Find your new style!

会員番号:

家づくりの雑学

2019.12.13

「持ち家」と「賃貸」どっちがいいの?各メリットを徹底比較!

最終更新日:2024/06/07

「賃貸」か「持ち家」にするかは、永遠のテーマ。

どちらにもメリット、デメリットがあって、最終的な判断はどちらの方がより快適に暮らせるかという問いになるかもしれません。

今回は持ち家と賃貸のメリットから、どちらがより快適に暮らせるかを見ていきましょう。

持ち家か賃貸かの指向のアンケート結果は対象によりさまざまで、年齢が高いほど持ち家志向が強まります。20歳から61歳以上まで・約7割が女性の男女500名対象の調査結果は、以下のようになりました。

2022年 保険マンモス調べ

INDEX

持ち家と賃貸の生涯コストをシミュレーションして比較

実際に持ち家と賃貸では、生涯かかる費用に差があるのか、あればどのくらいの差があるのかが気になります。この項では、東京都杉並区での中古物件購入と賃貸で、生涯コストの比較を行い解説します。

持ち家の生涯コスト

持ち家の場合、コストとしてかかってくる項目は以下です。

  • ● 住宅ローンの月々の返済額
  • ● 購入時の仲介手数料ほか諸費用(取得価格の7%)1回のみ:約19.3万円
  • ● 修繕コスト(マンションの修繕積立金・管理費の全国平均相当)月当たり:約2.8万円
  • ● 火災保険料・年間:約1.5万円
  • ● 固定資産税(都市計画税)・年間:約20万円

修繕コストはマンションの全国平均相当を戸建てに置き換え、月当たり2.8万円を計上して計算します。都市計画税は、市街化区域のみに課税されます。

諸費用を合算すると、年数を経るごとに以下のような金額を要します。

持ち家
10年目まで 約3,258万円
10年目〜20年目 約3,067万円
20年目〜30年目 約2,867万円
30年目〜40年目 約751万円
総額 約9,943万円

賃貸の生涯コスト

対して、賃貸の場合の出費の要素は以下です。

  • ● 家賃・毎月:約21.9万円
  • ● 入居時の仲介手数料・敷金・礼金などの諸費用(賃料5か月分)転居ごと:約109.5万円
  • ● 火災保険料(年間):約2万円
  • ● 更新料(賃料1か月分)更新ごと:約21.9万円

賃貸は項目がシンプルで、金額に大きな変動はありません。更新料はコンスタントに発生しますが、転居しないかぎり、新たな初期費用はかかりません。賃料は転居によって下げることは可能です。

これらの費用を合算していくと、以下のような支払いをしていくこととなります。

持ち家
10年目まで 約2,845万円
10年目〜20年目 約2,845万円
20年目〜30年目 約2,845万円
30年目〜40年目 約2,845万円
総額 約1億1,380万円

結果:持ち家の方が賃貸よりもお得になる可能性がある

では、ここまでの結果を比較してみましょう。下の表のように、当初は賃貸の方がコストがかかりません。しかし30年目前後から持ち家の方が安くなり、トータルでは持ち家の方が約1,437万円お得という結果になりました。

賃貸 持ち家 両者の差
10年目まで 10年目まで 約3,258万円 賃貸<持ち家(約413万円)
10年目〜20年目 約2,845万円 約3,067万円 賃貸<持ち家(約222万円)
20年目〜30年目 約2,845万円 約2,867万円 賃貸<持ち家(約22万円)
30年目〜40年目 約2,845万円 約751万円 約2,845万円
総額 約1億1,380万円 約9,943万円 持ち家<賃貸(約1,437万円)

上記の結果のみを見れば、経済的には持ち家の方が最後に賢い選択になります。この違いは、持ち家の場合住宅ローンを完済すると、以降は支払いが大幅に減る点が大きいです。

ただしこの生涯コストは、住む地域やライフプランにも左右される可能性があります。このモデルケースでエリアが変われば、家賃が4分の1程度に減ることは多いですが、持ち家でどこまで経費が圧縮できるかは、ケースバイケースです。

また、この持ち家有利の差をさらに広げる要素は、ローンの金利です。しっかり貯蓄して自己資金を多く投入した場合、金利の分が圧縮されて、さらに持ち家有利となるでしょう。

逆に今後、住宅ローン金利の上昇が懸念されているので、頭金の少ない状態で固定金利の融資を受けると、賃貸との差が小さくなる可能性もあります。

以下は、持ち家に住み替えようと考えたきっかけに関するアンケート結果です。生涯コストまでは検討する方は少ないでしょうが、「家賃がもったいない」が1位です。

2022年 保険マンモス調べ

持ち家を買うときには、住み替えのタイミングのほか、資金計画や支払いなど、考えるべきさまざまなポイントがあります。こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:
家を買う年齢は平均何歳?考えるべきポイントや注意点についても解説|住宅展示場のハウジングステージ
マイホームのメリット・デメリットを徹底解説!リスクを回避するために必読!!!|住宅展示場のハウジングステージ

お得かだけじゃない!持ち家か賃貸かを選ぶ観点

「持ち家は安心を、賃貸は自由を得る」といわれています。どのような暮らしがしたいかや、家に対するこだわりの方向性などでも、答えには違いが出るでしょう。

持ち家か賃貸かを選ぶうえで、損得だけでは測れない観点について、ご説明します。

ライフスタイル・ライフプランに合っているか?

