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今どきの住まい・暮らし

2022.06.24

路地庭を介して街とゆるやかにつながる家

今どきママの「我が家」拝見! vol.11(前編)

 
 
<こちらもおすすめ>
今どきママの「我が家」拝見! vol.11(後編)

 
 

藤井愛さん・中村俊哉さん(東京都在住)

藤井愛さん・中村俊哉さん(東京都在住)
ご夫婦、5歳の男の子と0歳の女の子、愛猫の、4人+1匹家族。ご夫婦ともに建築家で、自分たちが設計を手がけた家に暮らして約4年。 “路地庭”をコンセプトに建物の周囲にグリーンをめぐらし、スペースの仕切りはあえてあいまいに。自然光が降り注ぐ明るく開放的な空間で、家族みんなが心地よく過ごしている。

INDEX

気持ちのいい光と風を感じられる、吹き抜けの大空間

どことなく下町風情が残るエリアに建つ、藤井愛さん・中村俊哉さんファミリーのお宅。ここはもともと、中村さんの友人のために設計した家でした。「自然を感じられる、明るく開放的な家にしたい」というリクエスト以外は、友人の好みを熟知している中村さんにほぼおまかせだったそう。ところが、完成後まもなく友人夫妻は海外赴任に。不在のあいだ、藤井さん・中村さんファミリーが住まい兼アトリエとして暮らすことになったのです。

設計するにあたって敷地調査のために街を歩いてまわってみると、家々がひしめくなかに、ちょっとした庭のような路地があり、住人たちが思い思いに手入れをしていることを発見。それをヒントに、“路地庭”というコンセプトが生まれました。「細い路地庭を通って吹き抜けの大空間に入っていくイメージは、はじめから2人とも共通の感覚として持っていました」。

玄関からつながるダイニングとキッチンは、路地庭からもふらりと入りやすいよう床が広々とした土間になっています。窓を開け放てば、半屋外のような空間に。天気の悪い日にはここで息子さんが三輪車に乗ったりトランポリンをしたり、思いきり体を動かして遊ぶこともできます。

ダイニングを見渡せるアイランド型のキッチン。グレートーンでまとめたシックな空間で、壁面は扉付きの収納になっています。扉の一部には、おもに下地材として用いられるラワン材を使い、ラフな雰囲気を出したのがこだわりのひとつ。愛猫のもめんくんも、この場所がお気に入りの様子です。

あえて仕切りをつくらず、フレキシブルに使える間取りに

設計時に意識したのは、限定的な個室を設けず、家族構成の変化に柔軟に対応できる間取りにすること。リビングから階段を上がった中2階には、将来的に子ども部屋として使う予定でつくられたスペースがあります。天井にレールが付いているので、カーテンを引けば軽やかに空間を仕切ることができます。

現在はご夫婦のアトリエになっています。製作中の模型が並ぶのは建築家のふたりならでは。収納とトイレを挟んだ反対側も、子ども部屋として使う予定のスペースです。

普段、中村さんは中2階で、藤井さんは階下のダイニングで仕事をすることが多いそう。仕切りがない大きな空間だからこそ、別々の場所にいてもちょうどいい距離感でお互いの気配を感じられるといいます。

さわやかなブルーのタイルが自然光に映える水回りスペース

浴室と洗面所は、透明感のあるブルーのタイルが印象的。浴室の窓は路地庭に面していて、やわらかな自然光が差し込みます。洗面所との間仕切りを全面すりガラスにしたことで、空間に抜け感が生まれています。

洗面所は幅を少し広めに取り、水栓を2つ設置。「当初はそこまで想定していなかったのですが、子どもがいると水栓が2つあるのはとても便利です。並んで手を洗ったり歯を磨いたりできます」。

明るい住まいでは、人も植物も元気になれる

以前は立地重視で都心のマンションに住んでいた藤井さん・中村さんファミリー。南向きではあったものの、1日のうち限られた時間しか陽が差さず、バルコニーの植物もあまり元気がなかったそう。「天井が高い今の家に住んでからは、どこにいても自然光を感じられます。それがどれだけ健康的なことかを実感しています」。

後編では、家族のお気に入りの場所やおうち時間の過ごし方についてさらに詳しくご紹介します。

※後編に続く。

「今どきママの「我が家」拝見! 」シリーズ

vol.1(前編)家族みんなでゆったり快適な「おうち時間」
vol.1(後編)子どもの感性を育むこだわり

vol.2(前編)夫婦の理想を叶えた家づくり
vol.2(後編)家族の習慣を変えた住まいの実現

vol.3(前編)大人も、子どもも楽しく過ごせる家づくり
vol.3(後編)リビング、みんなで過ごす場所のこと

vol.4(前編)子どもとペットの仲良しスペースのつくりかた
vol.4(後編)みんなで過ごすお気に入りのスペース

vol.5(前編)子どもを育むお庭のあるお家
vol.5(後編)子どもたちがのびのび走りまわれる空間づくり

vol.6(前編)お互いの存在を感じながらも思い思いに過ごせる工夫
vol.6(後編)「飾る」と「しまう」の調和がとれた暮らし

vol.7(前編)この土地との出会いが導いた平屋の家
vol.7(後編)白い家だからこそ色が映える楽しい空間に

vol.8 二世帯住宅がお互いの心地よさを叶える

vol.9(前編)家族の時間もひとりの時間も心地よく過ごせる住まい
vol.9(後編)好きなものだけを厳選したこだわりのインテリア

vol.10(前編)家族みんなが心地よく暮らせる家づくり
vol.10(後編)理想の住まいで、家族の笑顔が広がるおうち時間

vol.11(前編)路地庭を介して街とゆるやかにつながる家
vol.11(後編)屋根庭で過ごす家族や仲間との団らんのひととき

撮影/鍵岡龍門 構成・取材・文・編集/HugMug編集部

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