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家づくりの雑学

2019.11.13

一戸建ての維持費はいくらかかる?相場や内訳、費用を抑えるコツを解説

最終更新日:2026/01/28

マイホームを持ちたいけれど、心配なのは、維持費。
特に一戸建ての購入を検討している場合は、維持費がいくらかかるか気になるところ。実際、維持費がどれくらいかかるのか、わからない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、一戸建てにおける維持費の相場についてご紹介します。
週末は、お近くの住宅展示場で過ごしてみませんか?

INDEX

一戸建ての維持費は年間40~60万程度

一戸建ての維持費は、住宅ローンとは別に、以下のような費用がかかり、その総額は年間でおよそ40〜60万円とされています。

  • ● 各種税金(固定資産税と、市街化区域の場合都市計画税)
  • ● 保険料(火災保険と地震保険・住宅ローン借入がある場合は必須)
  • ● 修繕費用(屋根・外壁・外構・内装・設備)

これらの支出を怠ると、さらに大きな経済的負担がかかる可能性があります。

維持費の支出も考慮しながら住宅ローンの返済額を決めなければ、返済に行き詰まるリスクがあるので注意しましょう。以下では、それぞれの詳細についてご説明します。

一戸建ての維持費としてかかる税金について

この項では、固定資産である土地と建物を対象に、毎年課税される固定資産税、市街化区域内で課税される都市計画税についてご説明します。

固定資産税

「固定資産税」は、土地や家屋にかかる税金で、それぞれの評価額に基づいて算定されます。納税額は「課税標準額(固定資産評価額)」に「1.4%(標準税率)」をかけることで計算可能です。

固定資産税評価額については土地・面積・形状によっても異なるほか、3年に1回の評価替えで、評価が調整・変更されます。

令和8年3月31日までに建てた住宅は、税額が3年間2分の1に軽減されるほか、長期優良住宅では、さらに軽減措置が2年間延長されるルールです。

都市計画税

都市計画税とは、土地区画整備事業や都市計画事業に充てられる税金です。
固定資産税と同じ評価額をもとに算出しますが、地域によって課税されない場合があります。
都市計画税に関する疑問は、お住まいの各市町村の課税課に問い合わせてみましょう。

一戸建ての維持費としてかかる保険料について

火災や地震ほかの自然災害の影響で、住まいに被害が出てしまった際の補償を受けられる損害保険への加入は、実用的な理由だけではなく、借入先の融資条件としても、加入が必須とされます。

火災保険

火災保険は火災、台風などの風水災、落雷ほか、さまざまな「もしものとき」への備えとして保険料を支払い、補償を受けるものです。

費用としては得たい補償内容や契約年数などで開きがあるため一概にはいえませんが、10年間で10〜20万円ほど必要と考えましょう。

長期契約でまとめ払いをすれば割安になりますが、近年は相次ぐ自然災害から、ひんぱんに料率を見直す状況が定着し、10年などの長期契約が困難なケースもあります。

また、地震や台風など自然災害のリスクが高いエリアに関しては、保険料が高めに設定されていることがあるので、確認してみましょう。

地震保険

地震保険は、年換算の保険料が1〜4万円程かかるのが相場です。地震によって生じた火災の被害は、火災保険の加入だけでは補償されないなど、火災保険との役割分担があることや、近年の地震発生リスクの増大から、加入の必要性も高まっています。

建物の構造やエリア、契約年数によって保険料には金額差が出るでしょう。火災保険と同様の理由で長期契約は困難になり、現在は5年契約が主流です。

一戸建ての維持費としてかかる修繕費用

戸建てを維持するために必ず必要なのに、その予算感がもっともわかりにくいのが修繕費用です。新築から10年目あたりまではあまり意識しないで済むものの、以降に問題が表面化してくるため、注意が必要となります。

必要な修繕費はさまざまな要因で変動しますが、目安としては35年間で、700〜800万円と考えると良いでしょう。たとえば1か月あたりで2〜2万5,000円程度を積み立てておくと安心です。

外壁

外壁は、10年ほど経過したところで素材によっては劣化が目立ち始め、補修や塗装の必要性が生じてきます。傷みを放置しておくと、雨水が内部まで浸透して、家の内部まで腐食やカビ、シロアリの進行が起きることも。