たとえば移動や転勤を繰り返す職場の場合、定住の地を決めて持ち家にする決断は難しい面があります。

また、賃貸派の中には住環境の人間関係を固定することに不安があるという意見もあります。ご近所に困った人がいた場合、嫌な思いをし続けるのは避けたいでしょう。

一方、家作りや庭に凝り、DIYや家庭菜園、園芸、子どもの遊び場など住まいにこだわる方もいます。アウトドアや車、ホームシアターなど趣味を反映した家作りにこだわりたいケースもあります。

また、ご両親の同居や介護、老後の暮らしなど今後のライフプランや、こだわりたいライフスタイルにも照らし合わせて検討しましょう。

老後も安心して暮らせるか?

老後の不安要素としては、賃貸でよくいわれる「一定以上の年齢での新しい賃貸入居は難しい」という点があります。この点は今後徐々に対策されていく流れにありますが、現在まだ東京都下で「80歳以上の独居で、保証人がいても10件以上断られた」という例もあります。

家賃を安くすれば老後の生活には安心ですが、年齢が上がると住居のバリアフリー対応が必要となるでしょう。通常の賃貸物件は対応していないものが多く、原則リフォームはできません。

持ち家の場合、廊下などが広めで、長年住み慣れた状況であれば、トイレや入浴時の介助用品は、後付けのものを介護保険で購入できるので、比較的対応しやすいです。

資産価値を活用するか?

現在不動産が値上がりしているエリアも多いため、買い替えや売却を検討する方も多いでしょう。

持ち家の場合は、その資産価値を利用して、売却して施設に入る資金にしたり、家と土地を担保にして借り入れをするリバースモーゲージで資金を得られたりする場合があります。また、困ったときにリースバックで家を売却してローンの残りを完済し、現在の家を借りて住むという選択肢もできます。

ただ難しいのは、リースバックで賃貸しても、最後までそこに住み続けられるわけではありません。また、家を資金に替えても、毎月いくらずついつまでお金が必要なのかは、誰にも分かりません。

住める家を最後まで残しておくのも、一つの選択肢です。

持ち家のメリット

ここで再度、持ち家のメリットを整理してみましょう。

自分の好きなように設計できる

持ち家の場合、注文住宅であれば自分の好きなように設計できます。また、中古住宅でも好きなようにリフォームできます。

賃貸だと、簡単にリフォームできず、たくさん制限があるケースがほとんど。その点、持ち家は自分好みの生活をしたい人には大きなメリットとなります。

家が資産になる

賃貸の物件の場合、何年住んでいても自分の資産にはなりません。でも、持ち家は自分の資産になります。将来のことを考えると、資産があることは安心材料でもあります。

収入がなくなっても住める

賃貸で暮らすにはかならず家賃が発生します。もし急に収入がなくなって家賃が払えなくなったら、住む場所がなくなります。

持ち家であれば、そのような心配をする必要はありません。

住宅の質が高い

最近の住宅は、耐震性や省エネ性が優れています。また、賃貸と比べると耐久性に優れているため、賃貸に比べて安心して生活できるメリットがあります。

賃貸のメリット

一生賃貸派という方が一定数いるのも、それだけの理由があります。

気軽に引っ越しできる

賃貸の場合、環境の変化があっても気軽に引っ越しできる点がメリットです。
たとえば、近所に引っ越してきた人と合わなかったり、自宅前にマンションが建って日当たりが悪くなったりすることも。そのような場合でも、引っ越してしまえば回避できます。

最新の物件に住める

持ち家の場合、経年劣化によってどうしても古くなってしまいます。
でも、賃貸ならすぐに新しい物件に引っ越せます。もし最新の物件に住みたい場合、引っ越しを繰り返せば、常に最新の物件に住めます。

住宅設備を自分で修理しなくてよい

賃貸の物件の場合、住宅設備が壊れても、基本的に大家さんが修理代を負担し、共有部分の掃除は管理会社の領域となります。
また、地震などの天災により家屋の損壊があっても修繕費を負担しなくていいのが賃貸のメリットです。

まとめ

「賃貸」「持ち家」どちらにもメリットはあり、どちらがよいかはその人の生活スタイルや理想の暮らし方によっても異なります。あらためてじっくり比較検討してみてはいかがでしょうか?

© Housing Stage All rights reserved.

この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

この記事をシェアする

おすすめ記事 他の記事を見る

pagetop