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家づくりの雑学

2023.07.12

おしゃれな中庭のある家の実例4選!費用の相場やデメリットも解説!

住宅の購入を検討するなかで、中庭のある家に住みたいと考えている方も多いのではないでしょうか。中庭があるとガーデニングやBBQ、子どもの水遊びなどさまざまな用途で使用できることに加え、室内の採光を確保しやすいなどのメリットがあります。

本記事では、中庭のある家の間取り実例や費用相場について解説します。メリットだけでなくデメリットについても紹介するため、中庭のある家を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

INDEX

中庭とは?

中庭とは、建物で周囲を囲まれた屋根のない屋外スペースのことです。

一般的な庭とは異なり、建物で囲まれているため道路や近隣住宅からの視線が気にならない点が特徴です。屋外でありながらもプライベートスペースとして利用できるため、子どもと遊んだり、友人を招いてBBQをしたりと、多様な使い道があります。

間取りについて相談したい方は、住宅展示場で間取りを相談できるFLOOR PLANS SERVICEをご利用ください。

中庭のある家の形と実例4選

中庭とは何かが分かったところで、本章では中庭のある家の形と実例を4つ紹介します。

  1. ①コの字型の家
  2. ②L字型の家
  3. ③ロの字型の家
  4. ④町家型の家

それぞれの特徴について見ていきましょう。

①コの字型の家

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

コの字型の家とは、カタカナのコの形をした住宅で、中庭を囲むように建てられています。

コの字型の家の中庭は、3方向が建物で囲まれており、中庭の様子が外から見えにくいのが特徴です。開放されている方向も植栽を設置することで目隠しにできます。外からの視線を気にせずに洗濯物を干したり、友人とBBQをしたりと、プライベート空間を楽しめます。

また、完全に囲まれている訳ではないため、外との繋がりを感じられる点が特徴です。後述するロの字型住宅よりも開放感があるでしょう。

ただし、建物の凹凸が増える分、建築コストが高くなる傾向にあります。ハウスメーカーに見積もりを依頼して、予算内に収まるかを確認しましょう。

②L字型の家

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

L字型の家とは、アルファベットのLの形をした住宅です。

コの字型やロの字型の中庭と比べると建物で囲まれている部分が少ないため、プライバシーの面では劣ります。しかし、道路と反対側に中庭を設置するなど、工夫することでプライベート感のある中庭を作れます。

また、なるべく開放感のある中庭を作りたい方におすすめです。コの字型やロの字型は中庭を建物で囲むため、広い土地面積がないとまとまった広さの中庭を確保するのは難しいでしょう。中庭を広くしたい方はL字型の家を検討しましょう。

L字型の間取りは変形地にも対応しやすいため、複雑な形の土地に中庭のある家を建てたい方にも適しています。

③ロの字型の家

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

ロの字型の家とは、カタカナのロの形をした住宅であり、建物の中心部に中庭を設置します。

ロの字型の家の特徴は、中庭を完全プライベート空間にできることです。コの字型やL字型のように中庭が外に面していないため、外からの視線を気にする必要がありません。また、外から侵入される心配もないため、夜間でも窓を開けて通風を確保できます。

さらに、建物の中心部に中庭を設けると、家全体が明るくなります。本来であれば日の光が届きにくい建物の中心から光を確保できるため、家全体が明るく開放的になるでしょう。

ただし、外に面していない分、水はけには注意しなければなりません。排水溝などが詰まっていると水が溜まってしまう恐れもあるため、定期的なメンテナンスが必要です。

具体的なメンテナンス方法や注意点などは、設計段階でハウスメーカーと相談しましょう。

④町家型の家

間取り図の掲載協力『madree(マドリー)』

町家(屋)型の家とは、細長い間取りをした住宅です。

町家と呼ばれる理由は昔の都市型住宅の名残です。江戸時代は家の間口の広さによって税金が決まっていたため、なるべく間口を狭くし、奥に長い住宅を建てるのが主流でした。

京都や全国の城下町では、現在も間口の狭い建物が多く存在します。町家型の家は奥行きが長く、周囲の建物が密集しているため、日当たりが悪くなる傾向にありますが、中庭を設けることで、採光を確保できます。

狭小地などに家を建てる方は、町家型の間取りを参考にして間取りを考えてみましょう。

中庭のある家の費用の相場は?

中庭のある家の予算の相場は、通常の住宅よりも高くなる傾向にあります。なぜなら、建物の凹凸があることに加え、外壁の面積が増えるためです。

国土交通省の建築着工統計調査によると、2022年度の居住専用住宅の構造別坪単価は以下の通りです。

木造 鉄骨造 鉄筋コンクリート造 鉄骨鉄筋コンクリート造
約58万円 約89万円 約91万円 約86万円

参照元:建築着工統計調査

ハウスメーカーや地域によっても異なりますが、中庭を設ける場合は上記の平均的な坪単価よりも5〜10万円ほど高くなると考えておきましょう。

木造住宅の場合の本体工事費の目安は以下の通りです。

坪数(延べ床面積) 坪単価(目安) 費用
30坪 65〜70万円 1,950〜2,100万円
40坪 65〜70万円 2,600〜2,800万円
50坪 65〜70万円 3,250〜3,500万円

家づくりを予算内に収める節約方法は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:想定外の出費を防ぐには 予算オーバーを防ぎ、家づくりのお金を節約するポイント

