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家づくりの雑学

2024.05.13

注文住宅で後悔した失敗とは?失敗例とその対策を解説!

注文住宅をつくるうえでの不安要素は多岐にわたるものの、後悔の種は家づくりそのものにもっとも多く存在するといえるでしょう。

今回は、注文住宅で後悔した失敗例と、その対策について、分野ごと・場所ごとに解説します。

INDEX

失敗例を知ることで後悔しない家づくりを

家の仕様を詰めていく段階で、設定した予算と希望する内容から何かを決めると、必ずよい点とよくない点があるでしょう。

メリット・デメリットを整理するうえで、大切な役割を果たすのが先例の後悔や失敗です。

注文住宅づくりの成功は、いかにたくさんの失敗例に目を通すかによって左右されると考えましょう。

注文住宅のつくり方は、こちらの記事もご参照ください。
おしゃれな注文住宅を建てるコツは?事例や注意点も紹介|住宅展示場のハウジングステージ

家を建てる際の不安について、以下のような調査結果があります。この時点では、家の完成度については、比較的意識が低いといえるのではないでしょうか。

2021年おうちパレット調べ

ところが、建てたあとの調査では、以下のようにたくさんの失敗・後悔が報告されています。

2022年AlbaLink調べ

以下の記事も、ぜひご参照ください。

戸建てを購入するときに失敗しないために、注意すべきこと!3つのポイントをご紹介|住宅展示場のハウジングステージ

マイホームだからこそ、絶対後悔したくない!失敗しないマイホーム計画って?|住宅展示場のハウジングステージ

家の外観はどうすればいい?後悔しないためのポイントとおしゃれな外観をご紹介|住宅展示場のハウジングステージ

注文住宅の後悔【業者選び】

建築業者を選ぶ過程や、あるいは決定後の打ち合わせの際にも、施主が心がけることがあります。それはよいコミュニケーションを取ることへのこだわりです。以下のような状態は避けましょう。

  • ● 「相手はプロなのだから」「あまり具体的な話をすると、営業攻勢が強くなりそうだから」と、あいまいな態度で終始した。
  • ● 「お金を払うのはこちらだから」と、クレームばかり言い続けた。

結果、深い話ができずにイメージと違う見積もりや、間取り図が上がってきたという失敗が起こります。

専門知識や経験のある担当者を探すのも大切です。しかし、いかに相手のスキルや情熱を引き出すかは、施主のアプローチによって変わるでしょう。

こちらの持つ希望をなるべく具体的に伝えるために、希望に近い資料の写真やデータ、間取り図を準備して、見積もり依頼をします。希望事項の優先順位も、家族の意見を話し合い、なるべくはっきり伝えましょう。

また、どうすれば相手はこちらのプラン作成に熱量を上げてくれるかも考えましょう。営業担当者や設計士は、クレームばかりの施主には、当たりさわりのない話だけをするようになります。

見積もりの段階でも、コミュニケーションは大切です。

注文住宅の後悔【土地選び】

土地選びには、「こだわり過ぎ」と「諸経費見積もりの甘さ」の2つのリスクが潜んでいます。

まずこだわり過ぎは、時間を消費しすぎることと、他の選択肢を見逃すことの、2つの失敗を招きます。

特定のエリアへの思い入れから、安くてよい土地が出るのを待っていると時間がかかることがあります。じっくり待つのも大切ですが、他の方法もあります。

希望エリアで予算内に収めたり、建物にお金をかけたりするために、狭小地や不整形地も検討対象に入れてみましょう。3階建てや2階リビングでも、よい間取りがたくさんあります。

エリア自体も柔軟に考えて、候補を増やすのも一つの方法です。

通学や通院などの事情は、実はそう長くは続かないこともあります。間取りの使い方も、家族の状況や経年によってかなり変化します。

インターネット上で、「〇〇市の住みやすさ」などの記事がたくさんありますので、参考にしてエリアを比較検討するのもよいでしょう。

もう一つのリスクは、経費見積もりの甘さから起こります。

気に入った土地選びができても、ライフラインのインフラ整備、確定測量、地盤改良の諸経費などが考慮外だったというリスクも考えられます。

下水道の取り出し状況、浄化槽の有無などによって心配となるのが、費用の追加です。また、売主の都合で、お隣との境界が未確定のままの売買があります。隣地との境界は将来のトラブルのもとなので、境界確定は必ず行っておきましょう。

