Find your new style!

会員番号:

家づくりの雑学

2026.02.24

家の方角は何向きがベスト?東西南北の日当たり・メリットデメリット

家の方角は、マンションでは物件そのものの特徴を、一戸建てでは間取りの良否を左右する要素となります。

方角でもっとも影響があるのはいい日差しの入り方や室温ですが、風通しや隣地の状況との兼ね合いなどさまざまな見方から考えながら、ベストな方角取りをしたいもの。また、方角にはそれぞれ得意・不得意な特性があるのです。

本記事では、家の方角は何向きがベストなのか、東西南北の日当たり・メリットデメリットを解説します。

INDEX

東向き物件のメリットとデメリット

東向きの物件は、朝の日当たり・冬の寒さなど、朝型生活に向いている点が特徴といえます。

  • ● 朝早起きで健康生活
  • ● 仕事がはかどる
  • ● 冬は夕方寒い

朝の日差しで気持ちよく目覚められる

朝に太陽光の差し込む東の方角は、朝日による自然な目覚めが得られるほか、午前中から室内が明るく、起床してすぐに活動を始めやすい環境となります。午前の早い時間帯から洗濯・物干しを終わらせれば、早く取り込んで処理ができるので効率的です。

また、朝日を浴びて早起きをすると、睡眠を良くして細胞を守るセロトニンというホルモンの働きが良くなります。セロトニンで睡眠の質が改善されるため、早起きが健康的な生活となるのはこのためです。

また、東向きのお部屋は午前から日中にかけてが明るいので、朝から家事のほか仕事も快適に作業ができます。早起きの在宅ワークではオンラインの連絡や会議の少ない午前中、脳の働きやすい時間に集中して作業を進められ、仕事の効率が上がるでしょう。

冬は寒さを感じやすい

反面、東向きのお部屋の欠点は、午後の日射不足による冷え・暖房費への影響が挙げられるでしょう。

住宅展示場で内覧する際も午後から夕方にかけて、東向きのお部屋は明るさが足りずに不利な印象になるかもしれません。また、午後に干した洗濯物はやや乾きづらいでしょう。

東向きのお部屋は、冬季は夕方以降に室温が下がってくるため、早めに暖房を入れる必要があり、光熱費にも影響が考えられます。

ただ、在宅ワークなどで長時間を過ごすお部屋であれば、絶えず空調に頼るため、そこまで気にはならないでしょう。また、逆に夏場は午後以降に気温の上昇が少ないともいえます。

なお、主要採光が東側の物件は、南向きについで人気があるため、購入価格や家賃の相場がやや高めになるのもデメリットです。

西向き物件のメリットとデメリット

西向きのお部屋は、冬や午後の居住性が良いのが特徴です。帰宅後に快適なリビングとなる反面、夏の暑さと日差しの強さが弱点となります。

  • ● 夕方長時間明るい
  • ● 冬の午後は暖かい
  • ● 夏の夕方以降暑い
  • ● 日差しが強い

夕方の暖かい日差しでリラックス

西のお部屋は、冬以外は帰宅後も比較的お部屋が明るく日差しも入ります。家族団らんでリラックスするのには快適なお部屋です。

冬は午後から夕方にかけても室温を高めに保て、光熱費を抑えながら快適な環境となるでしょう。全方位のなかでもっとも長いといわれることもある日照時間の恩恵で、洗濯物の乾きやすい方角となります。

夏の西日対策が必須となる

近年夏の暑さが深刻化するなか、夏季の午後以降に室温が上がってしまうのが西日の欠点です。夏はエアコンの設定が強めになるでしょう。

夏季における日差しの強さが、家族や家具などの日焼けが心配なレベルとなることも。遮光カーテンやすだれなどを利用して、上手に遮光や日差しを避ける工夫をしましょう。

また、朝は日差しが届きにくく、冬の朝は寒い、朝目覚めにくいなどの点も要注意です。

南向き物件のメリットとデメリット

南向きのお部屋は終日明るく、寒い時間帯が少ない反面、住居コストや冷房コストが高い方位といえます。

  • ● 明るくて照明コストが抑えられる
  • ● 寒い時間帯が短い
  • ● 冷房コストはかかる
  • ● 売価や家賃が高め

一日中安定した日当たりを確保

南向きのお部屋は朝から夕方まで安定した明るさを保ちます。したがって照明を使用する時間も短めにでき、洗濯物も乾きやすいでしょう。かといって、西日のように刺すような強い日差しではなく、適度な光の強さが継続します。