中庭のある家の3つのメリット

中庭のある家のメリットは以下の3つです。

  1. ①プライバシーが守られる
  2. ②家の日当たりや風通しが良くなる
  3. ③室内の開放感が生まれる

それぞれについて解説します。

①プライバシーが守られる

中庭は建物で囲まれているため、周囲からの視線を気にせずにプライベート空間として活用できます。

イスやテーブルを設置して食事をしたり、コーヒーや読書を楽しんだりと、ゆっくりとした時間を過ごせるでしょう。また、子どもやペットと遊ぶ時間も楽しめます。

とくにロの字型の中庭であればペットが外に逃げる心配もないため、安心して遊ばせられるでしょう。家に居ながらも屋外スペースで楽しめるのは、中庭ならではのメリットです。

②家の日当たりや風通しが良くなる

家は建物の中心に行くほど開口部からの距離が遠くなり、暗くなりがちです。また、部屋に開口部が一箇所しかないと、風通しも悪くなってしまいます。

しかし、中庭があることで日の光が建物の中心部に届きやすくなるため、家全体が明るくなります。開口部も二箇所確保できるため、風通しも良くなり快適に生活できるでしょう。

また、夜間は道路に面する大きな開口部を開けておくと防犯面の不安がありますが、ロの字型の中庭のように外部から侵入できない箇所であれば心配せずに開けておけます。

③室内の開放感が生まれる

中庭があることによって、室内の開放感が生まれます。

たとえば、中庭に室内と同じ高さのウッドデッキを設置すると、室内の延長のような空間になり、同じ面積でも広く感じられます。建物の面積を広く取れない場合であっても、外との繋がりを作ることで実際の面積よりも広く感じるでしょう。

中庭を作る際は、ウッドデッキや外観・内装など、全体のデザインを踏まえて検討するのがおすすめです。イメージするのが難しい場合は、ハウスメーカーに施工事例を見せてもらったり、モデルハウスを見学したりと、具体例をもとに検討してみましょう。

中庭のある家の3つのデメリット

中庭のある家はメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。

  1. ①生活動線が不便になる
  2. ②居住スペースが減る
  3. ③メンテナンスの手間がかかる

それぞれについて解説します。

①生活動線が不便になる

中庭を作ると家の動線が長くなるため、不便に感じる場合があります。

たとえば、ロの字型の住宅の場合、本来であれば直線で進める部分を迂回しなければなりません。晴れている日であれば中庭を通って移動できますが、毎回外に出るのは面倒に感じるでしょう。また、雨の日は中庭を通れないため、遠回りする必要があります。

便利な間取りにするコツは、リビングと水まわりを隣接させるなど、工夫をすることです。ハウスメーカーとも相談して、実際の生活をイメージしながら間取りを設計しましょう。

②居住スペースが減る

土地が広く建物の建ぺい率を余すことなく使用できている場合は問題ありませんが、限られた土地面積で中庭を作る場合、居住スペースを削らなければならない場合があります。

たとえば、面積が100平米で建ぺい率が60%の土地に家を建てる場合、建築面積の上限は60平米です。そのため、40平米分の中庭面積を確保できます。

しかし、建ぺい率が80%で土地面積が50平米の場合、建築面積の上限は40平米であるため、建ぺい率の上限まで建物を建てると、中庭にまわせる面積は10平米しか残りません。10平米は約6畳であるため、中庭の面積としては少し物足りなく感じる場合もあるでしょう。

このような状況で中庭を広くしたい場合は、建物面積を削るしかありません。リビングや居室の面積を減らしてでも中庭を作るべきなのかなど、家づくりの優先順位を家族で話し合いましょう。

③メンテナンスの手間がかかる

中庭を作るとメンテナンスの必要が生じるため、管理の手間がかかります。

たとえば、中庭にウッドデッキを設ける場合、雨風の影響で湿気が溜まり徐々に腐食します。腐食した状態で放置すると見た目が良くないだけでなく、ウッドデッキに上がった際に抜け落ちてケガをする恐れもあるでしょう。

そのため、腐りにくい素材でウッドデッキを作る、定期的に塗装をするなどの対策が必要です。詳しいメンテナンス方法は、施工のタイミングで職人さんに聞いてみるのもいいでしょう。

また、ロの字型の中庭の場合、湿気がこもりやすくなるため、カビや虫が発生する恐れがあります。土の地面ではなくタイル貼りにするなど対策はあるため、ハウスメーカーとも相談をして設計しましょう。

まとめ

本記事では中庭のある家の間取り実例や費用相場について解説しました。

中庭とは、建物で周囲を囲まれた屋根のない屋外スペースのことです。一般的な庭とは異なり、建物で囲まれているため、屋外でありながらもプライベートスペースとして利用できます。

中庭のある家はコの字型やL字型、ロの字型など複数のパターンがあるため、土地の広さや使い勝手を考慮して間取りを考えましょう。なお、通常の住宅よりも凹凸が多くなり、費用が高くなりがちな点に注意が必要です。

予算内に収めるためにも、家族で優先順位を話し合ってみましょう。

執筆・情報提供

岡﨑渉(おかざきわたる)

国立大学卒業後新卒で大手不動産仲介会社に入社。約3年間勤務した後に独立。現在はWebライターとして活動中。不動産営業時代は、実需・投資用の幅広い物件を扱っていた経験から、Webライターとして主に不動産・投資系の記事を扱う。さまざまなメディアにて多数の執筆実績あり。宅地建物取引士・FP3級の資格を保有。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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