さらに、いままでの家を壊して新しく建てる場合、取り壊しや廃材撤去の費用も見積もりましょう。加えて、新しい家を建てる場合は、その仕様に合わせて新たに地盤調査を行う必要があります。

地盤調査の結果、地盤改良工事が必要となった場合は、新たにその費用も計上されます。

変わったところでは、景観の素晴らしさや背後の自然の豊かさで選んだ土地が、自治体のがけ条例の対象区域だったというケースがあります。

この場合、崖部分に擁壁をつくる経費が多くかかってしまいます。

つまり経費見積もりについては、土地を検討する段階で、これらの追加費用がなるべくかからない物件を選べば、安心して資金計画を進められるということです。

リスク 失敗例
こだわり過ぎ ⇒ ・時間を消費しすぎた
・他の選択肢があった
経費見積もりの甘さ ⇒ ・予算オーバーした
・余計に経費を使った

注文住宅の後悔【各部屋】

続いて住まいの各部屋について、後悔として語られる内容をご紹介します。

こちらの記事をご参照ください。
マイホームの間取り、どうする? 後悔しないための3つのポイント|住宅展示場のハウジングステージ

リビングでの後悔

家族が過ごす時間がもっとも長いリビングは、その意匠をめぐって、憧れと実用が交錯しやすい場所です。思い切った仕様にする際にはバランスや割り切り、あるいはデメリットを補う対策が必要になります。

窓が大きく物がしまえない

窓面積の大きい、広々感のあるリビングは、周囲からの視線が防げれば、明るさや解放感が魅力的です。しかし、リビングは意外に置く物が多い場所でもあります。せっかくの気持ちよいリビングに、物が散乱していては意味がありません。

壁面が少ない場合は、収納にも工夫が必要です。採光や解放感も重視しながら、北側にまとまった収納スペースを設けるなどの検討をしましょう。スキップフロアをつくって、物を出す場所にするなどの方法もよいでしょう。

床暖房を使ってない

床暖房を検討する時点で、想定する利用方法や動線が意外にあいまいなことがあります。

その結果、無駄な箇所を温めている状態となり、使わなかったという後悔が聞かれます。電気代も安くはないことを考えれば、事前によく検討したい部分です。

たとえば、確実にいすやテーブルを置く部分は避けて最低限の設置としたり、台所や家事スペースなど、実用的な場所に付けたりするのがおすすめでしょう。

床暖房自体は、吹き抜けと組み合わせたり、断熱のゆきとどいたコンパクトな和風リビングに設置したりすると、とても効果的です。

吹き抜けが暑く寒かった

吹き抜けは、その開放感、明るさや高級感から、玄関だけでなくリビングでの採用率が高まりつつあります。

しかし、空調や採光の検討が充分でない場合、吹き抜けのリビングは暑すぎる・寒すぎる場所になるリスクがあります。快適性に欠く、居心地のよくないリビングになるのは避けなくてはなりません。

構造上の気密・断熱のほか、天井のシーリングファンや、ワイヤーなどでリモートの開閉操作ができる高窓、足元が寒くならない床暖房などの対策をしましょう。

落ち着くリビングの間取りを作るには?具体的な方法や失敗事例を紹介|住宅展示場のハウジングステージ

お風呂場での後悔

お風呂場ではヒートショック対策の温度管理や、バリアフリー対応などはよく挙げられますが、そのあたりは後付けが可能です。下記のような意外な後悔が挙げられていますので、要注目です。

お風呂と玄関が遠かった

帰宅後、スポーツをする子どもや家庭菜園のあとなどで、汚れた衣類や靴、身体をすぐに洗い流したいことは、意外に多いものです。家に上がってから浴室や脱衣所が反対側にあると、気を遣いながら家の中を横断することになります。

玄関からすぐ、お勝手口からすぐに、汚れを洗い流せるスペースや浴室そのものを設けて、気軽に処理ができる間取りを採用する方も増えています。

浴室のテレビは不要だった

浴槽に浸かりながら、ゆっくりテレビを見るというイメージに、憧れるところはあります。

ところが、家族が増えるにつれて、決まった時間までに子どもたちや、介助が必要な方の入浴を終わらせなければとなります。気づいたら寝るまでに時間がなく、あわただしく入浴を済ませることになり、「テレビ?見てない!」となりがちなのです。

また、見たい番組は録画やサブスクがメインとなりつつあるため、使用頻度はさらに減っているようです。

タイルの浴室は掃除が大変だった

タイル張りの浴室は風情がありますが、保温性能上以外に、もう一つの問題があります。それは、ざらっとした表面のタイルや、目地・コーキングにはカビが生えやすいことです。

他の素材のユニットバスに比べて掃除の労力がかかり、さらに冬場などはタイル張りの寒い中での水仕事となります。

浴室の壁面は表面が平らで、濃いめの色のユニットバスを選ぶと、掃除は格段にしやすく、汚れは目立たなくなります。

キッチンでの後悔

キッチンは、毎日使ううえでの作業効率を追求するのが大切な場所のはずですが、さまざまな事情で、意外にそうはなっていないのが実情です。留意すべき優先順位は、どのような点でしょうか?