費用は現在の壁材の種類や、使用する塗料のグレードなどで大きく変わりますが、塗装で70〜100万円、サイディングの張り替えを行う場合は、100~120万円程度かかります。防水材の打ち替えのみであれば、30万円前後で修繕可能です。

早期に手を打てば、長い目で見て維持費を抑えられることにもなるため、計画的に状態のチェックをしましょう。海沿いなど建物の立地によっては外壁の傷みも早いため、注意が必要です。

屋根

屋根も、10〜15年ほどでメンテナンスを要する時期です。30坪程度の家の再塗装で40〜60万円、下地材を交換する葺き替えで100万円程度の費用がかかることもあります。費用は屋根材の種類や使用する塗料の種類によって差が生じるでしょう。

屋根の場合は別途足場を組む必要があるため、その予算が20〜30万円ほど必要です。雨樋や外壁補修など、タイミングを合わせて行うと、足場代が1回で済むため、費用の節約となります。

水回り

毎日使用する水回りは、トラブルや傷みが生じやすい箇所です。水漏れが生じると、家の内部を傷めてしまうことになり、修理箇所が拡大するので、早急な対応が必要となることも。

古くなった水回りの設備を交換すると、節水や省エネにつながる点も期待できます。

まず10年目あたりで給湯器の寿命が懸念される時期を迎えるでしょう。その他、水回りの修繕時期と予算の目安は、以下を参考にしてください。

フローリング

フローリングの床は、傷んだ箇所のみの張り替え、キズ部分の補修も可能ですが、10〜15年位で張り替えの必要が生じるケースが出てきます。費用は1帖あたりで2~5万円程度が必要です。

床下の漏水などが原因で湿気がまわり、傷みが進行するようなケースもあります。床のきしみや鳴り、浮きが生じたら、専門家にチェックしてもらいましょう。張り替えを機に色やデザインを一新したり、床暖房を設置したりするのも良いでしょう。

マンションにかかる維持費は?

マンションは、住まいの外部や外構を共有部分とし、共同で管理を行います。そのため、戸建てよりもマンションのほうが修繕などに関わる維持費は高額になる傾向にあります。

この項では、マンションの場合にかかる維持費について見ていきましょう。

修繕積立金

マンションの修繕積立金は、マンションの共有部分=玄関やベランダ窓の外の維持に使われる費用で、月額1〜2万円前後が徴収されます。この積立金は、修繕計画に応じて値上がりが決議される可能性もあるものです。

また、積立金とは別に、新築時には数十万円単位の修繕積立基金の負担が求められることがあるでしょう。

マンションの大規模修繕は多額の費用を要するため、工事計画の結果上記の費用負担だけでは不足して、さらに追加で一時金の徴収が行われる場合もあります。

管理費

マンションの維持に用いられる管理費は、修繕積立金同様、月額1〜2万円前後が徴収されます。管理費の使途は管理人の人件費のほか、共有部分の電気代・水道代・備品代・保守代・保険料、ごみ処理費用などです。

集会所のほか、近年流行りのジムやコンシェルジュなど、マンションの共有設備が充実していると、管理費は高額になるでしょう。いくらかかるかは購入前に確認しておきましょう。

駐車・駐輪場代

マンションの敷地内で利用できる駐車場・駐輪場は、月額の費用が発生するほか、抽選に外れる・空きがないという状況も。逆に近年では駐車用のスペースは利用者が減り、運営をやめてほかの目的に転用するケースも出てきています。

やはり事前に利用状況や料金を確認しておきたいものです。

固定資産税

マンションでも、戸建て住宅同様に固定資産税は毎年課税されます。土地に関しては、敷地権を多くの所有者で按分するため、立地が良い割に割安の固定資産税となる傾向です。

一方で建物は、堅牢な構造の鉄筋コンクリート、あるいは鉄骨造であることが多いため、税額も高額である傾向があります。

また、マンションは立地の良い市街化区域に建てられることが多いことから、都市計画税が発生するケースが多いでしょう。

各種保険

マンション購入時も戸建てと同じく、火災保険・地震保険の保険料の負担がありますが、戸建てに比べて安くなる傾向があります。

各世帯で入る保険には共有部分が対象に含まれないうえ、構造上自然災害に強く、倒壊するリスクが少ないので、戸建てと比べて保険料が安く設定されるためです。

以下は戸建て住宅とマンションで、35年間の維持費を比較した例ですが、マンションの場合管理費と駐車場代が追加コストとなる試算結果となりました。

2019年 クレバリーホーム調べ

一戸建ての維持費を安くするコツについて

一戸建ての維持費を抑えるためのノウハウは、実は家づくりの段階から取り入れることができます。素材選び・メンテナンスの計画・家を維持するための業者選びなど、早い段階でしっかり計画することが、維持費を安くすることにつながるのです。