日光も充分な光量で、室内で観葉植物を育てたり、ベランダでガーデニングを楽しんだりするのにも適しているといえるでしょう。観葉植物は場合によっては、室内でもレースのカーテン越しでないと葉焼けしてしまうことも。

夏は暑さ対策が必須となる

南向きのお部屋で心配な点は、夏場の室温が上がりすぎるケースです。(冬場は暖かく有利となる)

エアコンの稼働コストが増加することも考えられるため、屋根や壁については、必要な断熱対策をしっかりしましょう。

また、後述しますが南向きの物件は人気があるため、ほかの方位よりも土地や家賃が高めの相場となります。

北向き物件のメリットとデメリット

北向きのお部屋は直射日光が差さない柔らかい光が心地よく、室温も安定しています。家賃の安さが魅力という人も。反面、低めの室温や結露には要注意です。

  • ● 直射日光が差さない点が快適
  • ● 室温が安定している
  • ● 家賃が安い
  • ● お部屋が寒い
  • ● 結露のリスクが高い

直射日光による家具の日焼けを防ぐ

北向きの部屋に入る自然光は、均一で優しい明るさに保たれ、特有の心地よさがあります。テレビやパソコンの画面が見にくくなるようなこともあまりなく、落ち着いた環境といえるでしょう。

直射日光が強烈になりがちなタワーマンションの高層階では、北向きの物件が適度な光線量のうえ、遮るものが何もないことで明るさも充分、かつ価格も安くおすすめといわれるくらいです。

また、お部屋の傷みに関しても有利でしょう。家具・床・本などは、日差しによって色あせが進行するため、お気に入りのものが数年で残念な状態になることも。北向きであれば、あまり色あせが進行せず、お部屋の印象も古びた感じになりにくいのはメリットといえます。

室温が安定していることから、湿度管理さえできれば、楽器を保管したりピアノを置いたりするお部屋にも向くでしょう。

年間を通して室温が安定している

北側のお部屋は、温度変化が穏やかで夏場も比較的涼しく、冷房コストが節約できます。

また、日本の家屋が伝統的に北側に水まわりを集めるプランが多い理由は、高温によって食材が傷みにくい、風通しが良ければカビや細菌が繁殖しにくいなどからです。

ただし、風通しや湿気対策をしないと、湿気がこもりやすいため、対策が必要となります。とくに、乾きにくい浴室などは、こまめに換気する習慣をおすすめします。

また、冬の寒さ対策として断熱カーテンなど、あとからできる工夫を取り入れるのも良いでしょう。

以下は、分譲マンションにおける方位別の家賃相場=人気度を比較したものです。南向きを基準にして、人気度は東・西・北の順となっています。

スマイティ調べ

方角別の特徴・まとめ

方角 メリット デメリット
● 朝から日当たりが良い
● 冬は早くお部屋が暖かく明るくなる
● 朝早くに洗濯物を干せる
● 朝から日差しが強い
● 午後以降日が陰るのが早い
● 夕方は暗く寒くなりやすい
西 ● 長い時間日当たりが良く、布団や洗濯物を干しやすい
● 冬は夕方もお部屋が暖かい
● お部屋から見る夕日がきれい
● 朝方が寒い
● 西日がまぶしい
● 日差しが強い
● 夏は夕方まで暑い
● 一日中日当たりが良い
● 夏の日中は日が高いので直射日光が入りにくく、冬は日が差し込む
● 物件価格が高め
● リビングが日焼けしやすい
● 日光を取り込む構造とするには、プライバシー確保に工夫が必要
● 夏が涼しい
● 物件価格が安い
● 床や外壁の紫外線劣化が少ない
● 天然光が柔らかくて刺激が少ない
● 冬は寒い
● 日中から照明が必要なことも
● 湿度管理に注意が必要

