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家づくりの雑学

2023.11.14

40坪って何平米?間取りの例と費用の相場を紹介!

土地や住宅の面積が坪数で表現されており、具体的な広さをイメージしづらいと感じる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、40坪の土地が何平米の広さなのかを計算し、具体的に建てられる住宅の間取りや費用の相場を解説します。

INDEX

40坪は何平米?

40坪は、平米に換算すると「約132平米」です。「1坪 = 0.3025平米」であるため、「40 ÷ 0.3025 = 約132.23」のように坪数を0.3025で割って求めます。坪数は、メートル表記が導入される前に使われていた尺貫法と呼ばれる計量法の単位で、1坪あたりの広さは1辺の長さが6尺の正方形の面積をあらわします。

「1尺 = 33/10m」であるため、1坪をメートル単位で計算すると以下のようになります。

● 1坪 = 6尺 × 6尺 = (6 × 33/10) × (6 × 33/10) = 0.3025平米

坪数の広さをイメージする際は、畳の枚数で数えると分かりやすいでしょう。1坪の面積は、一般的な畳の約2枚分に相当します。

40坪の場合は「40坪 × 畳2枚分 = 80枚」となるため、畳80枚を並べた広さをイメージしてみましょう。8畳の和室で考えると、10部屋分に相当する大きさです。

40坪ってどれぐらいの家が建つ?

住宅金融支援機構がフラット35利用者を対象に実施した調査によると、注文住宅が建てられた土地の面積の中央値は、以下の通りです。

  • 全国:約61坪(201.6平米)
  • 首都圏:約45坪(149.9平米)
  • 近畿圏:約47坪(153.8平米)
  • 東海圏:約65坪(214.6平米)
  • その他の地域:約74坪(244.8平米)

40坪は首都圏の中央値に近く、比較的都心部の住宅街などでよく見られる広さの土地であることが分かります。規模が大きな二世帯住宅などは難しいかもしれませんが、一般的なファミリー向けの住宅であれば十分建てられるでしょう。

なお、40坪の土地に境界ぎりぎりまで大きな住宅を建てられるわけではありません。建てられる住宅の大きさを具体的にイメージするには、建ぺい率や容積率といった法律上の規制を理解しておく必要があります。

そこで、建ぺい率と容積率について詳しく解説します。

参照元:住宅金融支援機構|2022年度フラット35利用者調査p.19

建ぺい率と容積率について

建ぺい率とは、「建築面積 ÷ 敷地面積」で求められる割合です。建築面積とは、建物を真上から見たときに外壁で囲まれた部分の面積を指します。一般的な住宅は1階部分が2階部分より広いケースが多いため、1階の床面積がそのまま建築面積になるとイメージすれば分かりやすいでしょう。

容積率とは、「延べ床面積 ÷ 敷地面積」で求められる割合です。延べ床面積とは各階の床面積を合計した面積で、たとえば各階の床面積が30坪の2階建て住宅であれば、延べ床面積は「30 + 30 = 60坪」になります。建築基準法や都市計画法では土地ごとに建ぺい率や容積率の上限値が定められており、限度内におさまるように建物の大きさを設計しなければいけません。

最も規制が緩和された土地でも建ぺい率は80%以内に定められているため、土地に対して住宅は平面的に小さくなります。

参照元:
e-Gov法令検索|建築基準法第53条(建ぺい率)
e-Gov法令検索|建築基準法第52条(容積率)

建てる家をイメージする

たとえば、40坪の土地に対して建ぺい率60%、容積率80%の上限値が定められているケースを想定してみましょう。建てられる家の建築面積と延べ床面積の最大値は、以下のように計算できます。

  • 最大建築面積 = 40坪 × 60% = 24坪(約80平米)
  • 最大延べ床面積 = 40坪 × 80% = 32坪(約106平米)