素材や施工方法の選び方

家づくりの際に意外と顧みられないのが、建材による耐久性・メンテナンス性の違いです。たとえば外壁ではサイディングよりモルタル、モルタルよりタイルのほうが耐久性が高く、修繕コストも安く上がります。塗料も種類によって、耐久性に10年以上の差が出ることも。

ただし、維持費が安くなる建材は、建築時のコストは高額となるため、その点には考慮が必要です。

メンテナンスをかかさない

小さなことのようですが、家の外もひんぱんに掃除を心がけ、ひび割れや不自然な汚れなど、異常な点がないかどうかを確認しましょう。

気になる箇所を見つけたら、専門家に相談して早期対処だけで、長期にわたるメンテナンス費用を安くできることになります。

家の傷みは身体の健康と同じで、早期発見・早期対処が、症状の深刻化を防ぐのに効果的です。

太陽光発電をつける

本記事ではあまり触れていませんが、光熱費も家の維持費の一環として考えた場合、太陽光発電や、高効率の給湯器を備えることが、維持費の削減につながります。

太陽光発電による自家発電や売電は、電気代を下げるのに直接の効果をもたらします。電気代の差は、長期間には大きな差となるでしょう。

アフターサービスが豊富な業者を選ぶ

一戸建ての維持費を抑えるためには、信頼できる業者に気軽に相談できる体制があると効果的です。

建築メーカーや工務店との関係を維持し、長期保証・長期点検のレールに乗るのも一つの方法です。しかし気軽に相談でき、柔軟な対応をしてもらえ、費用を抑えられるなどの点が大切なので、満たしているかはよく確認してください。

劣化が進む前の、フットワークの軽い対応が、費用を抑える効果につながるからです。

具体例から維持費をシミュレーションしてみよう

この項では、以下のようなケースで、家の維持費がどのくらいかかるかを実際にシミュレーションしてみましょう。

  • ● 都市部で新築一戸建ての場合
  • ● 全国的に見たときの、新築一戸建ての場合
  • ● 都市部で中古住宅を購入する場合

以下の点を計算上の共通条件として設定します。

  • ● 土地の広さは200平米以下(小規模宅地に該当)
  • ● 建物は120平米以下
  • ● 土地の固定資産税評価額は時価の7割で計算
  • ● 建物の固定資産税評価額は建築費の6割で計算
  • ● 修繕費用のトータルコストは700万円
  • ● 火災保険と地震保険に加入
  • ● 自治会費用は年間1万円と設定

都市部で新築一戸建ての場合

都市部で一戸建てを新築し、それを35年間維持した場合の総合計は、以下のように試算できます。

国土交通省の令和6年住宅市場動向調査・三大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏)における平均住宅購入資金を参考にして、都市部の住宅購入資金を以下に設定しました。

固定資産税の試算

住宅購入資金:8,286万円 ・土地購入資金:3,043万円
・住宅建築費用:5,243万円
固定資産税評価額:5,275万円 ・土地:2,130万円
・建物:3,145万円

税金の合計

固定資産税 ・土地:2,130万円 × 1/6 × 1.4% = 4.9万円
・建物:3,145万円 × 1/2 × 1.4% = 22万円
都市計画税 ・土地:2,130万円 × 1/3 × 0.3% = 2.1万円
・建物:3,145万円 × 0.3% = 9.4万円
税金 総計 4.9万円 + 22万円 + 2.1万円 + 9.4万円 = 38.4万円

修繕費は、新築から35年間の積立総計を700万円=年間で20万円とし、保険料については、地震保険へも加入して5年で20万円程度、1年あたりで4万円程度と設定します。