調理スペース不足だった

最近はスペース効率アップと、家族のコミュニケーションのために対面キッチンの採用が増えています。しかしシンク側の通路が充分に取れない場合、調理や片付けの作業に支障が出ます。

また、対面キッチンはすっきりした見た目を重視して、コンパクトなアイランドにすると、調理器具などを置く作業スペース不足を招きます。

さらに近年はダイニングだけでなくリビングとの関係性や、パントリー(食材庫)を設ける都合で、調理のスペースそのものが犠牲になる要素が増えているため、要注意です。

シンクなどの高さが身体に合っていなかった

メインで台所に立つ方の体格と、シンクやレンジなどの高さとの関係は、とても大切です。調理台が高すぎたり、低すぎたりすると、作業効率が落ちてストレスとなり、腰痛などの原因にもなることがあります。

キッチンの高さは、「身長÷2 + 5センチメートル」が、使いやすい高さといわれています。長年にわたって使い続ける設備なので、実際に住宅展示場やショールームで試して、体験しておくことをおすすめします。

キッチン収納が使いづらかった

キッチンの収納は、家の中でもっとも出し入れが激しいのではないでしょうか。その割には、使用頻度の高い調理道具を、踏み台の要るような高い棚や、足元の奥深い扉付きの棚から出すことになりがちでした。

高い棚は中が見づらく、奥行きの深い棚は、奥の物を出すのに手前の物を片付ける必要があります。

新しい家づくりでは、非効率な収納をつくらないようにしましょう。どこに何をしまうかを具体的に書き出して考えることで、理想に近い収納を計画できます。

注文住宅をお考えの方必見!キッチン設備の人気キーワードは?|住宅展示場のハウジングステージ

玄関での後悔

玄関のつくりも、近年は新しい提案や工夫がたくさん生まれています。家族のニーズに合わせて、後悔のない玄関を企画しましょう。

玄関の収納が足りなかった

玄関に置きたい物は、年を経るごとに変わりますが、絶えることはないでしょう。ベビーカー、子どもの乗り物、自転車、趣味の道具、車椅子など、外に置くよりも耐用年数が長く、外見もきれいに保てます。

また、コートやかばん、靴などのクロークは、玄関にあって活用できれば、生活の質に貢献してくれるでしょう。

このようなスペースをつくらずに失敗したという声はとても多いので、事前にどのような物を収納できると便利かを検討して、設計に反映するのをおすすめします。

鏡付きのシューズボックスにすればよかった

外出直前や帰宅直後に姿見が利用できると便利なのですが、下駄箱のドアに付けられるので、付けておけばよかったという意見がよくあります。

玄関に鏡があると、広さや奥行きの演出となるため、その点でも有効です。

また風水上、玄関の鏡は以下の表のように、置くとよいとされています。ただし、玄関ドアの正面突き当たりに置くことは、外から入るよい気を跳ね返すとされ、NG行為です。

]

鏡の位置
(扉を背に)
運勢
左側 金運アップ、恋愛運アップ
右側 仕事運アップ(出世・交際・健康)

帰宅後に照明を点けづらかった

玄関の照明のスイッチの位置が家の奥になるなど使いづらく、夜間の帰宅などの際に不便な思いをしているというケースがあります。

しかし玄関の照明スイッチの位置は、玄関ドア寄りだと就寝前などに消しづらくなるため、対応が難しいこともあります。

最近では人感センサーのライトや、IoTで事前に点灯させるなどのアイテムが発達しているため、利用するのもおすすめです。

庭、駐車場での後悔

屋外の仕様検討は、家の中のことよりも軽く考えがちなのですが、日常で繰り返し利用するのは変わらないので、後悔しないようにする点はあります。

車が出し入れしづらかった

駐車スペースが狭い、隣地境界の柵がそばにあるなどで、車の出し入れがしづらかったという失敗もよく報告されます。最初は小さかった車をミニバンサイズに買い替える想定があります。

