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家づくりの雑学

2020.01.05

少しの工夫で見ちがえるインテリア照明の楽しみ方

街の樹々が綺麗に色づき、日ごと寒さが増してきました。自宅で暖かくしてゆっくりと家族との時間を過ごしたい季節ですね。そんな時にお勧めなのがお部屋の照明を意識して変えてみることです。少し工夫するだけでお部屋がとても素敵になります。またクリスマスやお正月などのゲストが集まるイベントの時も照明ひとつで雰囲気のある演出ができたり、生理的、心理的効果を知ることで生活を豊かにすることができます。今回は、そんな照明の効果や活かし方をご紹介します。

INDEX

【1】照明がもたらす効果

照明については、部屋が明るくなれば良いと思われている方も結構多く、LEDが主光源となりつつある今、効果的に取り入れることで、目的に合ったお部屋の演出ができたり、体調を整える効果も期待できます。

例えば、照明には色温度というものがあり、色温度が高いものは昼間の太陽の様な明るい光、色温度の低いものは赤みのある光です。色温度が高いものは明るく快活なイメージで交感神経が優位になり、心身を活発にさせる効果が期待できます。逆に色温度の低いものは落ち着いたイメージで、副交感神経が優位になるので心身ともにリラックスさせる効果があると言われています。ランプを購入する際に「電球色」「昼白色」などという記載がありますが、色温度が低いものが「電球色」、色温度が高いものが「昼白色」ということです。寝室などに使う場合は、昼白色よりリラックス効果の期待できる電球色が適していると言えます。
また、照明には照度というものがあります。この照度と色温度のバランスが大切で、色温度が高い場合は照度も高いほうがよいと言われています。色温度が高いのに、照度が暗いと陰鬱(いんうつ)な感じがし、色温度が低いのに照度が高いと暑苦しい感じとなり、いずれも不自然な印象になります。
居心地のいい空間をつくるためには、照明も非常に重要であるということが言えます。

【2】各部屋の照明ポイント


リビングダイニングでは、お好みの雰囲気に合わせてさまざまな演出が楽しめます。シンプルに天井にシーリングライトを2カ所付けても良いのですが、例えば、全体をダウンライトにして調光できるようにすると、シーンによって照度を変えることができます。またダイニングテーブルの上にはペンダント照明、リビングにはスタンド照明などデザイン性の高い照明器具をポイントで配置することで、より自分の好みに合ったインテリアの演出ができます。またLED照明は、消費電力が少ないので電気代も安くエコですが、光源が単一的でやや平面的な印象があるので、先に述べたように様々な照明器具を組み合わせる「多灯分散照明」がお勧めです。

寝室では、寝る前の時間が睡眠の質を上げる大切な要素といえます。人間にはサーカディアンリズム(体内時計)というものがあり、太陽の動きと1日のリズムが関係しているため、それに照明も合わせることでスムーズな睡眠、起床のリズムが出来ると言われています。具体的には、寝る前はなるべく目線より低い位置かつ色温度の低い照明が適しています。例えばホテルのベッド脇にあるスタンド照明や、旅館にあるお布団の脇に置く行灯のようなイメージです。また寝た時に真上に照明があると眩しい場合もあるたえめ、ダウンライトなどを付ける際はその点を配慮すると良いでしょう。

洗面室はメイクやスキンケア、歯磨きなどお手入れをする場所なので、影ができにくい照明計画がお勧めです。部屋全体を明るくする全般照明にプラスして、洗面ミラーの周りにも照明を配置することで顔に影ができにくく、しっかりとしたお手入れができます。

【3】照明が効果的なコーディネート事例2選

これまでにご紹介した事例以外にも効果的な照明があるので、少しだけご紹介します。

①間接照明

光源を露出させず、壁や天井などに反射させることで間接的に灯りをとる照明手法です。新築であれば、建築と一体となるような計画でより洗練された演出ができます。
 
②ダクトレール+スポットライト

天井に配置したダクトレールにスポットライトを数灯つけることで、壁に飾ったアートや家具、壁や天井など自由な角度で照らすことができるので、機能的でスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
 
照明計画は単に好きなデザインの器具を選ぶだけではなく、光をどう取り入れるかというプランニングになります。照明計画を工夫するだけで、シンプルなインテリアも雰囲気のある空間に変化したりと楽しむことができます。
実際に展示場でも様々な照明プランの実例が見られますので、ぜひ体感してイメージを膨らませてみてください。

監修・情報提供

吉田美帆(一級建築士)

SUNIHA UNIHA
代表一級建築士/グリーンライフプロデューサー/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士/LOHASスタイリスト(NPO法人ローハスクラブ認定/花育インストラクター(NPOフラワーハートセラピスト協会認定)武蔵工業大学建築学科(現東京都市大学)卒業、大手設計事務所にて小学校・保育園等の設計、マンションディベロッパーにて企画等を経て、2010年SUNIHA UNIHA(サニハユニハ)設立。執筆やセミナー、講演会など幅広く活躍する。・1996年 武蔵工業大学卒業設計蔵田賞受賞・2011年 国際森林年間伐材利用コンクール審査員賞受賞。・2016年 フランス国際映像コンペ(MCSD)受賞

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