各階の床面積が同じシンプルな形の2階建ての家を建てる場合、各階の床面積は「32坪 ÷ 2階 = 16坪」になります。畳にすると32枚分の広さで、1フロアに6畳〜8畳ほどの部屋を3部屋か4部屋ほど作れるでしょう。2階を小さくして1階部分の面積を広げれば、16畳〜18畳ほどの大きなLDKを作ることも可能です。

一般的には、3LDK〜4LDKの間取りの家が建てられる場合が多いです。

40坪の間取り紹介

実際に、40坪の土地に住宅を建てた場合の間取りの具体例を見ていきましょう。

延べ床面積約32坪の住宅を建てた事例の平面図です。間取りは3LDKで、1階を16.5畳のLDKと水回りで構成し、2階に3部屋個室を設けています。

1階部分は奥行き約12m、幅約6mほどの縦長の空間となっており、北側に水回りを集めたことで日当たりの良い南側にゆったりとしたLDKスペースを確保できています。1階に家族が共同で使うスペースを集中したことで、廊下がほとんど不要になっている点が重要です。動線がコンパクトになり、LDKを最大限まで広げられています。

またリビングの一部は吹き抜けになっており、より開放感を感じられるでしょう。

2階の部屋は、それぞれ少し小さめの5畳ほどの広さです。その代わり、夫婦の寝室に大容量のウォークインクローゼットを確保しています。

建物の外に注目すると、駐車場を2台分確保しています。土地の形状にもよりますが、40坪あれば3LDK〜4LDKの住宅を建てたとしても駐車場1台分は確保できるケースが多いでしょう。駐車スペースの大きさは、1台あたり5m × 2.5mのスペースが目安です。

40坪の土地をうまく活用すれば、この家のように夫婦と子ども2人のファミリーがゆとりを持って生活できる間取りを作ることも可能です。

参照元:国土交通省|駐車場設計・施工方針についてp.10

40坪の土地に家を建てる際に気を付けることは?

40坪の土地をうまく活用するには、住宅を建てる際に以下の3点に注意しましょう。

  • 間取りだけではなく屋外スペースの使い方も考える
  • ライフスタイルの変化を想定しておく
  • 土地と建物の費用のバランスを考える

順番に詳しく解説します。

間取りだけではなく屋外スペースの使い方も考える

40坪の土地に限界まで広い住宅を建てれば、比較的間取りを自由に設計できます。吹き抜けを設けたりアイランドキッチンを設置したりするなど、こだわりたい場所に優先してスペースを確保することも可能です。

一方で、建物が大きいほど屋外スペースが圧迫されやすいです。駐車場が停めにくい位置にならないかなど、屋外スペースの使い方も考えながら計画しましょう。

ライフスタイルの変化を想定しておく

40坪の土地はファミリー向け住宅を作るのにちょうど良い広さですが、将来子どもが自立したり親と同居したりするなど、家族構成やライフスタイルが変わる可能性があります。

吹き抜けやスキップフロアなどの特殊な間取りを採用すると、あとから部屋数を増やしたりバリアフリー化したりする際にリフォーム費用が高額になりやすいです。吹き抜けの上部に床を張るための梁だけ設置しておくなど、リフォームすることを想定して設計しておくと良いでしょう。

土地と建物の費用のバランスを考える

同じ40坪という広さでも、立地により土地の価格は異なります。立地にこだわりすぎて高額な土地を購入すると、建物の設備や性能のグレードを落とさなければいけなくなり、結果的に満足度が下がる可能性があります。

家づくりにかけられる予算の総額を把握したうえで、土地選びと建物の計画をバランス良く進めましょう。次に、土地と建物の費用の相場について詳しく解説します。

建設費用と土地の相場は?