物件の方角の選び方

理想的な物件の方角を決めるには、どこから考えたらいいのでしょうか。検討要因として、以下のような要素も視野に入れると、決めやすくなります。

  • ● ライフスタイル
  • ● 家族構成
  • ● 周辺環境

この項では、上記の観点から物件の方角決めにおける基準を解説します。

実用的な方角選びの前に、風水における方位の考え方にも触れておきましょう。

風水とは、古代の中国で生まれた環境哲学で、陰陽五行思想や哲学に基づいて、土地や環境を活用し、良い暮らしを送るための統計学的な参考として用いられてきました。

住居に関係する風水は「陽宅風水」と呼ばれ、立地条件やインテリアの種類、配置場所などを考慮する際に使われます。

細かい方位とその風水上の特徴は以下の通りです。

方角 意味
水の気。財産などの大切なものを保管するのに良い。
北東 土の気。「鬼門」と呼ばれる凶の方角で、清潔にしておく。
木の気。テレビやラジオなど、音の出る家電を置くのに良い。
東南 良縁を象徴する方角。女の子のお部屋を設けるのに向いている。
火の気。観葉植物や、芸術性が高いものを置くのが良い。
南西 土の気。「裏鬼門」と呼ばれ、壺や茶色のアイテムなど土にまつわるものを置くと良い。
西 金の気。寝室や和室に向いているが、水回りの配置には不向き。
北西 出世や勝負事にまつわる方角。水回りは不向き。照明には白を選ぶことが良い。

方位図にすると、以下の八角形の図が有名です。

上記からいわれている一般的な方位決めのセオリーは、以下です。この通りにしなければならないということではなく、一つの目安と考えてください。

  • ● 玄関は東・南東・南に配置するのが良い
  • ● リビングは東・南東・南の配置する
  • ● キッチンは西や南西を避けたほうが良い
  • ● 水回りは玄関から遠くに配置する
  • ● 階段は窓や照明で明るく
  • ● 寝室は西日が入るのを避ける
  • ● 「欠け」や「張り」に注意する(建物外壁の凹凸)

どこに何を配置するのが良いか

家の中の構成要素は、風水では前項のようになっていますが、それぞれの配置はどんな特性があるのでしょうか。まず意外と軽視されがちな玄関ですが、風水では重要な意味を持ちます。

玄関の位置ごとの特徴

方角 特徴
● 午前中の自然光で明るい玄関に。
● 南側に設けることの多いリビングや庭へ、訪問者からの視線が届かないため、プライバシー保護となる。
● 庭に洗濯物を干しやすい。
西 ● 強い西日の日差しと高温を受けて、周辺に置いたもの、玄関の構造そのものが傷みやすい。
● 南側のプライバシー保護や、洗濯物が干しやすいのは東玄関と同様。
● 終日明るい玄関で、人気あり。
● 南に玄関とアプローチが来ると、リビングや庭のスペース取りがしにくくなる。
● 庭で洗濯物を干す場合は、玄関からの視線を防ぐ必要がある。
● 南にあるリビングが来客の視線にさらされないよう、目かくしの工夫が必要。
● 南西の玄関は「裏鬼門」で、悪い気が入りやすいといわれる。
● 南側のスペースに干渉せず、リビングや庭がもっとも広く取れる。
● 暗くなりがちなので、採光の工夫が必要。
● 降雪地帯では雪が溶けにくく、北風を受けるため不向き。

このほか、家の各場所には方角の適性があります。風水や家相にあまりこだわりすぎると、間取り設計に支障が出ることも。折り合いが難しい場合は、あしらう色や植物、置くものを工夫することなどでもカバーできるとされています。

場所別の方角適性

場所 特徴
リビング 東・南東・南が良いとされる。家族が一緒に集まる空間は明るく開放的にすることが大切。強い直射日光には注意=庇や塀などでコントロールする。
キッチン 近年ではリビング・ダイニング・キッチンを分けない開放的なスタイルが主流。全体を広く取っていれば、方位へのこだわりは少ない。食材や水を扱うので湿気・熱・におい・換気の管理に注意。
水回り 洗面所・浴室・トイレなどはほかの場所との兼ね合いから北や西などに配置することが多い。冬季に寒すぎると、温度差からヒートショックを起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がるため、断熱性能や暖房器具の工夫を。
寝室 健康上は、なるべく早起きして活動がしやすい東や南が良い=良質の睡眠が取れるため。朝の日差しが入るのが理想だが、西や北に設ける場合は、朝なるべく暗くならない工夫を。
階段 家相・風水では家の中心や玄関から直線の階段は良くないとされる =現代的な根拠は、暗くなり安全性が低下する点。ただし階段を中心に配置すると動線やスペースは節約できるため、その場合は照明や手すりを手厚くし、安全性確保を。