以上から年間の維持費を想定すると、すべての合計は以下のとおりです。
維持費の合計

税金総計 38.4万円
修繕費 20万円
保険料 4万円
自治会費 1万円
合計 63.4万円

全国的に見たときの、新築一戸建ての場合

上記の試算を踏まえて、全国の平均的な新築一戸建てに当てはめた場合、以下のようになります。前出の住宅市場動向調査による住宅購入資金の全国平均は6,777万円なので、これをもとに土地購入と住宅建築の費用を以下のように設定した試算です。
固定資産税の試算

住宅購入資金:6,777万円 ・土地購入資金:2,082万円
・住宅建築費:4,695万円
固定資産税評価額:4,274万円 ・土地:1,457万円
・建物:2,817万円

税金の合計

固定資産税 ・土地:1,457万円 × 1/6 × 1.4% = 3.3万円
・建物:2,817万円 × 1/2 × 1.4% = 19.7万円
都市計画税 ・土地:1,457万円 × 1/3 × 0.3% = 1.4万円
・建物:2,817万円 × 0.3% = 8.4万円
税金 総計 3.3万円 + 19.7万円 + 1.4万円 + 8.4万円 = 32.8万円

修繕費や保険料などほかの費用は都市部と同様と考え、年間の維持費を想定すると、すべての合計は以下のようになります。
維持費の合計

税金総計 32.8万円
修繕費 20万円
保険料 4万円
自治会費 1万円
合計 57.8万円

都市部で中古住宅を購入する場合

都市部で築10年の中古住宅を購入・維持した場合の総合計は、以下のように試算できます。

中古住宅の維持費を計算する場合、以下の3点を考慮する必要があります。

  • ● 建物の評価額が新築よりも低い
  • ● 固定資産税の建物に関する特例を利用できない
  • ● 修繕が必要となるまでの期間が短くなる

中古住宅の場合は、建物の経年劣化を考慮に入れ、評価額も年数を重ねるたびに下がっていきます。したがって、「建築後の経過年数に応じた減価率」を掛けて計算することが必要です。

例として、東京都では築10年の経過によって減価率は0.5となり、評価額が半分になるとされています。新築時の価格が同じであっても、築年数の経過で固定資産税評価額は減額される理屈です。

ただし、中古住宅では新築住宅で利用できていた特例(面積120平米までは2分の1で計算可能)が適用されないため、結局固定資産税は新築の場合と同額になります。

なお、建物の評価額が低くなった分、都市計画税の負担は減るでしょう。実際に、計算式を見ながらこれまでの状況を整理してみましょう。
固定資産税の試算

住宅購入資金:8,286万円 ・土地購入資金:3,043万円
・住宅建築費用:5,243万円
固定資産税評価額:5,275万円 ・土地:2,130万円
・建物:3,145万円

税金の合計

固定資産税 ・土地:2,130万円 × 1/6 × 1.4% = 4.9万円
・建物:3,145万円 × 1/2 × 1.4% = 22万円
都市計画税 ・土地:2,130万円 × 1/3 × 0.3% = 2.1万円
・建物:3,145万円 × 0.3% = 9.4万円
税金 総計 ※建物についての計算:新築と変化なし
 ・経年減点補正率で ×0.5(東京都・築10年)
 ・新築の特例(120平米まで1/2)が適用外で ×2

4.9万円 + 22万円 + 2.1万円 + 9.4万円 = 38.4万円

中古住宅の修繕費用については、新築よりも短期間で準備しなければならない点に注意しましょう。築10年の中古住宅=所有期間を25年と想定して計算するため、700万円÷25年=28万円とします。

以上から年間の維持費を想定すると、すべての合計は以下のとおりです。
維持費の合計

税金総計 38.4万円
修繕費 28万円
保険料 4万円
自治会費 1万円
合計 71.4万円

まとめ

一戸建ての維持費には、「税金」「保険費用」「修繕費用」が必要です。
維持費がかかることを見据えて、計画的な積立は必要になりそうです。
住宅展示場では、住宅のお悩みを無料で相談できるイベントも開催しています。
ぜひ気軽に利用してみましょう♪

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士

早稲田大卒。マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産賃貸業に従事。実務経験をもとに住まいづくり、不動産の売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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