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2020/08/24

都心と郊外を比較して考える 新型コロナウイルスで変わる?不動産市況

Q 新型コロナウイルスの影響で不動産価格はどうなるのでしょうか?

A 今回のポイント

新型コロナウイルス感染症で、私たちの社会は大きな影響を受けました。
経済的な打撃は、今後、様々な形で不動産市況にも尾を引く可能性はあるでしょう。
しかし、実需といわれる住宅分野に関しては、一部に下落傾向や価格調整が生じるものの、劇的と言えるほどの大きな値下がりは起きないというのが、専門家の間での見解です。

いずれワクチンや抗体化等により、いつかコロナ禍は収束の時期を迎えるでしょう。
しかし、予測できない事態が起こり得ることを今回の教訓にし、価格相場に振り回されるのではなく、我が家はどんな暮らし方をしていくのか、価値観と優先事項をしっかり考え、ご自身にあった選択肢を選ぶ機会にして頂きたいと思います。

在宅ワークの普及で、郊外で住宅を持つことに改めて注目が集まっているようです。
新しい生活様式が求められ、リモートワークなど新しい働き方を実現するために、住宅にもワーキングスペースの必要性が高まり、子供の面倒をみてもらえる生活環境の確保も課題になっています。二世帯住宅を意識した家づくりもその解決策のひとつです。

INDEX

都心偏重からの変化

都心不動産への投機、投資マネーや再開発により異常な価格高騰を示していた不動産市場は、コロナ禍により一転、不安定、不透明となりました。住宅についても都心に対する偏重傾向には変化が生じているようで、特にマンション分野で若干影響は出そうです。しかしこれも一時的だとの見方があります。都心の戸建て分野では、価格的な影響は現在のところ見られません。

都心5区及び23区南部の戸建取引状況

昨年と今年の市況比較

昨年と今年の市況比較

2019年

2020年

1月~3月 4月~6月 1月~3月 4月~6月

合計成約件数(件)

199

230

227

115

平均成約価格(万円)

7304.75

7571.34

6918.41

6926.43

平均土地面積(㎡)

86.89

88.77

82.87

84.56

平均建物面積(㎡)

103.66

107.54

102.47

102.2

※2020年4月から6月は、新型コロナウイルス感染症対策のため自粛期間。昨年やその前の期間を比べても大きな変動は見られない。
REINS Market Information より抜粋

子供がいない共働きのカップルや、近くに父母や親せきがいなくて頻繁に地方に帰省する家族にとっては、多少コンパクトでも、交通の利便性やフットワークの確保のためにも都心居住は必須と言えるでしょう。満員電車を心配することなく、自転車で通勤できる職住接近指向も存在します。これらのライフスタイル層はコロナ禍の影響を受けることなく、今後も一定枠存在し続け、不動産価格もこれまでと同等の水準が続くものと考えられます。しかし、一方で、新型コロナウイルス感染症を機に、必ずしも都心居住である必要がないのではないかという、価値観の見直しの動きも少なくありません。都心で高い家賃で手狭な物件に住んでいた層が、同じ家賃でローンを組んで郊外の広い物件を購入するという動向が生まれています。

都心居住

コロナ以前

ウィズコロナ・アフターコロナ

・都心への憧れ

・三密への抵抗

・利便性

・価値観の見直し

・地方、海外へのアクセス

(仕事・帰郷・旅行)

・自粛

・職住接近

・自転車通勤

・狭くても立地優先

・狭くて集中できない

・在宅ワークで、職場に近い必要性が減る。

・高い固都税、高い家賃負担


郊外志向へ

郊外の不動産に新たな視点で注目

自粛期間に経験したリモート業務でメリットを感じた会社も多かったようで、コロナ禍が収まったとしても、今後リモートワーク中心に切り替えるという企業も増えています。オフィスの賃料維持費、通勤経費の削減につながり、業務さえ上手く廻れば、都心に従業員を集める必要はないことが証明されたわけです。

郊外居住

コロナ以前

ウィズコロナ・アフターコロナ

・長距離通勤・ラッシュ

・在宅ワーク・通勤時間減少

・環境重視

⇒OK

・子育て(親と同居)

⇒OK


不測の事態にも備える。二世帯住宅・貸せる住宅など

働く側としても、在宅なら通勤時間を気にしないで有効に時間を使えます。子供達と接する時間も増えて、ワークライフバランス実現の可能性を実感しました。
反面、在宅でも仕事に集中できるよう、ゆとりある間取りが必要だと痛感した方は多いです。
スペースの問題だけではありません。子供が居ると仕事に集中できないという点は在宅ワークの最も大きな課題かもしれません。土地に余裕のある郊外なら、二世帯住宅を意識した間取りにすることで、親と同居して子供の面倒を見てもらうことができます。間取りや一緒に住む家族をフレキシブルに考えられるよう、同じ予算で広い家を確保できる「郊外」が注目されているのです。

昨年と今年の市況比較

2019年

2020年

1月~3月 4月~6月 1月~3月 4月~6月

合計成約件数(件)

161

219

255

185

平均成約価格(万円)

3051.79

3291.03

3044.98

3117.72

平均土地面積(㎡)

121.01

107.81

109.93

112.62

平均建物面積(㎡)

104.32

104.70

99.89

101.46

※2020年4月から6月は、新型コロナウイルス感染症対策のため自粛期間。今後、多少の上昇はするものの極端な高騰は起こりえないと考えられる。
REINS Market Information より抜粋

郊外の不動産価格が上昇するかどうかについては、同じ郊外でも、最寄り駅や個々の立地等によります。多少上昇傾向になったとしても、投資対象ではないので極端な高騰は起こりえないので、慌てて土地を確保する拙速な判断は避けたいところです。
今回のコロナ禍で住宅ローンの返済に窮している人が多い状況を鑑みるに、不測の事態が起こった際にも、良い条件で売却や賃貸が可能か、という視点も大切です。都心に比べると、再販価格や賃貸ニーズの低さを考慮しておく必要があるでしょう。

不動産市況は経済や社会情勢である程度変化を伴うものですが、その時々の一時的な価格相場だけで判断するのではなく、人生の拠点としてどこで暮せば、より一層充実し満足した生活ができるかを意識する事が大切です。まずは、都心か郊外か迷うなら、都心、郊外それぞれの住宅展示場を訪れてみてはいかがでしょうか。各展示場のモデルハウスのコンセプトは展示場が所在するエリアでの生活を表現しています。都心、郊外それぞれの暮らし方をイメージするきっかけになることでしょう。

※本文は、2020年7月初旬時点における情報に基づいております。実際のお取引の際には、改めて詳細をご確認ください。

執筆・情報提供

川道 恵子(一級建築士)

(株)住まいと街設計事務所 代表取締役
住宅メーカー設計部にて、戸建住宅の設計業務 デベロッパーにて、マンション等の企画・監理業務を経て設計事務所において不動産開発業務に携わる。土地の活かし方、住宅の間取り提案等、幅広い実績多数。
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