このほか、間取り検討の際には、家族のニーズや暮らしやすさを観点に、事前に考えておくことがあります。

水回りや居室に充分なスペースが確保されているか、将来的にバリアフリー性能を満たせるか、要介護となったときにワンフロア生活ができるかなどは、大切な要素です。

また、コンセントの配置、収納の場所や広さ、間取りに見合った空調性能、そして検討のうえで方角に関係の深い生活動線などを意識しましょう。

関連記事:
その間取りで大丈夫?|新築一戸建ての間取りであるあるな失敗例|住宅展示場のハウジングステージ

家族構成に合わせた向きの決め方

家族構成とお部屋使い・物件選びを、方角の観点から考えることもできます。

乳幼児のいる家庭の場合、家の中で過ごす時間が長くなるため、LDKで過ごす時間を重視した場合南向き、家事の効率などでは東向きを選びたくなるでしょう。

共働き世帯は、日中家にいないため、帰宅後の団らんを重視して、夕方以降に居心地の良い西向きも良い選択肢となります。

単身者の場合は在宅時間が選択ポイントとなるでしょう。家にあまりいない人は経済性重視・買い置き食品の傷みにくい北向き、在宅ワークをする人は東向きが向いています。

あなたの生活リズムに最適な方角

生活リズムは、健康を意識すれば朝型志向の東向きが理想です。しかし仕事や体質の関係で夜型がいいという人も。夜型の人は、西向きで午後の居心地の良さを優先したお部屋の環境が向きます。

また、時間の使い方もチェックポイントです。午前中に家事を終わらせて、そこから仕事や子育てという人は東向きで午前中の日差しを活用します。洗濯や家事は午後からという人は、午後の日差しを利用しやすい西向きが向いているでしょう。

周辺環境をチェックして失敗を防ぐ

日差しや通風、周囲の視線などは、方角だけではなく周辺環境によっても影響を受けます。南や東の方角であっても、周囲の建物に遮られて、思うように日が当たらないということも。

隣接する建物や前面道路向かいの建物による日照の遮断、道路幅、隣家との距離、高低差などを確認しておきましょう。

日照は時間帯によっても変わるため、内見する場合は午前、夕方など時間帯を変えて複数回チェックすることで、土地や建物の実際の状態がわかります。

まとめ

家の方角は何向きがベストなのか、東西南北の日当たり・メリットデメリットを解説しました。

答えらしきものは、「南がもっとも無難でメリットが多いが、それぞれの方位に良さがある」というところでしょう。

注文住宅を企画する場合、方位の見方はお部屋使いのプランに影響します。土地の立地と折り合いをつけ「水回りは北だけど鬼門は避けたい」「湿度のこもらないお部屋を作りたい」など、昔の知恵も動員しながら、より良い間取りを実現してください。

よくある質問

西向きの部屋はなぜダメなのですか?

西向きのお部屋は、午後から夕方にかけて日差しが強く差し込むため、夏には夕方から夜にかけて室温が上がりやすく暑いのが弱点です。西日を遮る対策をしっかりすることが必要となります。

冬の週末の午後に、西の窓際で日光を浴びながらお昼寝をするのは、とても気持ちが良いものですが、日差しが強いため日焼け対策は必要です。

運気の良い家の特徴があるのはなぜですか?

中国古来の風水や、日本の伝統的な家相などで指摘される「運気の良い家」の特徴は、現代に置き換えると「光・風・温度・湿度・整理整頓などが適切に管理されている家」です。

  • ● 日当たりが良い
  • ● 建物の形状がシンプル
  • ● 活気のある場所が近くにある
  • ● 高台にあり景観の良い場所
  • ● 整理整頓がされている

上記は、前向きなエネルギーの集まる運気の良い家の特徴ですが、光・風・温度・湿度・整理整頓などの適切な管理とも、共通項があることがわかります。

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士

早稲田大卒。マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産賃貸業に従事。実務経験をもとに住まいづくり、不動産の売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。

© Housing Stage All rights reserved.

この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

この記事をシェアする

おすすめ記事 他の記事を見る

家づくりの雑学の関連記事 他の記事を見る

pagetop