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2020/09/12

夫婦で借りる?一人で借りる? あなたにあった住宅ローンの借り方

住宅ローンを夫婦2人で借りるべきか、夫(妻)の単独で借りるべきか悩む世帯は多いです。今回は夫婦でローンを借りる方法を解説し、単独か夫婦2人かの判断を、住宅ローン減税の観点から考える方法についても解説します。

  1. 夫婦2人で住宅ローン減税を受けたいならペアローンや、連帯債務にする。
  2. 単独で借りた場合に、住宅ローン減税の枠が余る場合は夫婦2人で借りるという考え方も。

INDEX

夫婦でローンを組むならペアローン、連帯債務

住宅ローンを夫婦2人で組む場合、方法としては3つあります。
1つ目に考えられるのはまず、ペアローンという方法です。同じ金融機関で夫婦それぞれがローンを組むというもので、お互いのローンの連帯保証人となることが多いです。ペアローンでは、たとえば夫は35年返済の全期間固定金利、妻は25年返済の変動金利、というように、それぞれの借入期間や金利タイプを変えることができます。
2つ目の方法は連帯債務という方法です。夫婦どちらかが主債務者、もう一方が連帯債務者となります。審査の際は2人分の収入を合算して計算してもらうことが可能です。
3つ目は、審査の際、収入合算はするが、合算する方は連帯保証人になるという方法です。これだと債務者は1人のため、住宅ローン減税も1人しか受けられないというのがデメリットです。住宅ローン減税を2人で受けたい場合ペアローンか連帯債務にする必要があります。

図表1:夫婦でローンを組む3つの方法

特徴

住宅ローン減税

ペアローン

夫婦それぞれが別々のローンを組む。それぞれで借入期間や金利種類などを変えることができる。

2人で受けることができる。

連帯債務による

収入合算

1つのローンを2人で借りる方法。審査の際の収入は合算できる。

2人で受けることができる。

連帯保証による

収入合算

1人がローンを組み、もう1人は保証人になる。

1人のみ受けることができる。

ペアローンでも連帯債務でも団信については注意が必要です。ペアローンを利用して、たとえば夫が亡くなった場合は夫分のローンは残高が0となりますが、妻分のローンはそのまま残ります。もし両方の残高を0にしたければ別途、生命保険で保障をつけておく必要があります。連帯債務の場合、団信は主債務者(たとえば、夫)のみが加入することになり、連帯債務者(妻)が死亡した場合には住宅ローン残高は0になりません。ただし商品によっては、金利を上乗せして夫婦連生団信に入ることができ、この場合連帯債務者が亡くなったとしても残高は0になります。もちろん一般の生命保険でカバーしても構いません。

なお一般的な金融機関では連帯債務型の商品を提供している金融機関は少なく、選択肢はペアローンのみということが多いです(連帯債務型を用意しているのはフラット35など一部の商品、一部の金融機関に限られる)。
ペアローンにするか連帯債務にするかは、住宅ローンを組む金融機関をどこにするか、によって自動に決まってしまう、ともいえます。

住宅ローン減税から考えてみる

夫または妻が単独でローンを組むか、夫婦2人でローンを組むか、を考える観点の1つに、「住宅ローン減税」があります。住宅ローン減税は「各年末の住宅ローン残高×1%分」まで受けられますが、実際に払っている所得税や住民税の額によってはこの「枠」を使いきれないこともあります。

図表2:年収600万円、ローン4000万円のAさんの1年目の住宅ローン減税額

  1. 35年返済、金利0.525%(変動金利)と仮定→今年の年末の残高が3,895万円と仮定。
  2. Aさんの所得税207,500円、翌年の住民税312,500円と仮定(税額は人によって変わります)。

たとえば図表2のAさんの例では「年末のローン残高×1%」は389,500円です。一方、所得税は207,500円にしかなりません。所得税から引ききれなかった分は翌年の住民税から減税されますが、住民税から減税できるのは「136,500円」と「課税所得金額の7%」のうち小さい方の額までとなります。Aさんの住民税は312,500円ですが136,500円しか減税ができないということです。所得税と住民税からのローン減税額を合計すると344,000円となりますが、389,500円という「枠」を使いきれていないことになります。

このように夫単独でローンを組むと住宅ローン減税の「枠」が余ってしまうという場合には、ペアローンや連帯債務で妻も住宅ローン減税を受けられるようにした方が得になる可能性があります。

図表3:Aさん夫妻が夫3500万円、妻500万円のペアローンにする場合

  1. 妻も35年返済、金利0.525%(変動金利)と仮定。
     夫分:今年末残高3,408万円と仮定。
    妻分:今年末残高 487万円と仮定。
  2. 妻の収入は300万円とし、所得税52,000円、翌年の住民税111,500円と仮定(税額は人によって変わります)。


Aさん夫妻が図表3のように、2人でローンを組んだとすると、1年目の住宅ローン減税は389,500円になります。夫単独で組んだ場合の住宅ローン減税額344,000円(図表2)と比べて、夫婦合計の住宅ローン減税は多く受けられることになります。

図表4:年収700万円、ローン4000万円のBさんの1年目の住宅ローン減税額

  1. 35年返済、金利0.525%(変動金利)と仮定→今年の年末の残高が3,895万円と仮定。
  2. Bさんの所得税324,500円、翌年の住民税383,500円と仮定(税額は人によって変わります)。


図表2、3で見てきたように、単独でローンを組んだ時に住宅ローン減税の「枠」が使いきれない場合には夫婦でローンを組む方が住宅ローン減税の観点からは合理的です。逆に図表4のBさんのように、夫単独でローンを組んでも住宅ローン減税の「枠」を全て使いきる場合には、単独のローンでも構わないということになります。

今回は夫婦2人でローンを組む方法についての解説と、2人で組むべきか単独で組むべきかを考える際の1つの観点として住宅ローン減税から考える方法について解説してきました。
住宅ローン減税をはじめとする住宅購入者にお得な制度については、その最新情報を必ず確認することをお勧めします。住宅展示場にて確認してみるのもよいでしょう。

※2020年8月15日時点の情報を基にしています。

執筆・情報提供:アルトゥルFP事務所 代表

ファイナンシャルプランナーCFP® 井上光章

独立系FPとして、住宅購入時の資金計画や住宅ローンのコンサルティングを行なう。注文住宅を建てる人向けの住宅ローンコンサルティングが得意。豊富な相談実績を基にした、マイホーム購入時の資金計画や住宅ローンで失敗しない秘訣をお伝えします。
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