけずに料理ができる適切な高さのものを選びましょう。費用はかかりますが、オーダーメイドにしてもらうことも可能です。

また、スムーズに料理するためにどの程度の幅が必要かを考えましょう。広く作り過ぎると持て余してしまうため、現在使用しているキッチンのサイズをもとに考えるのがおすすめです。

居住スペースを圧迫しないようにする

広々としたキッチンは料理がしやすく快適ですが、キッチンを広くするにはその分リビングなどの面積を削らなければなりません。住宅の面積には限りがあるため、家族で話し合って優先順位を明確にする必要があります。

モデルハウスなどを見学して、具体的にイメージするのもおすすめです。

目隠し(腰壁)について考える

対面キッチンにする際は、目隠し(腰壁)の設置を検討しましょう。

対面キッチンではリビング側からキッチンが見えるため、料理中の手元が見えたり、置いている調味料が見えたりと、生活感が出てしまいます。

家族だけであれば問題ありませんが、来客が多い家庭の場合、キッチンをあまり見られたくない方も多いでしょう。

腰壁を設置するとリビング側から手元が見えなくなるため、開放感を演出しながらも見せたくない部分はしっかりと隠せます。

対面キッチンの収納

対面キッチンでは収納の確保が重要です。対面キッチンは開放感がある一方で、リビング側から見えるため、食器類を出しっぱなしにすると生活感が出てしまうためです。

本章では対面キッチンの収納としておすすめの箇所を紹介します。

カウンター下

キッチンのカウンター下は収納としても活用できます。

奥行きのあるカウンターであれば収納棚を置けるため、食器類なども十分に収納できます。また、別の用途として本棚の設置などもおすすめです。

空いている空間は積極的に収納として活用しましょう。

吊り戸棚

対面キッチンの上部に吊り戸棚を設置する方法もあります。吊り戸棚であれば、料理をしながら簡単にものを出し入れできるため、作業効率もアップするでしょう。また、昇降式であれば足場を設けずに作業できます。

しかし、吊り戸棚を設置すると開放感が損なわれる点には注意しましょう。スペースに余裕があれば、対面キッチンの反対側の壁に吊り戸棚を設置する方法もあります。壁側であれば開放感にも影響しないため、部屋全体のレイアウトを踏まえて検討してみましょう。

対面キッチンの間取り事例

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

対面キッチンを検討する方に向けて、具体的な間取り事例を3つ紹介します。

  • ● パントリーを設けた収納が豊富なペニンシュラキッチン
  • ● コミュニケーションを楽しめるアイランドキッチン
  • ● 広々としたカウンターのL型キッチン

間取り事例を参考に、どのような間取りが適しているのかを考えてみましょう。

パントリーを設けた収納が豊富なペニンシュラキッチン

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

ものを片付けないと見栄えが悪くなるのが対面キッチンのデメリットですが、パントリーを設けることでデメリットを解消できます。

スペースに余裕がある方は、パントリーの設置を検討してみましょう。

コミュニケーションを楽しめるアイランドキッチン

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

7.5畳のアイランドキッチンを設置した間取りです。縦長の部屋であるため、アイランドキッチンによる圧迫感が少ない作りになっています。

壁側にはカップボードも設置されているため、収納にも困らないでしょう。

広々としたカウンターのL型キッチン

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

広々としたカウンターを設置したL型キッチンの間取りです。カウンターで家族全員が食事をとれるため、配膳や片付けをスムーズに行えます。

パントリーもあるため、十分な収納スペースが確保されています。

まとめ

本記事では、近年の住宅で主流となっている対面キッチンについて紹介しました。対面キッチンとは、ダイニングやリビングと向かい合うように配置されたキッチンであり、オープンキッチンとも呼ばれます。

種類はアイランドキッチンやペニンシュラキッチン、セパレートキッチンなどがあり、間取りに合わせてI型やL型などを選べます。

対面キッチンは開放感があり、家族とコミュニケーションをとりながら料理の準備ができる点がメリットです。具体的なイメージを掴むためにも、モデルハウスなどを見学して間取りを考えてみましょう。

執筆・情報提供

岡﨑渉(おかざきわたる)

国立大学卒業後新卒で大手不動産仲介会社に入社。約3年間勤務した後に独立。現在はWebライターとして活動中。不動産営業時代は、実需・投資用の幅広い物件を扱っていた経験から、Webライターとして主に不動産・投資系の記事を扱う。さまざまなメディアにて多数の執筆実績あり。宅地建物取引士・FP3級の資格を保有。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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