出入りする人や荷物のスペースも年々大きめになっていく傾向があるので、最初から利便性を見越したスペース取りを行うようにしましょう。

駐輪スペースが狭く不便

駐輪スペースも、置ければよいというのではなく、使いやすさを考えておくと、後悔の種にならずに済みます。

自転車1台を出すためにほかを動かすなどではなく、台数分がすんなり出しやすいのが大切です。また、これは後付けもできますが可能であれば屋根付きにし、出かけるときに水分やほこりを拭き取る手間をなくしましょう。屋根があれば自転車の傷みも減らせます。

ウッドデッキが外から丸見え

アウトドアブームから、自宅の生活でも屋外の親しみへの訴求が高まっています。ただ、ウッドデッキは設けたものの、周囲や道路からの視線を防ぎきれず、使われない場所になってしまっては意味がありません。

ウッドデッキや芝生の庭での遊び場などは、プライバシーや防犯上の配慮も併せて考えるようにしましょう。外壁の位置や、目かくしのフェンスを付けるなどの対応も可能です。

収納での後悔

すっきりと整理されて暮らしやすい住まいは、使いやすい収納があって実現できます。逆に収納のつくりがよくないと、確実に生活に影響が出てしまうので、要注意です。

使う場所と収納が遠かった

たとえば、乾いた洗濯物を畳む場所から、しまう場所までが離れていたら、家事時間と労力のロスになります。掃除機をかけるのに、毎回屋外の物置に取りに行くということは避けるべきでしょう。

使う場所のそばに収納があるという点を意識して間取りを検討しないと、後悔するポイントになります。

ウォークインクローゼットの容量が足りない

ウォークインクローゼットは、衣類などの収納物の出し入れがスムーズなうえ、家族全員の物をしまえるようにすると、家事の効率はとてもよくなります。

反面、高さや奥行きの使い方、通路の設置の具合によっては、容積の割に収容能力が少ないスペースになる可能性があります。

デッドスペースをつくらないよう、棚やハンガー、引き出しなどをうまく活用しましょう。また、たくさん入るからといって、気に入らない服を大量にストックするなどは避けたいものです。

屋根裏の収納を活用しなかった

収容能力を期待して、屋根裏に収納をつくったものの、はしごを使った出し入れが面倒だったというケースはよくあります。収納した物が入りっぱなしになったり、結局収納自体があまり活用されずに空間だらけだったりとなるようです。

屋根裏は屋根の材質や断熱材にもよりますが、夏などは相当暑くなるため、そのままでは長く滞在する空間にも適しません。

屋根裏を活用すると、得をした気分にはなりますが、本当に必要かはよく検討しましょう。

デザインでの後悔

デザインは見た目だけの問題ではなく、暮らしに直結する部分もあります。以下のような点には注意しましょう。

床の材質や色が部屋の目的に合ってない

床の材質や色などで、気持ちや、機能性に大きな違いが出ます。明るい色か落ち着いた色か、滑りにくいかどうかなどは、お部屋によって検討する要素でしょう。

小さな子どもやペットと過ごす時間が長いお部屋に、滑りやすく傷付きやすい壁材は避けたいものです。対策として、上からマットを敷くなど、最初から計画しておきましょう。

壁紙の色がイメージと違った

壁紙はWebや、小さな型紙のようなサンプルでは、実際に壁に張られたイメージはつかみにくいものです。

なるべく大きなサンプルや、可能であれば展示場・ショールームで実際の壁面をもとにイメージをつくるのがよいでしょう。

外観が周囲に合ってない

外観もデザインの後悔の対象になりえます。代表的なのが、外壁の色がイメージと違うケースです。また、外壁の色やデザインテイストも含めた外観が、何となく周囲の景観にマッチしないというのも、後悔のポイントとして挙げられます。

専門家に相談したり、あとで門扉や植栽などの外構のつくりこみでバランスを取ったりしていくことはできます。

まとめ

注文住宅で後悔した失敗例と、その対策について、分野ごと・場所ごとに解説しました。

後悔したという各事例には、選択の結果、デメリットがメリットを超えてしまったケースもたくさんあるでしょう。しかしその判断基準は人それぞれです。

したがって、他の方が後悔した方法を「あえてそうする」という選択ももちろんあります。下調べや比較検討のうえ、よりよい選択をできれば、家づくりは成功に近づきます。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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