40坪の土地に住宅を建てる際にかかる費用は、施工会社や土地の立地により異なります。建物の建設費用の目安を知るには、坪単価から計算する方法があります。坪単価とは、建物の建設費用を延べ床面積で割り、1坪あたりの金額で示した価格です。

国土交通省の2022年度建築着工統計調査によると、持ち家住宅の工事費は坪単価60〜70万円(18万円〜21万円 / 平米)ほどです。この調査結果は平均値のため、実際は施工会社によって坪単価40万円〜80万円ほどの幅があります。そのため、以下のケースに分けて費用をシミュレーションしてみましょう。

  • 坪単価40万円で建てる場合の建設費用
  • 坪単価60万円で建てる場合の建設費用
  • 坪単価80万円で建てる場合の建設費用

また国土交通省の地価調査結果をもとに、地域別の土地価格の相場も紹介します。

参照元:
国土交通省|令和5年都道府県時価調査
国土交通省|建築着工統計調査|住宅着工統計2022年度|34表

坪単価40万円で建てる場合の建設費用

坪単価40万円は、ローコスト住宅が得意なハウスメーカーや工務店に依頼する場合の相場です。ある程度間取りや設備の標準仕様が決められていて、一部をカスタマイズするような規格住宅が多いです。

たとえば、延べ床面積30坪の住宅を建てる場合、建設費用は「30坪 × 40万円 = 1,200万円」となります。1,000万円台で住宅が建てられるため、ローンの負担をおさえたい方や土地に費用をかけたい方は検討してみましょう。

坪単価60万円で建てる場合の建設費用

坪単価60万円は、標準的なハウスメーカーや工務店で住宅を建てるケースの相場です。延べ床面積30坪の住宅であれば、建設費用は「30坪 × 60万円 = 1,800万円」となります。

坪単価40万円のローコスト住宅は基本的に木造に限られますが、坪単価60万円台からは鉄骨造住宅も選べるようになってきます。間取りや設備なども比較的自由に決められるでしょう。

坪単価80万円で建てる場合の建設費用

坪単価80万円は、大手ハウスメーカーなどに依頼して高価格帯の住宅を建てる場合の相場です。デザインや設備にこだわったり、第空間の吹き抜けなどの特殊な間取りを設計したりできるでしょう。

延べ床面積30坪で想定すると、建設費用は「30坪 × 80万円 = 2,400万円」です。3階建てなど規模の大きな住宅にする場合は、3,000万円台を超えるケースもあります。土地の購入費用や月々のローンの返済額も考慮しつつ、予算計画を立てましょう。

40坪の土地の相場価格

国土交通省の令和5年都道府県地価調査によると、主なエリアにおける住宅地の平均価格は以下の通りです。

エリア 1坪あたりの土地の価格 40坪の土地の価格
東京圏 約75万円(225,500円 / 平米) 約3,000万円
大阪圏 約48万円(145,500円 / 平米) 約1,920万円
名古屋圏 約37万円(113,200円 / 平米) 約1,480万円

地域により1,500万円以上の価格差があることが分かります。ライフプランや利便性、予算などを考慮し、住宅を建てる場所は慎重に選びましょう。

参照元:
国土交通省|令和5年都道府県時価調査

まとめ

40坪の土地は、換算すると約132平米です。畳80枚分の面積に相当し、一般的なファミリー向けの住宅を十分に建てられる広さです。一般的には3LDK〜4LDKの間取りになることが多く、駐車場は1台〜2台程度確保できるでしょう。

間取りを計画する際は、部屋の広さだけを重視するのではなく、屋外スペースとのバランスや将来のライフスタイルの変化に対応できるのかなど、視野を広く持つことが大切です。

また、同じ40坪の広さの土地でもエリアや立地条件で価格が大きく異なります。土地と建物にどのくらい予算を配分するかバランスを考えながら住宅づくりを進めることをおすすめします。

執筆・情報提供

吉本えり

【プロフィール】
二級建築士・整理収納アドバイザー1級資格保有。
大学院まで建築学を専攻し、ハウスメーカーでの勤務を経てWebライターとして独立。
主に建築、不動産、インテリアなど住まいに関する記事を執筆。執筆実績100記事以上。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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